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本格推理⑭密室の数学者たち 鮎川哲也編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1999年06月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 1件 |
光文社 1999年06月 |
No.1 | 5点 | Tetchy | 2010/04/25 17:32 |
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相変わらず玉石混交の短編集。こうも並べると文体のレベルの違いが如実に判り、苦痛を強いられる読書もあった。
今回秀逸作は「問う男」、「あるピアニストの憂鬱」の2作。両方とも私が求めるトリック・ロジック+αを備えており、読後感が良い。 以前はこのアンソロジーに採用されていた作品といえば、密室物、クローズド・サークル物とどれもこれも似たような内容で、しかも素人のくせにシリーズ探偵が出てくるというどこか履き違えた作品が多かったが、ここに至ると事件の趣向もヴァラエティに富み、本格の裾野の広がりを感じた。応募作品の集合体という性質上、水準以上という評価が出来るようなインパクトは得られないが、以前に比べ、格段に質は上がっていると正直思う。 |