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恐怖特急 阿刀田高選 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1985年04月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
集英社 1985年04月 |
No.1 | 6点 | 蟷螂の斧 | 2018/03/10 19:17 |
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(再読)22篇の短篇アンソロジー。うち8篇のあらすじ。
①「大望ある乗客」中井英夫~バスに乗った乗客5人、彼らはそれぞれ殺人計画を実行するために目的地を目指していたが・・・(どんでん返し) ②「人の顔」夢野久作~幼子は天井や壁に人の顔が見えるという。ある日、父親にあそこにお母様の顔が見えるという。そして隣に・・・(無邪気な証言) ③「死の投影」大下宇陀児~死刑囚の画家Bの告白。師匠を殺害した罪であったが、実はその前に2人を殺害していた。何故殺害してしまったのか・・・(1枚の絵にその因果関係が) ④「箱の中のあなた」山川方夫~女は旅の男に写真を撮ってくれと依頼される。もっといい景色の所があると案内したところ男に襲われる。彼女は男を崖から突き落した。彼女の部屋にはその男の写真が飾られている。更に・・・(サイコ系) ⑤「乗越駅の刑罰」筒井康隆~小説家は駅員に無賃乗車を咎めらた。彼の弁明の言葉尻をとって駅員はいびり出す。もう一人の駅員が来て子猫のスープを作り始めた。金をつかませ逃げようとするが、更に怒りにふれ猫スープを飲まされてしまう。そこへ子猫の親と名乗る猫男が現れた・・・(不条理) ⑥「エナメルの靴」佐野洋~デパートの火災に巻き込まれた妻。身元確認はエナメルの靴を履いていたということだけであった。妻の妹は下駄箱にエナメルの靴を発見した・・・(本格的) ⑦「剃刀」志賀直哉~剃刀の名人である芳三郎は風邪をおして仕事場に立った。しかし、手元が狂い客の顔を傷つけてしまった。血を見た芳三郎は・・・(ホラー系) ⑧「さよなら」山田風太郎~昭和30年、ある町でペスト菌を持った鼠が発見され住民は次々と逃げ出した。しかし、町は汚染されていなかった。ある人物がペスト菌を鼠の死骸にまぶしただけであったのだ。退職した刑事は、この街並みが以前火災で消失した街並みにそっくりなことに気づく。当時、火災の中、男女二人組の犯人を捕らえた。そして女は発狂していたことを思い出した。ある男は何の為にペスト菌を・・・(愛の物語) 「二癈人」江戸川乱歩は「江戸川乱歩傑作選」で書評済み。ベストは③「死の投影」かな。 |