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シャーロック・ホームズのライヴァルたち③ 押川曠編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1984年02月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1984年02月 |
No.1 | 7点 | mini | 2009/01/31 10:23 |
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全三巻のうち①②巻は英国作家、この③巻はアメリカ作家
一部ライヴァルという範疇に向いてない収録作もあるのが不満だが珍しいものも収録しているのでよしとするか フランシス・リンドはクイーンの定員に入っていないが、実はホワイトチャーチの世界初の鉄道ミステリー短編集と同年の四ヶ月遅れでやはり鉄道もの短編集を出している つまりたった四ヶ月の差で世界初の称号を英国作家に譲る事になった不運なアメリカ作家なのだ 集録作中で注目したい作家はA・H・ルイス 実録ものを嫌う日本の本格読者の嗜好からすると、ドキュメンタリーな実話風ということで注目され難いかもしれないが、そのぶっとんだ真相たるやお前は島田荘司か、って感じで他の作品も確認してみたくなった やや地味ながら日本の本格読者に受けそうなのがバルマー&マクハーグ 心理試験をミステリー小説に初めて応用したルーサー・トラントものの短編集は、もし創元がライヴァルたちの新シリーズを刊行する気があるならぜひ入れて欲しい アーサー・B・リーヴと科学者探偵クレイグ・ケネディは昔から名前だけは知られていて、日本だと海野十三みたいな存在か これも創元あたりがまとめて欲しい作家だが、科学者探偵という肩書きに期待するほど面白くはない むしろ日本の読者向きなのはジェレット・バージェスか 神秘探偵アストロもクイーンの定員に入っていて、神秘探偵という肩書きにしては意外と現実的な探偵である 一方パロディとして傑作な面白さなのがE・P・バトラーのファイロ・ガッブだ ファイロ・ガッブものの短編集を出したら絶対受けると思うよ どこかの出版社やってみませんか |