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フランス・ミステリ傑作選(1)街中の男 長島良三編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1985年04月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
早川書房 1985年04月 |
No.1 | 6点 | mini | 2009/05/25 10:03 |
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本日25日は早川ミステリ・マガジンの発売日で、特集はフランス・クラシーク・ミステール
そこで便乗して仏ミステールのアンソロジーの書評を 単に仏作家を含むアンソロジーなら珍しくないが、実は意外と仏作家だけに限定したアンソロジーは少なくて、これ早川文庫には復刊して欲しいところ 全2巻だが主に(1)は男性が、(2)は女性が重要な鍵を握る作品という分け方で、必ずしもそれぞれの性別が主役とは限らない (1)では冒頭のシムノンから始まりボア&ナルの代表中編「犬」、ステーマンやピエール・ヴェリといった黄金時代本格作家、さらには純文学のフランソワーズ・サガンまで収められている 本格しか読まない読者はどうせステーマンとヴェリしか興味ないだろうが、フランシス・ディドロをご存知だろうか 仏には珍しい戦後の本格派で、なにしろ翻訳が極めて少ないので私も名前は知っていたが読んだのは収録の短編が始めて この作家もっと翻訳されたら日本の本格読者にも受けそうだが 他にもカミのホームズ奇想パロディ、ルフォック・オルメスものの短編も初めて 翻訳された短編集が古書価格もバカ高値なので、どこかの出版社で復活させて欲しいものだ 期待していたフレデリック・ダールは案外と期待外れだったが、視力に障害がある作家として有名なルイ・C・トーマはなかなか切れ味のあるサスペンス作家だ 比較的安価で長編の古本が入手可能な作家だし、日本受けしそうなのでもっと読まれてもいい気もする アンソロジー全体を内容だけで評価するなら5点位かなとも思うが、希少価値を加味しておまけの+1点 |