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フランス・ミステリ傑作選(2)心やさしい女 長島良三編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1985年05月 | 平均: 5.00点 | 書評数: 2件 |
早川書房 1985年05月 |
No.2 | 4点 | 蟷螂の斧 | 2013/04/08 12:23 |
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(タイトル・女22)フランス・ミステリの短編集(10編)全体的にもう少し毒気があるといいな、といった感じです。「埋葬爆弾」(ジャン・フランソワ・コートムール)浮気妻とその相手大統領の暗殺(飛行機の爆破)を計画するが・・・「心やさしい女」(カトリーヌ・アルレー)家に押し入ったならず者が死亡してしまい、女はバラバラにして埋葬することを計画・実行するが・・・「金の斧」(ガストン・ルルー)殺人のあった夜、夫は斧と洋服を洗っていた。犯人と思われるが・・・以上3編は楽しめました。 |
No.1 | 6点 | mini | 2009/05/28 10:03 |
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発売中の早川ミステリ・マガジン7月号の特集はフランス・クラシーク・ミステール
便乗して仏作家限定アンソロジーの(2)巻目の書評を (2)はボア&ナルが合作前に別個に書いていた作品から古くはルルーの怪奇短編まで収められている 冒頭のノエル・カレフは創元文庫で早くから翻訳紹介されていたので知られた名だが私は初読 映像化向きの先入観があり収録の短編も舞台設定などに視覚的効果が出ているが、ただ切れ味勝負な作家では無いようだ 本格専門読者が注目するのはクロード・アヴリーヌだろう なぜなら創元文庫で早くから本格作品として紹介されていたからだ しかしアヴリーヌは元々が純文学の人であり文章も文学臭が強く、ステーマンや合作前のボアローみたいな悪い意味でのトリック小説を期待するような狭量な本格読者には向いてない気もする ローラン・トポールはフランス人らしい多芸才人の見本みたいな人で画家としても有名 小説では仏産ブラック・ユーモアの代表作家で、収録作も小品ながら、この本の中でも良いアクセントになっている (2)巻で一押しなのがジャン・フランソワ・コートムール 純然たるサスペンス小説作家なので本格専門読者には知らない名前だろうが、実は角川文庫で3冊も翻訳があるのだ まだ見付け易いみたいで私は早速古本屋を巡って確保したが、角川文庫ではコアトムール表記なので検索時は注意 収録作も後半では思いもよらない展開が待ち構えていてるのだが、物語展開勝負な作風だから、ラストのサプライズだけを求めるような読者には向かない 最後の締めはガストン・ルルーの短編で、これだけが他と時代が違うのにあえて編者が入れたのは良く分かる ルルーは「黄色い部屋」などよりも怪奇短編の方が本領が発揮されているのかも 全体としては5点位だが、コアトムールとルルーが意外な拾い物だったのでおまけの+1点 |