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ミステリー総合病院―医学推理小説傑作選 佐野洋編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1981年11月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
光文社 1981年11月 |
No.1 | 7点 | 斎藤警部 | 2015/10/20 01:41 |
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このアンソロジーにはヤられましたねえ、若い頃。 編者がまた、佐野洋と来ちゃうわけですよ。
医学知識とミステリ執筆、両方の専門家が(ほんとは医学の専門家は一部ですが)医学素人読者の興味を唆って止まない体乃至心のダークサイドに纏わる興味津々の犯罪物語達は暗闇の中の閃光を垣間見る様なスリルの連続で、夜中おトイレに起きるのをちょっとだけ怖いものにしてくれます。 思えば不木師匠、木々師匠、風太郎師匠に出遭って心奪われたのも全てこのアンソロジィの暗い病棟の中の出来事でした。記憶違いでなければ。 小酒井不木「直接証拠」 木々高太郎「網膜脈視症」 山田風太郎「眼中の悪魔」 岩田平太郎「渦の記憶」 結城昌治「影の殺意」 三好徹「潜在殺人」 佐野洋「満月様顔貌(ムーン・フェイス)」 渡辺淳一「血痕追跡」 夏樹静子「暗い玄界灘に」 菊村到「悪魔が忍び込む」 草野唯雄「甦った脳髄」 森村誠一「鈴蘭の死臭」 (カッパ・ノベルス) やっぱり医学系はね、まるで心理トリックの様な虚を突く物理トリックの可能性が広くてね、愉しいですよ。精神医学を応用する場合だと、心の在り様や動きがまるで物理トリックの様に扱われたりする、そんなスリルもあるしね。 |