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日本怪奇小説傑作集〈1〉 紀田順一郎編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 2005年07月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
![]() 東京創元社 2005年07月 |
No.1 | 6点 | 蟷螂の斧 | 2025/10/18 16:24 |
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①茶碗の中(小泉八雲) 5点 茶碗の中に顔が映る。その人物が出現、斬りつけるが…話は途中で(読者にお任せ)
②海異記(泉鏡花) 6点 漁師の妻は、少年から海で亡霊に襲われたという話を聞く。夕方、異形の僧が現れ…施しを与えるも(結構残酷) ③蛇(夏目漱石) 6点 大雨で水かさの増した川でウナギを捕らえようとするが…蛇がひっかかり(独自な空気感) ④蛇(森鴎外) 5点 姑が亡くなった後、仏壇に蛇が住みついて…妻への怨念?(確執があったとは思えないが) ⑤悪魔の舌(村山槐多) 8点 自殺した友人は、「自分は悪魔だった」と手紙を残し…壁を食べ始める(10代での作品で、オチまでよく考えられている) ⑥人面疽(谷崎潤一郎) 6点 女優は撮影した覚えのない「人面相」がらみの主演映画があることを知る…相手の男優は誰?(内容は面白いがオチが?) ⑦黄夫人の手(大泉黒石) 6点 盗み癖のある夫人の手が切り落とされた。その手が出現する…その理由は(信じるか否かは読者) ⑧妙な話(芥川龍之介) 6点 海外出張の夫から手紙が届かなくなった。見知らぬ赤帽が、夫の様子を見てくるという…貞操感?(落ちは素直に) ⑨盡頭子(内田百閒) 4点 妾を紹介され、その気になるが、旦那が帰宅…馬の鍼灸師(ユーモア系) ⑩蟇の血(田中貢太郎) 5点 謎の女に出会い、彼女の家に強引に連れてゆかれ…姉の登場(エロっぽいが、まどろっこしい展開) ⑪後の日の童子(室生犀星) 6点 幼くして亡くなった息子が、少し成長した姿で現れる…その息子の姿が(物悲しい) ⑫木曾の旅人(岡本綺堂) 5点 山小屋へ旅人が訪ねてきた。子供は怖がり、犬は吠える…えてもの?(現実の事件) ⑬鏡地獄(江戸川乱歩) 4点 江戸川乱歩傑作選で採点 ⑭銀簪(大佛次郎) 8点 無一文になった色男は江戸へ向かう。邪魔な女がついてきたので殺害。女のカンザシが草むらに落ちた。捜すと女の白い手がつかんだように見えた…カンザシの行方(ラストの戦慄) ⑮慰霊歌(川端康成) 6点 付き合いのある霊媒師・鈴子の家を訪ねると、鈴子似の花子という幽霊が現われ…花子の裸体(鈴子の気持ち?) ⑯難船小僧(夢野久作) 6点 その少年が乗った船は、必ず沈むという。船長は気にしないらしいが…濃い霧の中(船長の風貌と性格が面白い) ⑰化物屋敷(佐藤春夫) 3点 陰気な下宿で、精神を病むようになる…昔の事件(ありふれた話) |