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世界鉄道推理傑作選2 小池滋編 |
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アンソロジー(国内編集者) | 出版月: 1979年10月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 2件 |
講談社 1979年10月 |
No.2 | 6点 | mini | 2014/04/07 09:56 |
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一昨日、昨日と三陸鉄道の北リアス線と南リアス線が全面復旧となった、よかったと思う反面今後の運営も心配だ
復旧は政府の補助金の割合が大きかったが運営収支は別な問題、震災で人口減の中、定期券収入にあまり期待出来ないだろうからやはり観光客乗車が鍵だろう 三陸鉄道は三陸復興国立公園(旧陸中海岸国立公園から改称)の只中がルートなので沿線は風光明媚、観光客の更なる増加に期待したい またJR東日本が黒字企業という理由で被災地の一部JR路線は未だ暫定措置、一部を三陸鉄道に移管という案も出ているらしいがう~ん住民は納得しないんじゃないかなぁ さて小池滋編の「世界鉄道推理傑作選」の第1巻を私が書評したのが3年前の3月11日の午前中だった、そうですその日の午後に東日本大震災は起きたのだ 第1巻をその日に書評した理由は同日に九州新幹線が開通した便乗企画で、別に私の書評と地震は何の関係もない、しかし分かっていただけるでしょうか、私にはそれ以来トラウマになっていたのだ この鉄道アンソロジーの第2巻はいつでも書評しようと思えば出来たのだけれど、鉄道アンソロジーの書評は縁起が悪いのではないかという不安がずっとつきまとって・・ このトラウマを払拭し第2巻の書評を書くとしたら、それは三陸鉄道の復興のタイミング以外に有り得ないと思ってたので、ようやく念願かなって書評書く気持ちに吹っ切れた 第1巻が特定の探偵役が謎を解く作品群なのに対して、第2巻は1編を除いてノンシリーズという編集方針である その為かkanamoriさんも御指摘の通りで、第1巻が割と形式的なのに対して第2巻の方が自由に書ける分だけ面白い ただしクロフツの2短編はつまらなかった、クロフツはやはり長編作家なんじゃないだろうかねえ 個人的集中ベストは謎解きものではなくブラックユーモア系ショートショートだが、唯一のマイナー作家ポール・タボリの「とても静かな乗客」 あっそれと1巻2巻共に言えるのだが挿絵が素晴らしい |
No.1 | 6点 | kanamori | 2013/07/06 14:50 |
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チャールズ・ディケンズの有名な怪奇幻想譚「信号手」、コナン・ドイルの非ホームズもの「消えた臨時列車」とつづく2巻目の本書のほうが、ミステリ作品のジャンルが分散されていて内容的にも充実しているように思えました。
線路上から列車が消失するというドイル作品と全く同じ設定で、別の回答を用意した、オーガスタ・ダーレスの似非ホームズもの”ソーラー・ポンズ”探偵譚「消えた機関車の冒険」は、本歌取りながら真相は本家より面白い。 衆人環視の密室状況の車両からの人間消失を扱った「寝台急行列車の謎」は、真相に意外性なく常識的なトリックですがクロフツらしい重厚な本格モノでした。 ほかに、「信号手」をクライム小説にしたようなロイ・ヴィカーズ「八番目の明かり」、アルゼンチンの鉄道モノで小品ながらシュールでブラックなオチの「とても静かな乗客」など、収録作品はバラエティに富んでいる。 |