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[ 本格 ]
火曜クラブ
ミス・マープル/別題『ミス・マープルと13の謎』
アガサ・クリスティー 出版月: 1959年01月 平均: 6.20点 書評数: 15件

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早川書房
1959年01月

東京創元社
1960年05月

早川書房
1976年02月

早川書房
1978年11月

早川書房
2003年10月

東京創元社
2019年01月

No.15 5点 文生 2024/04/01 07:02
『黒後家蜘蛛の会』の雛型ともいえる推理合戦ものですが、今読むとたわいもないものが多くて物足りません。そのなかにあって「舗道の血痕」の巧妙さはなかなか

No.14 6点 レッドキング 2022/04/13 17:00
アガサ・クリスティー第四短編集。 「ミス・マープル推理披露サークル」てな・・
  「火曜クラブ」 同じ物を食べた三人のうち、一人だけが毒殺された事件のWhoHow 3点。
  「アスタルテの祠」 ギリシア女神オマージュ儀式中の凶器無き刺殺事件のHow 7点。
  「金塊事件」 友人に誘発された海賊財宝浪漫が、ドイル十八番ネタへ・・5点。
  「舗道の血痕」 これ読めば もういらなくね?クリスティー。 8点。
  「動機対機会」 動機ある者には機会なく、機会あった者に動機無く・・でも、トリック、それえ? 4点。
  「聖ペテロの指のあと」 んなダイイングいんぐりっしゅメッセージ、ワカラん! 2点。
  「青いゼラニウム」 青い花の死に至る恐怖。赤から青へ変る物と言えば・・6点。
  「ザ・コンパニオン」 動機と手品幻影のトリックが、目的の二段階達成を成立させて・・7点。
  「四人の容疑者」 容疑者達の疑心暗鬼杯中蛇影。にしても花言葉なんてゼンゼン知らん!3点。
  「クリスマスの悲劇」 死体利用のアリバイ時間トリック解明。6点。 
  「毒草」 一緒に口にした「死の薬草」入り鴨料理。娘一人だけが落命した事件のWhy 4点。
  「バンガロー事件」 ちと軽妙なWhy、やや悪質なHowの「赤毛連盟」ネタツイスト。7点。
  「溺死」 不利な状況証拠の青年の冤罪を救う、ミス・マープルの透視力。6点。
で、平均、(3+7+5+8+4+2+6+7+3+6+4+7+6)÷13=5.230…おまけ付けて6点。

No.13 5点 虫暮部 2022/02/09 15:07
 ミステリとしてはたいしたことないが会話劇としての良さでまぁ読めた。
 「バンガロー事件」と似たケースがアイザック・アシモフ『黒後家蜘蛛の会』シリーズにあるのは意図的な模倣? と言うか “真相がアレなら相応の手掛かりを示す必要があるでしょう”と指導したかったのかも。ミス・マープルは何故気付けたのか。
 「溺死」もミス・マープルの推理の道筋が書かれていないのが残念。野菜売り云々は “もっともらしい(けれど意味が無い)ことを言って煙に巻く” と言うジョークだと思うんだよね。

No.12 6点 蟷螂の斧 2020/04/01 20:38
本作以降に長編にアレンジされたトリックが数点あり楽しめた。
①火曜クラブ~5点 ②アスタルテの祠~7点 ③金塊事件~4点 ④舗道の血痕~8点 ⑤動機対機会~5点 ⑥聖ペテロの指のあと~4点 ⑦青いゼラニウム~5点 ⑧二人の老嬢~8点 ⑨四人の容疑者~4点 ⑩クリスマスの悲劇~6点 ⑪毒草~6点 ⑫バンガロー事件~9点 ⑬溺死~6点 

自薦10冊を読み終えて      (当サイト)
①そして誰もいなくなった 10点 8.65点
②予告殺人         5点 5.74点
③アクロイド殺し     10点 7.83点
④オリエント急行の殺人  10点 7.70点
⑤火曜クラブ        6点 6.45点
⑥ゼロ時間へ        8点 6.38点
⑦終わりなき夜に生まれつく 8点 6.77点
⑧ねじれた家        6点 5.93点(著者が一番好きと言っている)
⑨無実はさいなむ      7点 6.23点
⑩動く指          7点 5.80点

No.11 6点 弾十六 2020/02/04 23:16
1932年6月出版。深町 眞理子さんの創元新訳(2019)で読んでます。訳注は各篇の最後にまとめず同じページに収めて欲しいです。
40年前に読んでいますが、もちろん全然覚えていません。(昔の創元文庫の方だったと思います…)
本当は第2作『秘密組織』を読む予定でしたが、偶然、書店で見つけて思わず買っちゃいました。
冒頭を読んで、ああ、この設定、バークリーはパクったな、と感じました。バックグラウンドの違う数人が犯罪をネタに語り合う、という雰囲気がとても似ています。シェリンガムの犯罪研究会の方は週一回月曜日の会合。(アガサさんのこの設定の元ネタも探せばあるのかな?) 本書収録短篇の初出は最初の6篇がThe Royal Magazine 1927-12〜1928-5なので『毒チョコ』(1929年6月出版)がヒントにするにはちょうど良い時期。バークリーがこの連載を知らなかったとは思えません。
英国初出順に少しずつ読んでゆきます。全体の暫定点は6点で。なんだかとても懐かしい感じ。(なんせアガサさんは私の故郷なので…)
以下、カッコつき数字は単行本収録順。単行本(The Thirteen Problems, 米題The Tuesday Club Murders)では若干順番を変えています。タイトルは初出のもの(FictionMags Index調べ)を優先しました。
*****
献辞は「レナードとキャサリン・ウーリーに」
Leonard Woolley(1880-1960)は英国の考古学者で妻はKatharine Woolley。Leonardのassistantの一人がMax Mallowan。アガサさんは離婚直後の1928年にロンドンのディナー・パーティで熱心にバグダッドとウルについて語る若い海軍夫妻に偶然出会い、その影響で二日後のジャマイカ行きをキャンセルし、オリエント急行に乗って初めて中東旅行をすることにした。ウルで出会ったウーリー夫妻は『アクロイド殺人事件』の大ファンで、初対面にもかかわらず丁重にもてなしてくれた。マローワンに初めて会ったのは、2回目のウル旅行の時(1930年3月)で、彼とは1930年9月に結婚。(Agatha Christie Wikiより、クリスティ自伝により2020-2-5修正)
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⑴ The Tuesday Night Club (The Royal Magazine 1927-12): 評価6点
6ヵ月連続連載のThe Royal Magazineはピアスン発行のイラスト入り雑誌。(このシリーズのイラスト担当はGilbert Wilkinson)
ミス・マープル初登場。登場人物たちのさらっとしたスケッチが上手い。まずは小手調べ、といった内容。第1回目は元警視総監サー・ヘンリーの話。
p20 コンパニオン♠️訳注によると「良家の女性が就いて恥ずかしくない、数少ない職業だった」とのこと。なるほどね。アガサさんの小説には結構登場してた記憶があります。
p21 すこし前に、ある夫が妻を毒殺するという事件が(there had recently been a case of a wife being poisoned by her husband)♠️この事件発生(語ってる時点の「一年ほど前(p19, a year ago)」なので1920年代前半ごろか) 実在の事件を指してる?調べつかず。
p22 八千ポンドの遺産♠️英国消費者物価指数基準1927/2020で63.24倍、1ポンド=8916円で換算すると8000ポンドは7132万円。
p26 バンティング療法♠️William Banting(1796-1878)有名な葬儀屋。初めて食事制限による痩身法を広めた人。炭水化物、特にでんぷんや砂糖の摂取を控える方法だった。
p30 毎日マットレスを裏返す… もちろん金曜日は別♠️スプリング式ベッドマットレスの発明前、羽毛マットレスは毎日ひっくり返してふっくらさせる必要があった。金曜日に(場合によっては日曜日にも)マットレスをひっくり返すのは不吉だという迷信があった。(The Penguin Guide to the Superstitions of Britain and Irelandより)
(2020-2-4記載)
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⑵ The Idol House of Astarte (The Royal Magazine 1928-1): 評価5点
クリスティ自伝を読むと、⑴〜⑹を書いた頃のアガサさんは離婚しようか悩んでた時期。そして⑺〜(12)を書いた頃は、中東に魅せられ新しい人生が始まる予感たっぷりの時期。多分それがクリスティ再読さまが指摘する作品の出来となって現れているのだろうと思います。そして私が⑴で感じた「懐かしさ」というのは悲しい時には心地良い話を書きたい、という作者の当然の心理のなすところでしょう。
本作は老牧師ペンダー博士の語り。(登場人物が次々と語るのは『カンタベリー物語』っぽい感じですね。) 運命を受け入れる話。
p37 “幽霊”… 元気盛んで、はた迷惑な(‘ghosts’… robust personality)◆くっくと笑いながら元警視総監が言う。ghostは犯罪関係の隠語か? 調べつかず。(Hammersmith Ghost murder case 1804というのがあるが関係ありかなぁ)
p38 ダートムア(Dartmoor)◆といえばシャーロック・ホームズのバスカヴィル家ですね。今回調べるまでずっと北のほう(スコットランドの近く)だと思っていました。
p60 クロックゴルフ(clock golf)◆1905年の用例(Miamiのホテルで行われた)が残っている。円形のグリーンの周りに時計の文字盤のように番号をセットし、ボールを番号のところに置き、中心のカップに向けてパットする。番号順に回って次々とパットするゲームらしい。
p63 南極探検(an expedition to the South Pole)◆Robert Falcon Scott(1868-1912)の南極探検は1回目が1901–1904、2回目は1910-1912。
(2020-2-5記載)
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⑶ Ingots of Gold (The Royal Magazine 1928-2): 評価5点
語り手はレイモンド。こちらも不吉なムードが支配する話、内容は他愛のないもの。
p86 かの有名なプリンスタウンの刑務所: PrincetownにあるのはHM Prison Dartmoor 1809年の創設。この作品の頃にはsome of Britain's most serious offendersを収容していた。(wiki)
(2020-2-6記載)
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⑷ The Bloodstained Pavement (The Royal Magazine 1928-3): 評価5点
画家ジョイスの語り。コーンウォールは「むかしなつかし」の地で、観光バス(p91, charabanc)で観光客が押し寄せるようなところらしい。(wiki: Culture of Cornwall参照) この話自体は暗いトーンで単純なもの。
(2020-2-7記載)
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⑸ Motive vs. Opportunity (The Royal Magazine 1928-4): 評価5点
事務弁護士ペザリックの「地味」な話。クローズアップ・マジック風味。でも昔読んだこのトリック何故か覚えていました。読者の気をそらす演出が不足してるので驚きも半減。
(2020-2-7記載)
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⑹The Thumb Mark of St. Peter (The Royal Magazine 1928-5): 評価5点
ミス・マープルの話。謎は単純。執筆の頃のアガサさんが「無分別な行動」で世間から噂のまとになっていたのはご承知の通り。(そのため海外旅行が好きになり、中東の美を発見することになる。) 「うわさ話ほど残酷なものはない… 闘うこともまたむずかしい…」
ミス・マープル第1シリーズはここまで。確かに皆さんご指摘の通り、大したことない話ばかりです。
p138 お手伝いのクララに食事宿泊特別手当を(put Clara on board wages)♣️通いのお手伝いに泊まって貰う時の食事等の日用品代として上乗せする賃金のようだ。色々調べてたら1909年の住み込みメイドの年収が20ポンドで、平均(いつのものか不明)の£20 13s 4dに近い、というデータがありました。英国消費者物価指数基準1909/2020(119.82倍)で、それぞれ337848円、349038円。月収29000円ほど… Samuel & Sarah AdamsのThe Complete Servant: Being a Practical Guide to the Peculiar Duties and Business of All Descriptions of Servants(1825)によると、16000ポンド(英国消費者物価指数基準1825/2020(94.07倍)で約2億円)の収入があった郷紳一家のハウスメイド(住み込み)の年収は15ギニー(21万円)で、board wageは女性が週10シリング(6631円)、男は12シリング(7957円、酒手分?)だった。執事は50ギニー(70万円)、フランス人コックは80ギニー(111万円)で使用人中一番の高級取り。(二番目は猟場管理人70ギニー、三番目が執事) 当時の使用人の情報満載のこの本Google Playで無料です。
p138 家宝のチャールズ王時代の把っ手蓋つきジョッキ(タンカード)を銀行に預け(the King Charles tankard to the bank)♣️原文に「家宝」無しだが値の張るもの、というニュアンスで付加したのでしょう。不在時の泥棒対策でこーゆーものを銀行が預かってくれるというのは便利ですね。(いや、もしかして「金庫」の意味か?)
(2020-2-8記載)
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⑺ Miss Marple, No. I. The Blue Geranium (The Story-teller 1930-12): 評価5点
The Story-tellerはピアスン発行のイラスト無しの小説誌。チェスタトンの作品を良く載せています。
1928年(1929年説のほうが妥当か)10月頃の第1回中東旅行で、アガサさんには様々な良い出会い(キャサリン・ウーリー、兄モンティを良く知る老軍人、ダンの著作『時についての実験』を貸してくれた英印混血の男などなど)があり、すっかり中東好きになって帰国。1930年3月には第2回目の中東旅行を行い、そこでマローワンに出会います。ミス・マープル第2シリーズは、この旅行の前に書き上げたもの。
バントリー大佐の話。作者の語り口が全然違う。会話としてのうねりがあります。犯罪研究っぽい第1シリーズに比べ、普通の人たちによる他愛無い噂話な感じ。(ディナーに集まった六人の話、と言う設定なので、第1シリーズとは違い一晩で六話が語られます。) 今回の謎自体は大したものではありません。クリスティ自伝を読んで、夫を支配する妻のキャラはわがままな女王タイプだったキャサリン・ウーリーの影響があるのかも、と思ってしまいました。
p167 ジェーン(Jane)♠️女優の名。ミス・マープルと被っています。大体ジェーンってパッとしない名前という印象があるんですが… ところでミス・マープルのファースト・ネームが初めて明かされたのは第1シリーズではなく1929年12月発表の本書⑽「クリスマスの悲劇」(p290)です。(本当は雑誌を確認する必要がありますが…) 本書では他に(12)「バンガローの事件」(p372)に出てくるだけで、それ以外は全て「ミス・マープル」(『牧師館』初出はChicago Tribune紙1930-8-18〜10-30では名前が呼ばれてたかなあ。未調査。2022-1-15に再調査したら本書(1)冒頭に“His Aunt Jane’s house”とありました。反省… なお『牧師館』でもちゃんとAunt JaneとかJane Marpleとか記載がありました)
p168 舞台顔より素顔のほうが一段と美しい(というようなことがありうるならば、だが)♠️最初読んで意味が取れませんでした… 原文more beautiful (if that were possible) off the stage than on 深町さまに対抗するなんておこがましいですが試訳「舞台より素顔がさらに美しい(「さらに」は困難なほどの美しさだが)」
(2020-2-9記載; 2022-1-15追記)
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⑽ Miss Marple, No. II. The Hat and the Alibi (The Story-teller 1930-1) 単行本タイトルA Christmas Tragedy: 評価6点
ミス・マープルの語り。クリスマスの話なので掲載が繰り上がったのかも。(本来は⑼が先に掲載される予定だったのでは?) 雑誌版では冒頭がカットされてたのでしょう。鮮やかな解決になるのは語り口が上手なため。
p274 ハイドロ◆1926年アガサ失踪事件で発見された場所が、Swan Hydropathic Hotel in Harrogate。うわさ話に対する反応も第1シリーズ⑹とは違う感じです。
p277 キッチンのシンク(a sink)◆ロマンティックでないものの代表。若者のそういう言い方があったのか。
p280 市電(a tram)◆電車のtramwayは1900年代に各地で開設されていた。(それ以前は馬車や蒸気のtramway、19世紀末に設置) 一番早く市電が走ったのはBlackpool(1885)。この話に出てくる二階建て車両も当時から結構あったようだ。
p285 二度あることは三度ある(Never two without three)◆フランス語のことわざJamais deux sans troisが起源らしい。フランスでは13世紀に遡るという。(当時は3回目は成功する、という意味だったようだ。)
p286 持病のリューマチ(my rheumatism)◆ミス・マープルはリューマチ持ちだったのか。
(2020-2-9記載、p274は2020-2-11追記)
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⑻ Miss Marple, No. III. The Resurrection of Amy Durrant (The Story-teller 1930-2) 単行本タイトルCompanion: 評価5点
語り手は村の医師。筋立ては単純ですが悲哀を感じます。コンパニオンの心理ってどうなのだろう。雇われてるのに友人みたいな関係。かなり卑屈になりそう… 「仕事」として割りきれるような作業もないのでは、と思う。
p202 タンゴ… 踊り♣️艶かしく絡み合うようなダンス。ヨーロッパでは1915年くらいからの流行。
p203 ホランド・ロイド社の客船(a Holland Lloyd boat)♣️Royal Holland Lloyd(Koninklijke Hollandsche Lloyd)はAmsterdam〜Buenos Aires間の客船を運行(1899-1935)、確かに途中Las Palmasに寄る航路です。
p203 化粧品のたぐいはいっさい用いてない(innocent of any kind of makeup)♣️四十代の育ちの良さそうな英国女性の描写だが「派手な化粧とは無縁」のニュアンスでは?
p204 べデカー旅行案内(Baedeker)♣️Karl Baedekerが1827に創業したドイツの出版社。四代目の社長Fritz Baedekerのもとで世界各地(73カ国)の案内書が発行され、英語版は21カ国(1872-1914)を用意していた。
p207 黒のメリヤスの水着(in the black stockinet costume)♣️どんな感じの水着なのか。WebにCotton or stockinette? Old and new swimming costumes at the Arlington Bathsという考察がありました。
p221 十万ポンド♣️英国消費者物価指数基準1930/2020(65.79倍)で9億円。遺産。
p226 老齢年金(the old age pension)♣️英国ではOld-Age Pensions Act 1908により創設。一人週5シリング(1908年だと4295円、月額18612円)が70歳以上に支給された。(夫が70歳以上の夫婦には週7シリング6ペンス=月額27918円)
(2020-2-15 記載)
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(11) Miss Marple, No. IV. The Herb of Death (The Story-teller 1930-3): 評価6点
語り手は大佐夫人。その人っぽい語り口を工夫するのは結構大変だと思うのだが、それっぽく上手に作っている。キャラが作者の中で生きてるためだろう。ミステリ的にも好きな作品。
p308 ミセスB… 前にも… 安っぽく聞こえる(Mrs B. …. I’ve told you before …. It’s not dignified)♠️ヘンリー卿のしつこい「ミセスB」呼びの意味がわからない。「前にも」と言ってるが、本短篇集には出てこない。
p308 カタログ♠️これ(9)p259に繋がるネタだが、短篇集の順番が連載時と逆なので効果が弱まっている。
p312 クイズの<二十の扉>(Twenty Questions)♠️米国ラジオ番組(1946-1954)やTV番組(1949-1955)で有名になったが、当時はparlour game。1829年にスコットランドの教師William Fordyce Mavorが “Game of Twenty” は冬の夜長に相応しいゲーム、として書いている。そこでの第一問はIs it animal, vegetable, or mineral; or in other words, to which of the three kingdoms of nature does it belong?というもの。また”Twenty Questions”というゲームを英国外務省のGeorge Canningが1823年に紹介した、と米国人の記録(1845)がある。そこでの第一問はDoes what you have thought of belong to the animal or vegetable kingdom? (Blog記事”How the 20 Questions Game Came to America”より)
p313 浅黒い肌で、顔だちもととのっているとは言えない(one of those dark ugly girls) ♠️darkは「黒髪」だろうし、uglyとはっきり言ってるのだから、ここまで婉曲に言わんでも、と思いました。「不細工な」でどうでしょうか。
p314 中年の猫(プッシー)みたいな(one of those middle-aged pussies)♠️上の表現と構造は同じ。
p316 目にものをいわせる(having the come hither in your eye)♠️セックス・アピールの古い言い方、だとミス・マープルがいう。直訳すると「外見に引きつけられる魅力がある」くらいか。翻訳はずいぶんズレている。江戸風に「見惚れるほど婀娜っぽい」でどう?
p318 年100ポンドか200ポンドそこそこ♠️英国物価指数基準1930/2022(69.65倍)で£1=10867円。
p320 旧式な大型ピストル(an ancient horse pistol)♠️horse pistolは騎士が使うピストル。英Wiki “Pistoleer”参照。ロンドン塔で作られたもの(1722-1860)が有名らしい。主として71口径。馬上で使うのでサイズは大型ではない。「古い騎士ピストル」でどう?
p324 肉(フレッシュ)♠️ベジタリアンが使う表現だという。
p328 限嗣不動産権(entail)♠️最近見始めたTVドラマ『ダウントン・アビー』でも大きく取り上げられている問題。土地の分割を防ぐための方法。
(2022-1-15 記載)
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(9) Miss Marple, No. V. The Four Suspects (英初出The Story-teller 1930-4) [初出は米雑誌Pictrial Review 1930-1 挿絵De Alton Valentine]: 評価5点
サー・ヘンリーの話。この手の話はなんか微妙な気がする。人間心理の綾が作者らしくて良いけど。
冒頭で、サー・ヘンリーだけ犯罪の話題を提供してない(The one person who did not speak)とあり、雑誌掲載順でも短篇集でも状況と相違しているが、当初の作者の構想では最後の話だったのかな?でも(12)は会合の締めとして外せないので、何か納得がいかない。
p239 天網恢々疎にして漏らさず(every crime brings its own punishment)◆George Herbert編の引用句集Jacula Prudentum (1651)に 756番Every sin brings its punishment with it.があった。ルーマニアの俚言としているものもある。
p242 黒手組(Schwartze Hand)◆有名なのは英Wiki “Black Hand (Serbia)”によるとセルビアの民族主義者により1901年に結成された秘密組織。この小説のは「ドイツの秘密結社」ということで名前だけ借りた架空のものだろう。
p263 11時のお茶(elevenses)◆庭師の楽しみ。elevensesは英国表現で「(通常複数)お茶の時間, 午前の休憩:通例,11時ごろ」
p267 favoursの訳註◆なるほどね。原文だとミス・マープルは結構あけすけに言ってる感じ。それでサー・ヘンリーがウフっとなったのだろう。(こーゆーネタは知的階層に限らず伝わりやすいものだと思う)
(2022-1-15 記載)
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(12) Miss Marple, No. VI. The Affair at the Bungalow (The Story-teller 1930-5): 評価6点
第二シリーズの最後を締めるのに相応しい作品。女優が語り手、その特性を生かした導入部が非常に効果的。でも知ってるので、進んだら真相がわかっちゃうよね…
(2022-1-16記載)
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(13) Death by Drowning (Nash’s Pall Mall Magazine 1931-11 挿絵J.A. May): 評価6点
掲載は第二シリーズの約一年後。マローワンとは1930年9月に再婚している。短篇としては再婚後の初作品のようだ。
オマケだけど全体の締めとして効果的。構成が素晴らしい。ミステリの長さってこれくらいがちょうど良いのでは?と最近思うようになった。長いといろいろボロが目立つ。
p376 朝食… 10時15分… キドニーとベーコンの皿(breakfast … ten-fifteen … a plate of kidneys and bacon)♠️ゲストとしては、その時間に朝食に降りてくるのが良いマナーのようだ。
p389 製図などに使う鉛筆(a kind of artist’s pencil)♠️StaedtlerやFaber-Castellみたいなものだろう。
p390 外科手術用の椅子(surgical chairs)♠️どんなのをイメージしてるのだろう?
p408 ハッピーになろうぜ(I wanner be happy)♠️Vincent Youmans曲、Irving Caeser詞の "I Want to Be Happy" (ミュージカルNo, No, Nanette、初演デトロイト1923の挿入歌)のことか。英国でもこのミュージカルは1925年に上演され、665公演の人気だった。
(2022-1-16記載)

No.10 7点 nukkam 2016/08/23 18:54
(ネタバレなしです) クリスティーのシリーズ名探偵でエルキュール・ポアロの次に有名なのがミス・マープルで、編み物好きの物静かな老婦人という、まるで名探偵らしくない名探偵です。長編12作と短編20作で活躍していますがシリーズ作品だけでまとめられた短編集は1927年から1931年にかけて発表された13作を収めて1932年に出版された本書のみです。未解決事件または真相が公表されていない事件の謎を火曜クラブに参加した面々が推理する作品が6作、同じ趣向でバントリー家に集まった面々が推理する作品が6作(バントリー夫人が実にいい味出しています)、1作だけは普通に捜査描写のある謎解きです。アイザック・アシモフの「黒後家蜘蛛の会」シリーズに影響を与えた作品としても有名な短編集です。初期の短編だけあって内容濃厚な作品が多く、私のお気に入りは神秘的なオカルト・ミステリーの「アスタルテの祠」、ごく普通の行動が謎解きの決め手になった「クリスマスの悲劇」、(推理をちゃんと披露していないのは残念ですが)ユニークきわまりない結末が印象的な「バンガロー事件」です。

No.9 5点 クリスティ再読 2016/01/12 22:49
短編名探偵小説って小説としての成立が難しいね。紙幅が足りないためフェアプレーしずらいし、簡単に解いちゃうと「さすが名探偵」よりも謎の方が安く見えて、なぞなぞっぽく見えでもしたら詰らないし....かといってチェスタートンとか泡坂妻夫とかのパラドックスをベースにしたスタイルだと出来る人は限られるわけでね。
なんて感想になりかねないくらい、前座の6編は「小説としてどうよ」というくらいの出来である。それでも後半はそれぞれのメンバーによる推理合戦もあり、キャラもそれぞれ立てていて(女性陣が結構)、前半とは充実度が雲泥の差。とはいえ謎と解決にそう差があるわけじゃなくて、要は短編小説としての書き方が前半時点ではつかめてなかったのを、後半はうまく仕切りなおして立て直したというあたりになる。
そこらへんが頂点に達するのは「バンガロー事件」。これは「火曜クラブ」形式の「形式」を逆手に取った着想が秀逸。あと「二人の老嬢」は中期の某作のトリックの原型だと思う。

No.8 6点 makomako 2014/11/23 14:41
 アガサクリスティーのポアロと並んで重要なキャラクターとなるミスマープルの短編集。多彩な登場人物と推理比べをするというなかなか興味深い内容でした。そしてしゃべっていると田舎の話題と混同してしまうような田舎のおばあちゃんたるミスマープルが抜群の推理量を発揮して勝利を収める。
 個人的にはポアロの出てくる長編が好みなのですが、これはこれでちょこちょこ読むには面白かった。
 もちろん今となっては成立しにくいものやちょっと無理な推理もあるにはあるが、読みやすくて楽しかった。

No.7 6点 ボナンザ 2014/10/18 23:43
ミス・マープル登場の13短編を収録した傑作。
ポアロが長編で活躍するのに対し、マープルはこういった安楽椅子探偵が似合うことを示す格好の例。

No.6 6点 E-BANKER 2014/02/11 01:05
ミス・マープルが初登場した短篇集。
セントメアリーミードに住む男女が集まり、自身が体験した迷宮入り事件について披露するというパターンの作品が並ぶ。

①「火曜クラブ」=クラブ設立の経緯が語られるシリーズ初編。初っ端からマープルらしい推理が語られるのだが、これってある意味偏見じゃないのか?
②「アスタルテの祠」=ゴテゴテした設定の話だが、ミステリーとしてのプロットは単純。骨組みはまさに「シンプル・イズ・ベスト」という感じだ。
③「金塊事件」=人のいい甥のレイモンドが実に単純な詐欺に遭う・・・という話。これもプロットは単純明快。
④「舗道の血痕」=これは短篇らしい捻りの効いた好編だと思う。血痕だけから事件のからくりを見抜くマープル女史の推理が冴える一篇。
⑤「動機対機会」=意味深なタイトルだが、動機がある容疑者には機会がなく、機会のある容疑者には動機がないというのが今回の謎。これも短篇っぽいキレがある。
⑥「聖ペテロの指のあと」=マープル本人が謎の語り手となる本編。一種のダイイング・メッセージもの。
⑦「青いゼラニウム」=何となくホームズものの短編を想起させる作品。プロット自体は単純で、すぐに想像がつく。
⑧「二人の老嬢」=これもプロットそのものは非常にシンプルなのだが、さすがに見せ方がうまい。それだけにラストでは真相に唸らされることになる。
⑨「四人の容疑者」=ミステリーらしいタイトルの作品だが、ちょっと分かりにくいかも。
⑩「クリスマスの悲劇」=被害者の死亡前と後で帽子の位置が違っている・・・この一つの物証だけで展開されるマープルの推理。さすがに手馴れている。
⑪「毒草」=大勢の人が食べた料理に混入されていた毒。しかし死んだのはひとりだった・・・。しかし、ラストには見事にひっくり返される。
⑫「バンガロー事件」=披露される謎はなかなか複雑で面白い事件に思えたのだが・・・ラストでは結構ガクッとさせられるかも。
⑬「溺死」=⑫までとは毛色が違い、マープルがクラブのメンバーである元警視総監に村で発生した事件の「相談」を持ち込む、という形式の本編。マープルが明かす真犯人は意外性十分。

以上13編。
体裁だけを取り上げると、アシモフの「黒後家蜘蛛の会」などとほぼ重なるのだが、そこはやはりミステリーの女王らしく、実にクオリティの高い作品集に仕上げている。
上述しているとおり、プロット自体は実に単純な作品が多いのだが、とにかく見せ方がうまいのだろう。
でも、個人的にはクリスティなら“やっぱりポワロシリーズの長編”ってことで、マープルものは一段下の評価となる。
(個人的ベストは⑧⑬辺り。他なら②⑦⑫って感じか)

No.5 8点 あびびび 2012/02/14 15:11
この短編連載からマーブルが登場。クリスティはポアロよりマーブルの方が気に入っていたらしいが(ポアロ物は構成に手が掛かり、長編になる?)、この一冊にクリスティの魅力が凝縮されているような気がする。

特に後半は短編にするのが惜しいほど。

No.4 7点 kanamori 2011/02/27 18:00
ミス・マープルものの連作短編集。
怪奇趣向と不可能トリックの「アシタルテの祠」や、金庫からの遺言状の消失「動機対機会」など、前半の作品はトリック重視のものが多く、これはこれで楽しめますが、会のメンバーが入れ替った後半の作品が本来のマープル物の味わいがあるように思います。登場人物の性格を見抜き、過去の類似した村の事件を参考に真相を言い当てるというマープルの推理法がマッチしています。
なかでは、最後の2編が過去の事件を謎解くこれまでの定型を外していて面白い。最終話の「溺死」は、現在の事件ということで番外編ですが、それ以上に「バンガロー事件」のパターン破りの真相が一番気に入ってます。語り手の女優ジェーンのキャラもいい。

No.3 7点 seiryuu 2010/11/07 14:37
どの短編も面白かったです。
中でも 9・11.12話が好き。
バントリー婦人とジェーン・ヘリアのキャラがいいと思いました。

No.2 6点 りゅう 2010/07/26 19:12
 マープルの推理はロジックによるものではなく、人間観察に基づく経験知によるもの。そのため、多少飛躍した(と私には思われる)推理が披露され、ついていけない部分もあった。「動機対機会」が魅力的な謎の提示、トリックの面白さで優れている。一方、「バンガロー事件」は真相を読み返して考えてみたが、事件の構図が理解できなかった。

(以下、「バンガロー事件」についてのネタバレあり)
 この話だけは既に起こったことではなく、話し手の計画を語ったものである。犯行内容自体もわかりにくいが、犯行の意味が全くわからない。なぜこんな回りくどいことをするのか、なぜ代役の女優がこんなことに協力するのか....など。モヤモヤ感が残った。

No.1 7点 2009/09/19 09:47
創元社からは『ミス・マープルと13の謎』として出ている短編集で、私は創元版で読んでいます。
会(火曜クラブ)の中で話された謎の事件に対して、メンバーたちが様々な意見を言うけれども、真相を見抜くのはいつもミス・マープルだったというパターンが基本です。しかし、ミス・マープル自身が語る2つの事件ではもちろんその型が崩されていますし、語り方も登場人物によって違ったりしていて、この手のシリーズの陥りがちなマンネリ化が避けられているところはクリスティーの手腕だと思います。
事件の語り方では『死の草』がひねってあります。また「話」のひねりということでは『バンガロー事件』が一番でしょう。『血に染まった敷石』で一箇所、いつの間にか血痕が消えていたというのだけは問題ですが…
パターン外の最終作『溺死』を除くとかなり短めな短編ばかりですが、総じてよくできた短編集です。


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