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[ 本格 ]
ハロウィーン・パーティー
エルキュール・ポアロ
アガサ・クリスティー 出版月: 1971年01月 平均: 5.38点 書評数: 8件

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早川書房
1971年01月

早川書房
1977年10月

早川書房
2003年11月

No.8 4点 レッドキング 2020/09/07 22:45
パーティーで、「むかし人殺しを見た」と自慢して殺された虚言癖の少女。容疑者はパーティー参加者数十人プラスα。「○○に○○ていた唯一の人物が犯人」てなロジックが、クイーン並みに極まっていれば見事に本格してたかもしれない。終盤までは「鏡は横に~」並みに退屈だが、真相解明ラストの味わいと犯人造形は悪くない。
※クリスティ自身のパロディの様な女流作家の他、さり気なく出てくるワキ役の若者二人・・「一人は肩まで髪を長く伸ばしフクロウのような眼鏡をかけ」「一人は頬ヒゲをはやしスペイン人風に」・・これ、69年のジョン・レノンとポール・マッカートニーのパロディではないか。

No.7 5点 nukkam 2016/05/18 19:25
(ネタバレなしです) 1969年発表のエルキュール・ポアロシリーズ第31作の本格派推理小説でタイトル通りハロウィーン・パーティーの最中に殺人が起こります。「第三の女」(1966年)と同じく本書でも回想の殺人を扱っていますが、どの未解決事件を追わねばならないかをまず絞り込まねばならない展開にはもどかしさを感じます。それにポアロの謎解き説明を聞くと現在の殺人だけでも十分犯人を特定できたのではという疑問もあり、いやに遠回りして解決しているような気がしました。ところどころではっとするような美しい描写があり、幻想的な雰囲気を醸し出しているのが印象的です。

No.6 5点 りゅうぐうのつかい 2015/10/25 10:17
クリスティーがこの作品で描きたかったのは、独特な犯行動機を持つ犯人像であったのだろうか。
ハロウィーンパーティーで起こった殺人事件と、被害者が目撃したという過去の殺人事件に関する関係者の取り調べが中心の話。本筋と関係のない事件が含まれていたり、不必要と思われる登場人物が出てきて、拡散しすぎ、未整理、冗長と感じる部分があった。
特にこれといったトリックが使われているわけではなく、ポアロの推理も根拠薄弱で、最後まで読んでも成る程と思うようなところはない。パーティーの主催者が花瓶を落とした理由も推測どおりであった。
ミステリ作家オリヴァ―は、作者自身なのだろうか。自作の登場人物に関して言及する箇所があり、興味を引いた。

No.5 6点 了然和尚 2015/06/11 13:53
読むに従ってパズルのピースが組み上がっていく見事な作品でした。まあ、各ピースが大きく絵柄もはっきりしているのでゴールが予測しやすいのですが。クリスティーの作品は比較的に別回答がありそう(カーは細かく別解を消していたりする)で、本作も、単独犯でも可能ではないか?(共犯者は殺されている事務員)とか殺人を見たのは殺された本人であっても成り立つやろ、とか思います。しかし、そのパーツを使って横溝的な隠された親子の因縁とかで締めくくられますが、ビジュアル的にもいい感じなので、本格評価としてマイナス1点のところ逆にプラス1点です。

No.4 6点 クリスティ再読 2014/12/26 20:06
評者はクリスティって言うと初期は「クィン氏」後期は「終わりなき夜に生れつく」が二大傑作だと思うようなマイノリティなんだけども、この作品はたぶんクリスティ本人も大いに気に入った「終わりなき~」を「もしポアロ物として書き直したらどうなるんだろう??」と思って書いたんじゃないかと推測する。要するに
1.犯人像
2.建築物(庭園)に対するこだわり
3.犠牲者的キャラ
4.副次的な共犯者を廃墟であっさり始末
5.イギリスの土俗的なオカルト風味(今風に言えばウィッカとか)
6.犯人は愛しているにもかかわらず殺す(殺そうとする)
とかいろいろ要素的な部分で共通性が多いように思う。

まあ純粋にミステリとして読むと、犯人による偽証から来るレッドヘリングが2つあって、1つは明白にヘンなので犯人の推測がついちゃうためよろしくないが、もう一つはすばらしい(がこれされると、推測しづらくなりすぎる...)。被害者に関するミスディレクションは想定内。当然そうでしょう。

クリスティ的な見所は年老いたポアロの内面描写がどんどん増えていってるために、ポアロというよりもサタスウェイト氏化してきていて、そこらへん「犯人は芸術家だが、探偵は批評家にすぎない...」というような妙な感慨がある。言ったら何だが初期のポアロって年若い女性作家がついつい書いちゃったぽいキャラだったのだが、それなりの熟し方をしているのがこの本の一番の興味だと思う。

総じてファンタジックな趣が強く、小説としての良さがミステリとしての良さを上回っている。クリスティ晩年らしい作品。ミランダって命名はテンペストからだよね....

No.3 6点 あびびび 2014/07/26 00:51
残り少なくなったのに、また安易にクリスティを読んでしまった。何冊か仕入れてきて、他の作品がもう一つの時は、ついつい手に取ってしまう。

この作品は79歳の時、一年間で一冊というペースを維持し、しかも読者にはクリスマスプレゼントの趣だったらしい。高齢のせいか?あまり切れ味はない。今までの手法を各種詰め込んで仕上がったような結末で、特に感想はないが、まあ平均作で、他の作家の駄作を読むよりは…という気がした。

No.2 5点 2010/08/22 19:54
現在の少女殺人事件から過去に起こった殺人を追跡調査していくというパターンです。まあ過去の殺人と言っても、まだ3年も経っていない程度ですので、『五匹の子豚』や『スリーピング・マーダー』みたいなことはありません。いくつかの未解決事件のうちどれが現在の殺人の元になっているのかというところが興味の中心。一方現在の事件も、1件だけにとどまりません。
半分も読まないうち、犯人の見当だけはポアロが最後に解説する手がかりからついてしまったのですが、事件の全貌はなかなか見えてきません。最初に殺される少女が殺人事件を見たことがあるといった言葉の本当の意味は意外でしたし、その過去の殺人も後から全体構成を振り返ってみるとひねってあることがわかります。
しかし、結末は何か今ひとつすっきりしないのです。ポアロの推理根拠に薄弱なところがあるからでしょうか。

No.1 6点 シーマスター 2008/10/29 22:40
クリスティ女史が79歳の時の作品です。
彼女の数々の名作のような派手さはなく、どちらかというと静のミステリですが、決して単調ではない構成がコンパクトに纏められた良作です。

ロンドン近郊の片田舎でのハロウィーン・パーティで起きた殺人事件に駆り出されたポワロが、歩き回って調査し、関係者達と会い、彼らの内面を老練に観察し、入り組んだ真実と犯人に迫っていく展開は年を重ねた女史ならではの味わいがあります。

スナップ・ドラゴン・・・・一度実物を見てみたいですね。


アガサ・クリスティー
2018年07月
十人の小さなインディアン
平均:4.00 / 書評数:1
2015年01月
ポアロとグリーンショアの阿房宮
2002年02月
アクナーテン
平均:3.00 / 書評数:1
2000年09月
そして誰もいなくなった(戯曲版)
平均:6.50 / 書評数:4
1998年09月
マン島の黄金
平均:6.00 / 書評数:2
1988年05月
殺人をもう一度
平均:5.50 / 書評数:2
1985年03月
海浜の午後
平均:5.00 / 書評数:1
1984年05月
ブラック・コーヒー
平均:4.33 / 書評数:3
1982年12月
教会で死んだ男
平均:5.25 / 書評数:4
1981年10月
リスタデール卿の謎
平均:5.00 / 書評数:2
1980年10月
蜘蛛の巣
平均:6.50 / 書評数:2
1980年09月
ねずみとり
平均:5.00 / 書評数:5
1980年08月
黄色いアイリス
平均:5.33 / 書評数:3
1980年06月
愛の探偵たち
平均:5.33 / 書評数:3
1980年05月
招かれざる客
平均:6.75 / 書評数:4
検察側の証人
平均:7.26 / 書評数:19
1977年01月
ベツレヘムの星
平均:5.00 / 書評数:1
スリーピング・マーダー
平均:5.82 / 書評数:11
1976年10月
未完の肖像
平均:3.00 / 書評数:1
1976年04月
ひらいたトランプ
平均:6.15 / 書評数:13
1975年01月
愛の旋律
平均:5.00 / 書評数:1
カーテン
平均:6.78 / 書評数:18
1974年01月
暗い抱擁
平均:7.00 / 書評数:1
運命の裏木戸
平均:3.33 / 書評数:3
第三の女
平均:4.50 / 書評数:6
1973年12月
娘は娘
平均:6.00 / 書評数:1
1973年06月
愛の重さ
平均:6.00 / 書評数:1
1973年01月
春にして君を離れ
平均:7.00 / 書評数:10
象は忘れない
平均:5.25 / 書評数:12
1972年01月
フランクフルトへの乗客
平均:1.50 / 書評数:2
復讐の女神
平均:5.71 / 書評数:7
1971年01月
死の猟犬
平均:5.50 / 書評数:6
ハロウィーン・パーティー
平均:5.38 / 書評数:8
カリブ海の秘密
平均:5.89 / 書評数:9
1970年12月
親指のうずき
平均:5.50 / 書評数:4
1969年01月
バートラム・ホテルにて
平均:4.88 / 書評数:8
1968年01月
終わりなき夜に生れつく
平均:6.73 / 書評数:15
1965年01月
複数の時計
平均:3.83 / 書評数:6
1964年01月
鏡は横にひび割れて
平均:6.62 / 書評数:16
1963年01月
謎のクィン氏
平均:7.56 / 書評数:9
1962年01月
蒼ざめた馬
平均:5.11 / 書評数:9
1961年01月
クリスマス・プディングの冒険
平均:6.12 / 書評数:8
1960年09月
死人の鏡
平均:6.00 / 書評数:4
1960年01月
ポワロの事件簿1
平均:5.00 / 書評数:1
ポワロの事件簿2
平均:5.00 / 書評数:1
おしどり探偵
平均:4.88 / 書評数:8
鳩のなかの猫
平均:4.71 / 書評数:7
パディントン発4時50分
平均:4.36 / 書評数:11
無実はさいなむ
平均:6.31 / 書評数:13
秘密機関
平均:4.00 / 書評数:7
1959年11月
パーカー・パイン登場
平均:6.40 / 書評数:5
1959年01月
火曜クラブ
平均:6.42 / 書評数:12
ポアロ登場
平均:5.00 / 書評数:11
なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?
平均:5.33 / 書評数:9
邪悪の家
平均:5.74 / 書評数:19
ゴルフ場殺人事件
平均:5.39 / 書評数:18
青列車の秘密
平均:4.75 / 書評数:12
雲をつかむ死
平均:5.23 / 書評数:13
1958年04月
マギンティ夫人は死んだ
平均:6.22 / 書評数:9
1958年01月
死が最後にやってくる
平均:6.12 / 書評数:8
動く指
平均:5.64 / 書評数:11
魔術の殺人
平均:4.25 / 書評数:8
死者のあやまち
平均:6.00 / 書評数:12
1957年01月
杉の柩
平均:6.77 / 書評数:13
NかMか
平均:5.86 / 書評数:7
満潮に乗って
平均:6.55 / 書評数:11
ねじれた家
平均:6.14 / 書評数:14
殺人は容易だ
平均:6.11 / 書評数:9
もの言えぬ証人
平均:5.33 / 書評数:9
死との約束
平均:6.71 / 書評数:14
スタイルズ荘の怪事件
平均:5.92 / 書評数:37
五匹の子豚
平均:7.29 / 書評数:21
ナイルに死す
平均:7.88 / 書評数:40
ポアロのクリスマス
平均:6.55 / 書評数:22
メソポタミヤの殺人
平均:5.78 / 書評数:18
ABC殺人事件
平均:6.80 / 書評数:41
1956年01月
バグダッドの秘密
平均:5.00 / 書評数:3
ビッグ4
平均:3.80 / 書評数:15
茶色の服の男
平均:5.17 / 書評数:6
七つの時計
平均:5.29 / 書評数:7
ヒッコリー・ロードの殺人
平均:5.22 / 書評数:9
シタフォードの秘密
平均:5.42 / 書評数:12
書斎の死体
平均:5.50 / 書評数:12
葬儀を終えて
平均:7.15 / 書評数:26
1955年12月
ヘラクレスの冒険
平均:7.17 / 書評数:6
1955年11月
死への旅
平均:4.33 / 書評数:3
1955年10月
アクロイド殺し
平均:7.80 / 書評数:75
1955年07月
愛国殺人
平均:5.75 / 書評数:16
1955年06月
そして誰もいなくなった
平均:8.69 / 書評数:91
1955年04月
チムニーズ館の秘密
平均:5.43 / 書評数:7
1955年01月
エッジウェア卿の死
平均:6.22 / 書評数:18
1954年12月
ポケットにライ麦を
平均:5.93 / 書評数:14
1954年11月
アリバイ
平均:5.00 / 書評数:2
牧師館の殺人
平均:6.00 / 書評数:12
1954年10月
ホロー荘の殺人
平均:6.13 / 書評数:15
1954年03月
オリエント急行の殺人
平均:7.62 / 書評数:48
1954年01月
忘られぬ死
平均:6.00 / 書評数:9
1951年01月
ゼロ時間へ
平均:6.38 / 書評数:16
三幕の殺人
平均:6.24 / 書評数:21
白昼の悪魔
平均:7.08 / 書評数:24
予告殺人
平均:5.81 / 書評数:21