皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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虫暮部さん |
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| 平均点: 6.20点 | 書評数: 2239件 |
| No.2239 | 7点 | アナヅラさま- 四島祐之介 | 2026/05/19 14:16 |
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| 出た、小鳥遊。皆さん好きねぇこの苗字。
のっけから大胆な異物が登場するものの、その後の展開はシリアル・キラーもののセオリーを上手く借りていて、我孫子武丸『殺戮にいたる病』の新たな後継作品と言う感じ。 ホラーな佇まいや、言ってしまえば “アナヅラさま” と言う存在自体がミスディレクションか。主人公をハブに交差する脇役衆がなかなか多彩に描かれていて良い。オチも好きだ。 でも、“本当に、ごめん”――印象的なだけに、発言の真意について上手い説明を期待したが、何にも無くてがっかり。 |
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| No.2238 | 6点 | デッドマンズ・チェア- 阿津川辰海 | 2026/05/19 14:15 |
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| 出た、小鳥遊。皆さん好きねぇこの苗字。
コトダマのルールが相変わらず雑。 発動条件は “偶然成立し、それを自覚し得るもの” にする必要があると思う。『蘇らせる』や『封じる』を初回はどうやって自覚したのだろうか。特に前者は “生贄” の位置付けが曖昧で、作者はちょっとズルしていると思う。大病院や葬儀社に行けば不自由しないのだろうか。 『潜る』は、地中からどうやって出るのか? 息を始めないと摑まる硬い地面が無い、しかし息を止めて液状化していないと地面の中から体を抜けない、両立はしないのでは。 “光の矢” が、鏡で反射されるなら、ガラスは透過するのでは? 等々。 固いこと言わずに上に盛ってあるストーリーや謎を楽しめよ、とは行かないのである。だってミステリだもん。 『弾く』にルビが振ってある。よしよし。 しかしこのラスト。あそこまで力を与えてしまって、この後どうなる? |
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| No.2237 | 5点 | 天久鷹央の推理カルテ- 知念実希人 | 2026/05/19 14:15 |
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| 出た、小鳥遊。皆さん好きねぇこの苗字。
カッパの正体は “そりゃあそうだろうなぁ” と言うしかないが……どの話でも豊富な医療ネタで読者の好奇心を上手く煽るし、“ネタを出して終わり” ではない捻り方も評価したい。 ただ、全体的なライトノヴェル臭が物語の上限を自ら制限しているようにも感じた。“この世界観・このキャラクターの許容範囲内に収めなきゃ” と言うみたいでちょっと勿体無い。 |
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| No.2236 | 7点 | 探偵伯爵と僕- 森博嗣 | 2026/05/19 14:14 |
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| 全編を覆う違和感。それは、心理的な不確定さに対して開き直ったような後期作品とは違って、“ここまでは書く” と言う境界の線引きを注意深く実践している為に思えた。
或る部分を伏せる、その上で明らかにする、それによって “大人はこういう事柄を子供の目からは遠ざけようとしている” と子供(読者)に知らしめる。つまり作品そのものを使ってジュヴナイルの概念を批評しているのである。『神様ゲーム』と並ぶミステリーランドの収穫。 杖の件は漫画で良く見掛けるね。 |
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| No.2235 | 4点 | わざわざの鎖- 佐野洋 | 2026/05/19 14:14 |
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| 大きな謎よりもフーダニットやハウダニット未満の小さな部分にポイントを絞ったミステリ作法は、アイザック・アシモフ『黒後家蜘蛛の会』に通じる気がする。幾つも殺人事件が発生しているのに妙に淡々とした筆致で、これはきっと御役所的な事勿れ主義を揶揄しているのである。
犯人達はやけに作為的なトリックを弄したがり、しばしば目的と手段の関係を見失っているよう。 例えば表題作。“被害者周辺から犯人へ繫がるデータは見付からなかった” とある。つまり、余計なことをしなければ、犯人はそもそも捜査線上に浮かばない(その点に確信は持てないから、結果論ではあるが)。仮に浮かんでも “そんな真夜中にアリバイなんてあるものか” で済む。トリックを弄して目立ったせいで疑われる破目になったのである。「汚された制服」もそれに近い構造。 |
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| No.2234 | 6点 | 記憶の中の誘拐 赤い博物館- 大山誠一郎 | 2026/05/12 14:09 |
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| 「夕暮れの屋上で」は、1章でもう仕掛けの見当が付いてしまった。その前提で読み進めると、あぁ成程と頷けるデータばかりで、緋色館長が示した “犯人の条件” も判った。でもこんな判り方は邪道である。歌がヒントなんだ、粋だねェ。
「連火」も2章冒頭で。ああ書かれたら、何か関わりがある、と思うしかないし、だったら繫がり方も何となく判る。“事件の陰に別の事件” のパターンは、本作のような形式には合わないと思う。現在進行形なら “別の事件” をもっとさりげなく提示出来るのに。 「死を十で割る」。“切断の理由” と “犯人に熟考する余裕が無かった” 設定を掛け合わせたところが上手い。完全な計画じゃなくても犯人は急いでたんだから仕方がない、と言う説得力がある。 |
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| No.2233 | 8点 | 赤い博物館- 大山誠一郎 | 2026/05/12 14:08 |
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| どこかで聞いたような設定なのはさておき、すっかり引き込まれた。“再捜査” と言う状況だけでそれなりの物語性が生じるようである。
登場人物が少ないせいもあって厳しく見ると反転のパターンが限られている感はある。でも個々のトリックが粒揃いだから受け入れざるを得ない。「死に至る問い」の意外なところに着地するロジックに感服。 身代金受け渡しの場面は「Yの誘拐」(『アルファベット・パズラーズ』)の資料を使い回したのかな~。まぁ同じことを二度書いたら似てしまうのは仕方ないか。 |
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| No.2232 | 6点 | 犯人はキミが好きなひと- 阿津川辰海 | 2026/05/12 14:07 |
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| うーむ、もっと楽しめてもおかしくないのに、妙に小粒な印象が残った。特殊なルールを設定しておきながら、読者に対してその裏をかくことばかりしている(初出の順序を見て驚いた)。
ルールの捻りは第三話、事件そのものは意外にも(とは、花林の言う通り “言ったもん勝ち” だと私も思うので)第一話のダイイング・メッセージが面白い。 この “悪女センサー” 設定で最も意外な捻り方はこうかな、でも具体的にどう展開すればフェア・プレイを維持しつつそれが出来るのか判らんな~、と思ったら第六話がそうだった。成程、そう来たか。グッジョブ。 シリーズ最終話があのトリック。某有名作を意識しているのかも。 |
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| No.2231 | 6点 | あなたをつくります- フィリップ・K・ディック | 2026/05/12 14:07 |
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| 前半はコン・ゲーム小説みたい。語り手チームが勝手な行動を取り始めるあたりはなかなか笑えた。しかし後半は精神科医の話になってどんどん道を逸れて、とっ散らかって元に戻らないまま幕。なんだそれ。
解説によると、この頃の作者は “主流文学作家としての地位を得ようと試みていた” そうで、そう言われればこの非SF的な終わらせ方も頷けるところではある。 ところが更に解説によると、雑誌掲載時にはテッド・ホワイトによる最終章が加筆されていた。で、実はそれが、私が後半を読みながら “こういう風なオチじゃないかな?” と想像したものにかなり近い。 加筆部分は削除されているが、他者による加筆の是非はともかく、内容的には結構的確なサポートだと思う。これはそうやってきちんとSFに復帰させるべきでしょう! “現実の不安定さ” と言うディックのいつもの主題にも沿っているしね。 |
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| No.2230 | 4点 | 特許やぶりの女王 弁理士・大鳳未来- 南原詠 | 2026/05/12 14:06 |
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| それなりに巧みにエンタテインメント化しているが、私はこういうビジネス・ウォーズみたいなのを楽しむ下地をあまり持ち合わせていないし、VTuber にも興味が無い。作中人物が驚いている事柄、例えばトラブルの解決案なんかにも “ふーん、そうなんだ” としか思えなかった。 | |||
| No.2229 | 7点 | ダンデライオン- 中田永一 | 2026/05/05 12:54 |
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| ネタバレあり。タイム・リープだけどパラドックスものではないので助かった。登場人物が限られているので真相を見抜き易いのが欠点。でも中心は犯人探しよりも “ミッションの遂行” だからまぁ良し。
……なんて思ったけど、仕掛けはその先にあった。SFの設定を持ちつつ構造はミステリに近い、と見せかけて実は丸ごとパラドキシカルなSFの謎で包み込んでみせたのである。 彼は自分宛の手紙を書きながら自問する。“この文章は、だれが最初に考えたことになるのだろう?”。同じ疑問が “彼と彼女の関係そのもの” についても言えるではないか。二人はどうやって知り合ったのだろう? タイム・リープのせいで予め知り合い同士として発生してしまった二人を、物語の力でパラドックスに見せずに描くこと――。 作品の真意はそんな矛盾した挑戦だ。時間SFなら定番の謎だけどね。 作者は承知の上で、読者が自力で気付くかな~と北叟笑んでいると思う。壮大な引っ掛けである。 |
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| No.2228 | 7点 | 漂泊の星舟- 北清夢 | 2026/05/05 12:54 |
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| 宇宙船の乗員に関する或る設定は端的には説明されず、記述の端々にさりげないほのめかしがあって、読者に “もしかしてこういうことかな?” と自分で情報を集めて把握させる書き方になっている。明確な記述が(多分)初めて出て来るのは実に152ページ。
それを踏まえると、その点を裏表紙の粗筋にサクッと書いたり、解説で言及したりするのは、野暮だと感じた。読者が自分で気付く機会を奪って、作者の意図を無駄にしているのではないでしょうか早川書房。 ミステリ部分はあまりミステリの文法になっていないから、まぁ “犯人探しを含むSF” と言ったところか。アスカの性格にはイライラしたけど、それは狙いだと思うので良し。 (全体は)長くてちょっと疲れた。しかし個々のエピソード自体は短く纏まっているし、良く出来た成長物語だし、どれかを削るとなると悩ましい。 “ミッションにとって、きみたちの感情はどうだっていいんだ!” と言うコーチの台詞が印象的。私も同感。その点で、実はこのメンバー達、ベスト選抜というにはデコボコ過ぎない(笑)? |
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| No.2227 | 6点 | Butterfly World 最後の六日間- 岡崎琢磨 | 2026/05/05 12:53 |
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| もはや珍しくもないVRミステリ。
“紅たちの秘密” は即座に判った。噂やら動画やらで話題になっているなら、あの程度の真相に誰も気付かないのは不自然。実際に和馬はすぐ見当を付けたではないか。これは、“秘密” の難易度ではなく、多くの人が知っていると言う状況が問題なのであって、改善の余地はあったと思う。 館の事件と外側の出来事を緻密に絡めて、変則パズラーを上手に組み立ててはいる。ただ、不自然な事柄から目をそらして読み進むのは、やはりちょっと気分的な重荷になってしまった。 |
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| No.2226 | 5点 | D機関情報- 西村京太郎 | 2026/05/05 12:53 |
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| 私は未だにスパイ小説を上手く読めない。
物語を貫く “理” が探偵小説とはまた違うでしょ。諜報戦に於ける “理詰めの基準” が今一つ摑めないせいで、主人公にせよ敵陣営にせよ、その判断が、その選択肢が、適切なのが愚かなのか判らない。状況が上向きなのか転落しているのか読み取れないのである。 たまに “探偵小説の理” が顔を覗かせると、物凄くホッとした気分になるのが自分でも可笑しい。 しかし、100キロをトランク二つに詰めて一人で運べって、罰ゲームのような無茶振りじゃない? 陽動作戦だろうとずっと思っていた。 |
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| No.2225 | 4点 | 灰色の仮面- 折原一 | 2026/05/05 12:52 |
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| (オリジナル版)ラストこれでいいのか? と思ったら案の定、改訂版もあるそうで……。
事件の経過がありきたりだとか、主人公の言動が御都合主義的に変だとか、そういう多少の瑕疵はラストが上手く収斂すれば吹き飛ぶ程度のものなのだが、その肝心の部分で余計なことをしてしまった。直前でどうにか纏まっていたと思うのに、数ページの蛇足で台無し。 |
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| No.2224 | 7点 | アルファベット・パズラーズ- 大山誠一郎 | 2026/04/28 13:05 |
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| これはなかなか良いんじゃないだろうか。
と感じたのは曲がりなりにも物語としての膨らみがあるから。(逆に言うと、この程度は書ける作家なわけで、ならば色々殺ぎ落としたような『密室蒐集家』は意図的にああいう風に書いたと言うことになる。その志向性には共感しがたいなぁ。) 良いと言っても指摘しておきたい欠点はあって、「Pの妄想」の被害者、車椅子でその生活は無謀。 「Fの告発」は無理にパズラーの型に嵌めたよう。死体を運び出せば良かったのでは。 「Cの遺言」、あんな偶然成立しちゃいそうな合言葉はリスキーで意味が無い。 |
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| No.2223 | 6点 | 雨音- 久永実木彦 | 2026/04/28 13:04 |
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| ドキュメンタリー映画云々は、事件当事者にしてみれば本当に低俗で不謹慎。結果的に “貴重な記録” とやらになったとしても、その為に二次被害を受ける義理は無い。前半を読む上で、語り手の意識の甘さがどこまでも付き纏った。
ところが後半、ベニのアンバランスな魅力(浴衣は起伏のないスタイルの方が似合うと言うので、さぞかし……)や、突き落とされたような喪失感が、別の話みたいに感じられた。これは果たして作者の狙いなのか。 気持の真ん中にある微妙な部分をガシッと容赦無く摑み出す手管には長けているが、見るとそこにはヌラヌラ動く心臓が何故か二つあるのだ。それは違和感が大きくて、あまり効果的だとは思えなかった。 |
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| No.2222 | 6点 | 『クロック城』殺人事件- 北山猛邦 | 2026/04/28 13:03 |
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| トリックもホワイも面白い。一方で、ミステリ要素以外の部分を思わせ振りに膨らませ過ぎ。
ディストピア・バトルSF? と思ったけど、SEEKと十一人委員会は全面対決しないの?〈ゲシュタルトの欠片〉って何? 等々色々曖昧なままで、まぁそういう手法もアリだけど、ここでは効果的ではない。風呂敷は責任を持って畳んで欲しかった。 |
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| No.2221 | 6点 | 黄金仮面の王(河出文庫版)- マルセル・シュオッブ | 2026/04/28 13:03 |
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| 全体的にグロテスクだけどユーモラス。文章の修飾で膨れ上がっているのは “そういう手法” だと判ってはいるが、ストーリー性がこんなに乏しくて良いのかと困惑すること多し。
象徴主義だそうです。判らない事物を恣意的にこじつけて自由に曲解出来る便利なシステム。なのでまぁ気楽に読もう。 「未来のテロ」は、文脈抜きで一枚の絵としては鮮烈。「バーク、ヘアー両氏」「顔無し」、チェスタトンみたいで面白い。「木の星」の、無邪気な少年性に対比してブラック・ユーモアなオチが明確で良い。「擬曲」の “船乗り” は、ミステリ風に水中に死体が沈んでいた話にも読める。 同題の短編集が国書刊行会とコーベブックスから既に出ているが収録内容は別。知っていながらそういう紛らわしいことはしないで欲しいな。 |
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| No.2220 | 6点 | 猫に蹂躙されたい人に贈る25のショートホラー- アンソロジー(出版社編) | 2026/04/28 13:02 |
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| 概ねタイトル通りの内容。各作者の “ホラー” に対する解釈が、“恐怖” 寄りか “怪異” 寄りかでヴァリエーションが生まれるんだな。
猫は、賢いようで間抜けなようで、居るようで居ないようで、曖昧な領域に立たせ易い気がする。故に化け猫は少なからず見かけるが化け犬は珍しい。 特に印象的だったのは岩井志麻子「いたかもしれない猫」、柏てん「あんこさん」、高橋由太「ジュンヤと虎鉄」。 あまりピンと来なかったのは斜線堂有紀「愛らしい猫を迎える際の大切な心得」、香坂鮪「鮪嫌い」、澤村伊智「りこしゃん」。 |
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