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[ 本格 ]
複数の時計
エルキュール・ポアロ
アガサ・クリスティー 出版月: 1965年01月 平均: 3.83点 書評数: 6件

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早川書房
1965年01月

早川書房
1976年06月

早川書房
2003年11月

No.6 4点 レッドキング 2021/05/09 07:34
仕事の依頼を受けて、盲婦人の家を訪れた派遣秘書が発見したものは、刺殺死体とあるはずのない複数の時計だった。婦人の家と両隣り・向い及び斜め両向い、都合六家の位置関係と人物描写から、「赤毛連盟」発展系期待したが、中途半端に・・ポアロの言う「極めて」て程ではない・・単純な真相だった。

No.5 2点 クリスティ再読 2015/10/13 21:41
死体の周りに時計がいくつも...というと往年の「七つの時計」とシチュエーションが共通するんだが、あっちも駄作でこっちも駄作。
でしかも、まずいところが「七つの時計」と共通してもいる。真相がどうにもショボくて、エンタメとしてどうよ、というレベルなんだよね。まあリアリティ重視の警察小説だったら、解決しない謎が多少残ったりしてもリアリティのための小道具で許せちゃうわけだが、本作は本格ミステリらしくどうだ!と謎を提示しておくにもかかわらず、その謎を魅力的に解決する、というミステリというよりも娯楽小説の肝心カナメを外しているわけだ...これはどうしようもない。

評者は「七つの時計」と連続してこれを読んだんだけど、クリスティの初期作の「七つの時計」と晩年の本作だと、約35年の時間が流れているわけで、「七つの時計」の舞台である侯爵の豪邸チムニーズ館から、本作の新興住宅街に至る、イギリスの郊外風景の歴史みたいなものにちょっとした感慨を受けるのである....本当はクリスティって、こういう郊外風景のクロニクルを描けた作家じゃなかったのかなぁ、と思うんだよね。クリスティの代名詞である「村の噂話」が開発によって希薄化していくさまを描いたら、本当に凄い小説になったのでは...

あ、あとポアロによるミステリ評は雑談レベル。本質的に批評家的センスのないクリスティだから、まともに取り上げる価値はないと思うよ。あと本作、ポアロ長編では唯一のウルフ=アーチー方式採用作だよね....(そういや「パディントン発4時50分」か)ミステリ評があるのは他人のやり方を借りてみました、ということかなぁ?

No.4 4点 了然和尚 2015/06/02 15:38
犯人が推理作家の未刊の作品ノートを参考に、自分の犯罪に利用したという一種の筋書き殺人のようですが、発想力が乏しかったのでなんとも意味のない(不可解ですらない)事件になってしまいました。そうか、この作品の評価が低いのはクリスティーが悪いのではなく、この犯人がだめだめだったんですね。犯人夫婦は過去に海外の遺産を手にいれたことや、姉の存在に関する矛盾など本格の手がかりを示されていますが、なぜか見逃してしまうんですね。この遺産の入手が計画的でなく成り行きの偶然だからかなと思います。成り行きに行えば問題のないものを、仕掛けを考えすぎて手がかりを与えてしまう、本格小説のキモですね。

No.3 5点 あびびび 2014/08/13 09:57
いつもどおり、犯人は以外で、クリスティらしい結末だったが、犯行現場にあつた複数の時計の意味があまりにしょぼかった。まして、その部屋に死体を置く意味が分からなかった。

それでも犯人については仕掛けも動機も意外さもクリスティらしさが見られた。

No.2 4点 sophia 2014/05/30 22:57
時計の意味が何かしょぼい・・・
たったそれだけのことかというガッカリ感があった。

No.1 4点 2010/01/17 20:24
これほどポアロの登場シーンが少ない作品は他にないでしょう。ミス・マープルものだと、そういうタイプもあるのですが。
犯人の意外性についてはクリスティーらしい企みがありますし、スパイものとの融合も悪くありません。しかし、スパイ部分であまりにも偶然すぎるところがあるのが気になりましたし、何と言ってもタイトルの複数の時計の意味はいただけません。途中、ポアロの口を通して語られるミステリ評の中に、伏線があると言えないことはないのですが。
ところでこのポアロによるミステリ評、ドイル、ルブラン、ルルー等大先輩作家は実際の作品を挙げて論じていますが、クリスティーと同世代以降の作家は、別の箇所でディクスン・カーの名前が出てくるくらいで、他はオリヴァー夫人を始め架空の名前になっています(たぶん)。シリル・クェインというのは、クロフツがモデルでしょうけど。


アガサ・クリスティー
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死との約束
平均:6.71 / 書評数:14
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五匹の子豚
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ポアロのクリスマス
平均:6.55 / 書評数:22
メソポタミヤの殺人
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ABC殺人事件
平均:6.80 / 書評数:41
1956年01月
バグダッドの秘密
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ビッグ4
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茶色の服の男
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七つの時計
平均:5.29 / 書評数:7
ヒッコリー・ロードの殺人
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平均:5.50 / 書評数:12
葬儀を終えて
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1955年12月
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1955年11月
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平均:4.33 / 書評数:3
1955年10月
アクロイド殺し
平均:7.80 / 書評数:75
1955年07月
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1955年06月
そして誰もいなくなった
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1955年04月
チムニーズ館の秘密
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1955年01月
エッジウェア卿の死
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1954年12月
ポケットにライ麦を
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1954年11月
アリバイ
平均:5.00 / 書評数:2
牧師館の殺人
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1954年10月
ホロー荘の殺人
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1954年03月
オリエント急行の殺人
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忘られぬ死
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ゼロ時間へ
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白昼の悪魔
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