[ 本格 ] パディントン発4時50分 ミス・マープル |
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アガサ・クリスティー | 出版月: 1960年01月 | 平均: 4.58点 | 書評数: 12件 |
![]() 早川書房 1960年01月 |
![]() 早川書房 1976年09月 |
![]() 早川書房 2003年10月 |
No.12 | 7点 | mediocrity | 2022/04/18 17:56 |
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冒頭の殺人目撃から、最初の死体発見までは、非常にドラマティックです。
中盤、兄弟に尋問が繰り返されるあたりは若干退屈になりますが、このまま最後までグダグダ行ってしまうのではないかと危惧している所に突然第二の殺人。話に再び活気が戻ってきます。 犯人は意外な人物で動機もそんなのあり?と最初は思いましたが、確かにあれが一番整合性が取れているわけで、納得せざるをえませんでした。 絶対的な物証やロジックがないからあの芝居を打ったわけで、そのあたりは問題ないのではないかと考えました。 |
No.11 | 4点 | レッドキング | 2020/07/26 18:29 |
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並行して走る列車越しの窓から、偶然に目撃した車内殺人。トラベル時刻表もの?と思わせておいて、安楽椅子老女探偵とスーパー家政婦探偵が活躍する一族連続殺人の屋敷ものへ転じて、意外な真犯人のフーダニットが見事に決着。
※あの魅力的なスーパー家政婦、どっちの男に決めたんだろな。 |
No.10 | 5点 | ALFA | 2017/03/28 17:53 |
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タイトルからして列車モノかと思いきや、実は館モノ。
オープニングからいきなり事件発生でテンポよく展開する。 ルーシーの活躍も楽しく読めたのだが、最後の解決がミス・マープルが仕掛ける逆トリックだけというのが弱い。 |
No.9 | 6点 | nukkam | 2016/09/21 09:44 |
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(ネタバレなしです) 1957年発表のミス・マープルシリーズ第7作の本書はトラベル・ミステリー風にスタートしますがそれはほんの最初だけ、実質的には田舎屋敷を舞台にした本格派推理小説です。ややゆったりした感じで展開しますが中盤からはサスペンスが盛り上がり、最後に列車の目撃談が解決に活きてくるという着地もはまっています。もっとも犯人指摘の場面で狙った効果が空振りしていたらどうするつもりだったんでしょうね?推理説明が論理的でなく、第一の殺人の動機が後づけ説明ではありますがなかなか楽しめました。 |
No.8 | 5点 | 青い車 | 2016/02/15 22:52 |
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最後、伏線らしい伏線もなく急転直下犯人が判明するという構成上の問題が本格ファンからの支持を得られない原因でしょう。単純に読み物としてみれば、死体の出所から屋敷に疑いを向ける展開や、ミス・マープルの代わりに活躍するアイルズバロウ女史の冒険はちゃんと面白く、傑作の素質は十分あります。もっと推理のとっかかりがあったなら評価も違ったのでは。 |
No.7 | 5点 | 蟷螂の斧 | 2016/01/29 18:59 |
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2015年、世界中が投票したアガサ・クリスティー作品・ベスト10の第7位です。世界的な評価~本作の良さが良くわかりませんでした。日本人はどうしても本格ものを求めるので、本サイトのように低評価となってしまうのでしょう。同じプロットならば、他にもっと良い作品はありますし・・・。主人公のルーシー(家政婦)の活躍は理解できますが、ベスト10に入るのかな?というのが率直な感想でした(苦笑)。 |
No.6 | 4点 | クリスティ再読 | 2015/12/07 23:04 |
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クリスティって変なコを描かせたら共感が筆を冴えさせるのか、すごくイキイキ描く作家なんだが、本作のルーシーみたいな有能でアタマも切れて行動力もさすが...なデキる女を描かせると、どうも書いてて恥ずかしくなってしまうのだろうか、あまり美味しい目にあうことがないんだよね。「ポケットにライ麦を」のミス・ダブとか「終りなき夜に生れつく」のグレタとか、「予告殺人」のレティシアとか、大概ロクな目にあってない印象がある。
本作だとルーシーはマープルの協力者として活躍するんだけど、その活躍&小説の盛り上りMAXなのが、序盤の終りの死体発見で、それからはタダの家政婦に成り下がり、話も低調なまま終わってしまう。序盤こそ「鉄道ミステリ?」って感じだが、すぐにクリスティ流の家モノ(しかもパロディっぽい)になるわけで、話の構成が途中で諸般の事情で...とかあるんじゃないかとカングりたくなるくらいに、おかしな方向に流れていってしまい、それからまったく立ち直れない。クリスティ、ルーシーがどうしても好きになれなかったのかなぁ。 あ、ミステリとしてはトリックも特になく、犯人特定はロジックもへったくれもない。それでもルーシー、評者は結構萌えなのでプラス1点。 |
No.5 | 4点 | 了然和尚 | 2015/09/06 19:42 |
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このサイトでも評判が悪いですね。私もイマイチだと思います。
しかし、骨格だけを見直してみると7点ものの本格作品なのですが、どこで失敗したんでしょうかね。 8ページ目に早々と殺人が目撃されますが(最早記録ってあるんでしょうか?)、並行して走る列車の窓からの偶然の目撃は、テレビドラマで演出されていたように、ちょっとコミカルな感じで、最高の入り方でした。 次は、探偵助手役に非常に魅力的なキャラが出てきます。こっちは本作のみらしいですが、1作のみでおしいサブキャラ1位は確実なのでは。 そして、いよいよ身元不明の死体と大家族、遺産相続、天一坊と黄金パターンです。 結末は、死体の身元とそれまで語られた容疑者がすべて燻製ニシンー>消極的消去法でこいつが犯人 みたいに読めるのが意外な犯人であっても、本作の流れにはマッチしなかったようです。 |
No.4 | 4点 | ボナンザ | 2015/03/31 10:50 |
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話はともかくミステリとしては微妙。
伏線とか何もなかったように思う。 |
No.3 | 3点 | あびびび | 2013/09/26 15:59 |
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クリスティーは大好きで、どの作品も思い入れがある。しかし、これは駄作だった。
舞台設定は最高だし、財産をめぐる家庭環境も十分整っており、さてどんでん返しは…と期待したが、犯人が意外すぎた。意外というより、何人も殺す動機はなく、結果的にはただの狂人にしか見えない。 ミス・マーブルもいつもの切れ味はなかった。 |
No.2 | 4点 | 江守森江 | 2010/01/01 04:54 |
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先の方も書いているがタイトルからは列車物のアリバイ崩し作品を連想する。
列車で事件を目撃し、時刻表から列車の通過場所を特定するのでタイトル通りな作品ではある。 しかし、後半の屋敷物に変化してからは、ミス・マープルと少年探偵団的な趣以外は読み所がない凡作だった。 小説はポアロ物に比べマープル物は今一つな印象だが、映像でのヒクソンはスーシェに勝るとも劣らないので(AXNミステリーで)ドラマを観る事を勧める。 |
No.1 | 4点 | ElderMizuho | 2008/02/07 21:08 |
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タイトルだけ見ると列車モノの事件っぽいが実はぜんぜん違う。
読み物としてもイマイチ。犯人はえ?誰それ状態でミステリとしてもイマイチ。 残念ながら何が売りなのか良くわからない作品でした。 |
アガサ・クリスティー
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