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[ 本格/新本格 ]
探偵ガリレオ
探偵ガリレオシリーズ
東野圭吾 出版月: 1998年05月 平均: 5.24点 書評数: 58件

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文藝春秋
1998年05月

文藝春秋
2002年02月

文藝春秋
2002年02月

No.58 6点 虫暮部 2023/11/30 12:51
 シリーズ連作であること自体が弱点。確かに不思議な現象だけどどれも科学的に説明が付くんでしょ、と言う視点でつい読んでしまう。
 しかし、第一章の妹の件とか、第二章で犯人の意図ではなくああいうものが生じた巡り合わせとか、科学ネタ以外の外堀が面白い。そのへん書き方が上手いね。

No.57 4点 ボナンザ 2022/11/22 20:16
恥ずかしながら今さら読了。この最初の短編集はどれも肩の力が抜けた感じ。

No.56 5点 じきる 2020/08/30 15:40
小説でもそれなりに楽しめるけど、映像にした方が映えるのは間違いない。
ドラマは当時夢中になって観てた記憶がある。

No.55 6点 okutetsu 2020/07/24 20:00
テンポよく読めた。
理系なので科学を使ったトリックも面白いと思った。
とはいえミステリとしては後出しジャンケン的な感じになってしまうのでこの点数。

No.54 5点 nukkam 2020/05/29 22:23
(ネタバレなしです) 東野作品の中では加賀恭一郎シリーズと並んで有名なガリレオシリーズは1998年発表の本書でスタートしています。単行本は全5章の構成ですが長編作品ではなく、各章が短編として完結しているシリーズ第1短編集です。主人公は物理学の大学助教授の湯川学ですが、なぜガリレオと呼ばれるのか全く説明されていません。というかガリレオと呼ばれるのも第5章での1回だけでした。本格派推理小説ですが犯人当てにはあまりこだわっておらず、「壊死る」に至っては中盤で犯人が読者に明かされています。殺人トリックや怪現象のハウダニットの謎解きがメインで、エンジニア出身の作家らしく理系要素が濃いです。トリック依存度が高いというかほとんどそれだけなので、トリックよりも心理ドラマを重視している加賀恭一郎シリーズ短編集の「嘘をもうひとつだけ」(2000年)と比べると謎の底が浅いように感じました。

No.53 5点 mediocrity 2019/03/07 21:52
短編5編。
科学的な知識はなくとも理解はできる。
個人的なことを言えば、5編中4つまでは、なんとなくこういう感じのトリックなのだろうということは予想できた。正確な物質名とか反応名は知らなかったが。いや1つだけわかったか。
読みやすいが、面白かったかと言われれば微妙。

No.52 5点 青い車 2016/09/24 00:06
 ガリレオシリーズの記念すべき一作目。どの短篇もほぼ同じ感想になってしまいます。読んだときは「そんな方法があるのか」と感心するものの、聞き慣れないワードが頻出するため完全にはイメージがつかめず、しばらくすると細部を忘れてしまいます。『容疑者X』のような、理系知識が絡まない作品の方が優れているシリーズだと思います。他の方々も書かれていますが、ヴィジュアル的に映えるため、ドラマ化してヒットしたのは幸運なことでした。

No.51 7点 E-BANKER 2016/03/22 21:31
1996年より「オール讀物」誌に断続的に発表され、1998年に単行本化された連作短篇集。
などという紹介はもはや不要だろう。
「実に面白い!」という台詞をカッコ良く決める福山雅治の姿がすぐに目に浮かぶ天下の「ガリレオシリーズ」の記念すべき第一作目。
今さらながら手にとってみた次第・・・

①「燃える」=突然人間の頭が燃え上がる・・・そんな不可思議な現象を扱ったシリーズ第一作目(地上波でも第一話だったよね)。湯川と草薙の名コンビが生まれた瞬間でもあるわけで・・・。
②「転写る(うつる)」=ゴミの浮かんだ汚れた池から上がった金属製のデスマスク。いったいどうやったらこんな精巧なデスマスクができるのか? 事件の真相自体は小粒なのだが・・・
③「壊死る(くさる)」=どうやって死んだのか分からない死体が風呂場で発見される。事件の渦中にはある女性と、その女性を一心に慕う男性が・・・っていうと「容疑者X」のパイロット版だろうか、などと考えてしまう。
④「爆ぜる(=はぜる)」=湘南の海で突如として上がった火柱と別の現場で起きた殺人事件が結びつくとき・・・。爆発の原因はある化学物質なのだが、事件の背景には理系の男たちの現実があった・・・
⑤「離脱る(=ぬける)」=見えるはずのない赤い車を見た少年。夢うつつの状態だった少年は本当に幽体離脱したのか? 苦手とする子供を相手に奮闘するガリレオの姿っていうと「真夏の方程式」に通じるけど・・・

以上5編。
もはや書評するに及ばないような超有名作となった本作。
理系云々ということは作中で草薙刑事が再三言っているけど、あまりそういうことは気にならなかった。
これもまた端正な本格ミステリーと称してよいだろう。

作者の作品についてはこれまで「加賀恭一郎シリーズ」を中心に読んできたのだが、人間臭さを前面に押し出した「加賀シリーズ」ととにかく“科学的・ロジカル”に拘った本シリーズは好対照という感じだ。
どちらのシリーズもそつなくうまい具合に処理してしまう東野圭吾!
やはりさすが!としか言いようがない。
「天才」という評価に相応しい作品。
(個人的には④が好き。あとは①かな)

No.50 5点 風桜青紫 2016/01/18 01:20
初っぱなから「燃える」の真相に笑わせてもらった。想像するとものすごい光景だが、東野圭吾もこのように気にくわない不良を焼きつくしたい気分だったんだろうか。「爆ぜる」の「突然の死!」とでも言うべきとんでもない死に様も同様。科学トリックの面白味というのは、なんかバトル漫画の必殺技に通じるものを感じる。湯川も草薙も(この時点では)あくの強いキャラクターではないし、ライトな面白トリック短編集としてさくさく読めた。

No.49 6点 斎藤警部 2016/01/11 02:29
手練れの物理学啓蒙本といった趣の強い本作からは「これが本物の物理トリックだ!」とでも言いたげな底力への自負が垣間見える。ミステリへの本筋興味とは若干ずれるだろうが、その知的興味喚起は大いにミステリと親和性があり、愉しく刺激的な読み物として成立している。

No.48 7点 ニックネーム 2015/12/20 16:34
トリックが科学的です。それを前提とした作品です。それを許せる人は楽しめると思います。

No.47 6点 2014/09/01 13:27
読者が謎解きに挑戦することを前提とした作品ではないし、種明かしされた後でも、そうだったのかと唸るような作品でもない、ということを知って臨めば、マイナス点も少なく、理系、文系に関係なく楽しめるはずだが。

実は本書のような理系トリックはそれほど好きではない。理系のくせにわからないから、というのが本音だが。
でも、この短編集は、理系トリックに徹底的にこだわってチャレンジしたことに意義がある。作者の自己満足も多少はあるかもしれないが、個人的には、東野さん、よくやった、と賞賛している。
それに、捜査の過程を十分に描写して、犯人当てをする余地を残してくれているのはうれしい。伏線を見つけて楽しむ方法もあれば、キャラを楽しむ方法だってある。理系短編でこれだけの楽しみ方ができるなんてすごいこと。だから、理系ミステリーだからという理由だけで評価を下げるつもりはない。

ということで、評価は標準超え。
もしかして、トリックは理解できないながらも、潜在的な理系の血が騒いだのかもしれない(笑)。
出来は多少の差がある。『離脱る』はミステリーとしてはいまひとつなのだが、けっこう好みだ。トリック(とはいえないが)もわかりやすくていい。

最後に
理系ミステリー、理系トリックという用語が一般化しているが、個人的には、自然科学(系)ミステリー、自然科学(系)トリックと呼びたい。ただ、「自然科学ミステリー」だと、「〇〇の科学の謎を探る」みたいな、NHKのドキュメンタリー番組と勘違いされそう。

No.46 4点 谷山 2014/08/18 20:35
文系の自分としてはトリックのほとんどがちんぷんかんぷんだったわけですが、謎解きの場面で「ああ、そうだったのか」と思えない作品は読んでて面白くないですね。
文章自体は読みやすいのでページをめくるのが苦痛というほどではなかったですが…
まあドラマで見るべき作品なのでしょう。

No.45 5点 ミステリ初心者 2014/02/05 15:49
 特命リサーチ200Xが大好きだった自分としては、楽しめました。

No.44 5点 バード 2013/12/15 07:43
湯川助教授初登場のこの作品、科学、物理的見地から事件をときほどくのが今作品のテーマだがそれをふまえてこの感想、科学とミステリはやはり相性が悪いと思う。

よく科学捜査が発展した昨今では探偵は活躍させづらいといのは聞くがこの本読んで痛感した。新しい挑戦ではあったかもしれないが短編集としては並程度か平均やや下くらいの満足度。

No.43 5点 TON2 2013/01/03 21:33
文春文庫
 テレビドラマを見ていたせいで、どうしても福山雅治の顔が浮かんできました。作者は俳優の佐野史郎をイメージしていたとのことです。
 科学を武器とした謎解きというのは、ついていけません。

No.42 5点 simo10 2012/09/20 23:21
--(一応)ネタばれ含みます--

ガリレオシリーズ第一弾。最初はTVで予知夢の「予知る(しる)」を見て作品を知りました。後は全て本で先回りして、TVの残りはDVDで見ました。最初は短編集だったんですね。以下の五話で構成されています。

①「燃える」:炭酸ガスレーザーというものがそんなに威力があるものだとは知りませんでした。夜中に騒ぐ輩がどれだけ迷惑か知っているので、犯人には同調します。(ひょっとして著者もそういう経験あったのかな?)
②「転写る(うつる)」:衝撃波によって造形を崩すことなくアルミが顔にピッタリはまる!マジで?!
③「壊死る(くさる)」:銭湯なんかにある超音波風呂って大丈夫なんだろうかと不安になってしまう。クロい女の独白がたまらない。
④「爆ぜる(はぜる)」:ナトリウムって危険なんですね。せっかくの派手な事件ももう一つの余計な事件のせいで思いっきり印象が薄まった感じがします。
⑤「離脱(うつる)」:唯一これだけは予想がついた!蜃気楼ならまだ一般的なほうだから分かる人は多いはず。

初めて読んだ時は全然面白くないと思ったが、作品の方向性が分かった上で再読したら、湯川と草薙の掛け合いを中心としてまあまあ楽しむことができました。

No.41 6点 測量ボ-イ 2012/08/26 14:05
僕、一応理系の人間(工学部)なので、何とか楽しめまし
たけど、科学オンチの方には辛いと思います。
他の方のコメントにもありますように、種あかしされても
「ふ-ん」で終わってしまうネタが多いので。
僕自身も3番目の話し以外はやはりよく判りませんでした。
余談ですが、「湯川学」なる名前はあの中間子理論の湯川
博士から来たのでしょうか?

No.40 7点 Tetchy 2012/04/30 00:26
天下一大五郎シリーズ『名探偵の掟』、『名探偵の呪縛』の後に刊行されたのが本書。その内容はバリバリの理系本格ミステリ。前述の作品で本格ミステリへの訣別宣言とも取れる文章を書きながら、直後に発表された。
つまり『~呪縛』で書かれた作者自身と思われる主人公の発言は本格ミステリからの訣別ではなく、もう1段上を目指した本格ミステリを書くという宣言だったのかもしれない。

そして書かれた本格ミステリとはバリバリの本格作品。人智を超えた事象を科学の知識を使って人智の域へといざなう。
そのせいか、犯人の動機はいささか当たり前に過ぎた。
とはいえここから『容疑者Xへの献身』へとつながる大事な作品。次の『予知夢』も読むことにしよう。

No.39 4点 スパイラルライフ 2012/02/07 02:32
専門知識が必要なので、辛めの評価。
湯川の推理過程にも特段のすごさもなく。

読み易さ、物語としての面白さはあるんですけどね。

デンソーの技師という職歴を持つ理系の氏ならではの作品です。


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