皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
バードさん |
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平均点: 6.14点 | 書評数: 315件 |
No.315 | 5点 | 時をかける少女- 筒井康隆 | 2023/09/06 19:36 |
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自分が読んだのは短編集で、表題作以外に「悪夢の真相」と「果てしなき多元宇宙」が収録されていた。表題作のみだと6点で、採点は短編集としてである。全体的にひと昔前のSF感が漂っており、私にははまらず。温かみのある文体は好き。
<個別書評> ・時をかける少女(6点) 和子の身に起きた不思議な現象と淡い青春がかみ合っている。後の2編よりも完成度は高く、中~高水準の青春ものを堪能できた。 ・悪夢の真相(4点) ・果てしなき多元宇宙(4点) 現代のSF価値観で言うと両話とも古臭い&オチを見透かせる。表題作と違い、優れた他要素も見当たらなかった。 |
No.314 | 6点 | 乱鴉の島- 有栖川有栖 | 2023/08/30 16:16 |
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火村シリーズ長編への期待値くらいの出来。犯人特定のロジックも、島のメンバーの目的も、全体的にパンチは弱いが、それなりにまとまっている。
積極的に人に勧めるほどの作品ではないが、気軽に安定感のあるミステリを提供してくれる点が有栖川さんの強みとすると、6点にはぎりぎり到達。 |
No.313 | 5点 | 緋色の囁き- 綾辻行人 | 2023/07/05 06:44 |
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(ネタバレあり)
綾辻さんの本はある程度読んでいるが、囁きシリーズは初。残念ながら期待よりは下だった。(本音は5.5点です。) 冴子と校長を殺人者のミスリードに使う所は、雰囲気だしに機能している。肝心の殺人者の正体も落としどころとしては最適だろう。ただし、正体の人が○○ということの伏線は足りないと思う。矛盾はなくとも、上手さを見出せなかった。 他に細かいところで、全体的にキャラメイクが雑と感じた。綾様も結局小物であり、終盤までバックボーンを引っ張る必要を特段感じず。彼女もミスリード要因なのかしら。 |
No.312 | 5点 | 仁木悦子自選傑作短篇集- 仁木悦子 | 2023/07/05 06:42 |
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粒ぞろいで明確なハズレの無い短編だが、特筆して唸らされる話も無かった。個人的には各話の誕生秘話の書かれた解説が楽屋裏を覗いているようで楽しかった。
<個別書評(ネタバレあり)> ・かあちゃんは犯人じゃない(6点) 子供視点だからかもしれないが、変に理屈っぽくなく読みやすい。 ・罪なき者まず石をなげうて(5点) メイン三人の掛け合いが心地よい。解説によるとレギュラー化を念頭に置いていたそうだが、そうはならなかったそうな。三人の他の話も見てみたい。 ・金ぴかの鹿(5点) 犯人側の計画が大味すぎる。 ・暗い日曜日(7点) 作者と同名のキャラが出ているだけあって力が入っているように感じた。伏線の張り方など王道を押えており、本短編集でマイベスト。 ・ねむい季節(6点) 被害者のすり替えがあり、ミステリとして少し凝っている。現代視点で本話の未来感が少し物足りないのは、現実の発展が作家の発想を超えるほどに凄まじいという事だろう。 ・明るい闇(5点) 特段深みのある話ではないが、主人公がかっこいい。 ・山のふところに(5点) それほど面白みを感じず。 ・死の花の咲く家(5点) 案外多くの伏線が張られていて面白いが、惜しくも6点に届かず。 ・悪魔の爪(5点) 催眠が出てきた時点で、強引な話になることは予想できた。ただ強引と書いたが、悪くは無い。 ・石段の家(6点) 話の筋はおおよそ読めたが、読ませる書き方だった。解説によると作者は子供目線の話の乱用を避けているらしいが、作者の得意な手法なような気がしてならない。 ・自作解説(7点) 作者さんに失礼かもしれないですが、実は解説が一番楽しかったり・・・。もし、クリエーターの方がいれば話を考える際の参考になる生々しいエピソードがてんこ盛り。 |
No.311 | 8点 | 流星の絆- 東野圭吾 | 2023/06/04 21:31 |
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量産型東野作品の一つと予想していたが、予想よりはるかに好きな内容だった。某立ち位置のキャラが犯人というやり方は手垢のついた方法で、はっきり言って特に良さを感じなかったが、ドラマパートは全体的に楽しめた。
東野さんの人物描写は淡泊という意見もあり、自分もその傾向はあると思っているが、本書のキャラ描写には説得力があった。個人的には政行、行成の描写が上手いと感じた。読後感も悪くなく、作中のキャラ達はそれぞれの贖罪後に幸せになって欲しいですな。 |
No.310 | 8点 | カササギ殺人事件- アンソニー・ホロヴィッツ | 2023/06/04 21:21 |
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どこからか聞こえてくる本作の評判は良いものが多く、期待していた作品だったが、そんな高いハードルを越えてくれた超良作。
本作で一番良かったと感じた点はリーダビリティ。上巻・下巻でメインの登場人物や舞台が一新されるが、作中作自体も面白く非常に読みやすい文章と構成だった。一方、ミステリギミックとしての作中作の使い方は無難なところで、あまり独創性や斬新さを感じなかった。犯人像も身勝手で、人間ドラマ的なカタルシスも弱め。そのあたりの弱点もあり、傑作へはもう1ジャンプ足りなかった。 少し厳しいコメントも書いたが、十分楽しめたのは間違いないです。 |
No.309 | 6点 | ソロモンの犬- 道尾秀介 | 2023/05/22 08:47 |
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(ネタバレあり)
作者の読ませる力が遺憾なく発揮されており、スラスラと読める。また、本作は締め方も良い。ハッピーエンドとはいかずとも青春物は前向きな締めにかぎる。 その一方で、キャラクター造形は気に入らない方も多いだろうな。自分は主人公以外のキャラをそれ程好きになれなかった。 (リーダビリティやキャラクターへの評価は同作者の『ラットマン』で抱いたものとほぼ同じ。) ミステリ面の評価はそれなり。どんでん返しや人物誤認ネタは仕込まれているが、肝である事故の真相は無難で、驚きは少ない。面白トリックも緻密なロジックも無いので、こてこてのミステリを求める人と本作はミスマッチかな。 総括すると、本作はベストや一押しとまでは言えないが、ミステリ要素のある青春物として及第点以上。 |
No.308 | 6点 | バスカヴィル家の犬- アーサー・コナン・ドイル | 2023/05/22 08:46 |
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(ネタバレあり)
細かな粗点は置いておくとして、殺すために直接大型犬をけしかけていたという、全く捻りの無い真相には流石に肩透かし。何か心理的なトリックで伝説を再現しており、それをホームズらが暴くという内容なら更に好みだった。 真相は肩透かしだったが、分かりやすく面白い物語でサクサクと読めた。総合的には6.5点くらいで、わずかに7点に届かない出来。ホームズ既読作の中では『緋色の研究』、『帰還』に次いで好き。 |
No.307 | 6点 | 満願- 米澤穂信 | 2023/05/14 14:51 |
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全話が最低限の水準以上で、外れの無い短編集という印象。その一方で、後味の悪い話を扱うには全体的に描写があっさりし過ぎ。短編集として外れとは言わないが当たりとも言えない。
表題作以外はこちらの感性に訴えかけてくる深みを文章に感じなかった。 <個別書評> ・夜警(6.5点) 「満願」の次に嫌な雰囲気を書けていたと思う。川藤の思慮の浅さは、昨今のSNSでやらかす輩に似ているので、印象に残りやすかったのかもしれない。 ・死人宿(6点) どこかで読んだ事あるようなオチで、ストーリーの評価は特に高くない。しかし、主人公が奮起するシーンや佐和子が失望するシーンなど分かりやすい見所も多く、個人的には好きな話。 ・柘榴(5点) 嫌いという程ではないが、特に魅力を感じなかった。 ・万灯(6点) 伊丹の置かれる最前線のキツイ感覚が伝わってくる描写力と、意表をつくアラムの思惑から動く展開に良さを感じた。話が少し長いので、前半はもう少し短いと更に良かった。 ・関守(5点) 読んでいた最中はどういった決着になるのかが気になり一気に読み進めたが、オチはありきたりと感じたため点数は伸びず。 ・満願(7点) 妙子さんの底を見せない感が不気味さを醸し出しており、収録作で一番好き。このレベルが揃っていれば短編集としても7点以上でしたね。 |
No.306 | 7点 | 厭魅の如き憑くもの - 三津田信三 | 2023/05/09 22:47 |
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初めての三津田さん本。
課題もあるとは思うが、全体的な出来は良いと感じた。この手の和風ホラーテイストの強い物語に対しては苦手意識もあるが、シリーズを継続して読んでみようと思えた。刀城言耶シリーズの中には本サイトでも高評価なものがあるので、非常に楽しみだ。 (点数内訳) 前半:4.5点(事件が起こるまでが長く、少し退屈) 後半:6.5点(面白いが、複数の視点をまたぐため冗長感はぬぐえない。) →物語の面白さは平均で5.5点 ・メイントリックに+1(書き方を考慮するとフェアな仕掛けで、意外性もあり良かった。) ・シリーズ1作目補正で+0.5 →合計7点 |
No.305 | 4点 | ねじれた家- アガサ・クリスティー | 2023/03/18 12:02 |
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正直期待外れでした。犯人の意外性もそれ程だし、探偵役のきらりと光る推理の見せ場も無い。ねじれた家の人々の醸し出す人間の嫌な部分を観察して楽しむのが、本書の面白い読み方なのかな?
過去に4点を付けた『オリエント急行の殺人』よりは上だが、他のクリスティ既読作品よりは下という位置付け。 |
No.304 | 7点 | 水鏡推理Ⅲ パレイドリア・フェイス- 松岡圭祐 | 2023/02/05 22:15 |
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水鏡推理シリーズ3冊目。ここまでの3冊の中では本作の出来が抜きん出て良いと感じた。本作も前2冊と同様に読後感は気持ち良い。特に今回の相方廣瀬は非常に好感の持てる人物造形だった。
複数の人物の隠蔽思考が絡み合った結果、主人公ペアが真相にたどり着くのが遅れたように見える。その一方、描写には伏線が多く仕込まれているので、真相を受け入れやすく、読者はストレスを感じにくい構成となっている。 8点を付けても良いと思ったが、最も重要なHowの部分が予想内で終わってしまったので、今回は少し厳しめに7点。とはいえフェイクのネタばらしで一旦読者の意識を最重要アイテムからそらさせる辺り、作者のミステリ技量も光る一作。 |
No.303 | 7点 | さむけ- ロス・マクドナルド | 2023/02/05 22:02 |
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自分の趣味嗜好外の本にもかかわらず、すらすらと読ませられた。そして内容にチープさは無く、複雑な人間関係をきちんと描写しきっており、読み物としてハイレベルなことを実感させられた。
間違いなく名作と言われるだけの実力は備えている作品だろう。 ただ人間関係が複雑すぎて、最後まで読んでも一部誤解してるような気がする。 また、意外な真犯人は通常なら加点ポイントだが、本格とは趣の異なる本作の良さとは嚙み合わせが悪いとも感じた。 ちなみに探偵の捜査方針も好みでないです。(結果的に正解にたどり着いているものの、行き当たりばったりで決めつけも多かったから。) 総括すると、ギミックやロジックではなく、純粋な読み物としての面白さを気に入った作品。 |
No.302 | 8点 | 模倣の殺意- 中町信 | 2023/01/18 21:43 |
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(軽いネタバレあり)
基本をおさえた叙述物で勘の悪い人でもどこかで違和感に気付けそうな塩梅。比較的ミステリ歴の浅い内に読むと頭に突き刺さるだろう。 万人が賞賛するレベルではないが、私個人としては上手く書いたと褒めたい一作。点数はデビュー長編作とのことなので1点おまけ。 |
No.301 | 3点 | 叙述トリック短編集- 似鳥鶏 | 2023/01/05 06:28 |
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挑発的なタイトルに惹かれてトライ。その結果は採点の通り。
既読作品の感想も合わせると、似鳥さん作品は自分と相性悪そう。 <以下ネタバレあり> 「貧乏荘の怪事件」より前の話まではまあまあ楽しんでいたが、この話がターニングポイントで、以降は読むのがめんどくさくなってしまった。登場人物の名前を長くして読者を混乱させるなんて技は、決して作者が喜々と語る技法ではない。 「ニッポンを背負うこけし」での別紙ネタは綾辻さんの『奇面館』の改悪だな。助手の正体についても名前が不自然に伏せられていたので読めた。 「あとがき」までいくともう何が面白いのか分からなかった。ヒントを出していた、としたり顔で言われても、あの書かれ方で単にヒントを順番通り並べているだけだと思う人いないだろう。 総括すると作者が読者を小馬鹿にしている感が強く出ておりイマイチ。(叙述トリックがそういうものだと言われたら反論はしないが。) ただし全ての話がイマイチというわけではなく、「背中合わせの恋人」、「閉じられた三人と二人」は上手いと感じた。この2話は他の人にも推薦したい。 ///余談///// とある漫画のキャラが叙述トリックものとの出会い方について 「こっちから出会いを求めるんじゃなくてあくまで向こうから自然にやってくる形で運命的に出会うのが理想なんです」 と言っていたが、本作を読んでみてこのセリフの真価を理解できた気がする。 |
No.300 | 7点 | 貴婦人として死す- カーター・ディクスン | 2023/01/05 06:27 |
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(ネタバレあり)
手記形式なので裏があるだろうと思いつつ、ルーク先生本人に怪しい雰囲気がほぼ無かったため疑いきれなかった。そこが落とし穴だったのね。騙す気満々の悪意ある手記とは趣が異なり、手記形式の先駆者『アクロイド』よりもある意味狡猾(褒めてます)と感じた。 メインの誤認ネタ以外も面白く、特に意外な二人の消失ルートは良かった。 しかし、ここまで褒めてきたが、点数に関しては7か8かで迷った末、7点とした。というのも、本作はあくまで「手記形式で想定しうる範囲で上手い」という感想にとどまったためである。 オンリーワンの魅力を有する傑作には一歩及ばない良作という印象だな。 |
No.299 | 6点 | 掟上今日子の遺言書- 西尾維新 | 2023/01/05 06:26 |
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下記例のように掛け合いは楽しめたが、今作はやや間延びした印象。『挑戦状』の書評にも書いたが、今日子さんには短編集の方が合っているね。
『備忘録』での相棒隠館君があまりにも不憫な役回りで再登場したのにはほっこり。 忘却探偵シリーズの登場人物の感性は西尾さん作品にしては現実の人のそれに近いので、登場人物同士のやりとりも密かに楽しみにしている。 今回だと阜本先生に「あんたの漫画はつまらないので、影響されて自殺する人なんているわけないにゃん☆」というような事を断言するシーンが一番ツボだった。忖度0な今日子さんもいい性格してるし、阜本先生がキレるのもめんどくさいクリエイターの性が出ていて笑える。 |
No.298 | 7点 | 掟上今日子の挑戦状- 西尾維新 | 2023/01/05 06:25 |
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次の『遺言書』も含め、忘却探偵シリーズを計4冊読んだが、短編集の方が今日子さんには合っているね。本作は3つの短編からなり、「アリバイ」、「密室」、「暗号」に対する忘却探偵のアプローチを堪能できる良作。
<個別書評> ・アリバイ証言(8点) 多くのアリバイものは、犯人がアリバイに全てをかけて他の要素では限りなくクロってパターンな気がするが、本話はアリバイを崩しても犯人特定できない上で、落としどころにも捻りがある。さらっと書かれているが結構凝っている話だと思う。本短編集のマイベスト。 多くの人がいる中でアリバイ証言者に今日子さんを当てるって、鯨井さんババ抜き弱すぎ(笑)。 ・密室講義(6点) 革新的な密室ものではないが、良密室短編。 巻末おまけにある、本事件の経費内訳が酷く、遠浅警部はお気の毒といったところか。 ・暗号表(6点) 今日子さんのお金へのスタンスが格好良い。相変わらずキャラものとしては面白い。ただし本話はミステリとしてはそこそこ程度。キャラの良さで持ってるが上手くない。結納坂の追い詰め方も少々無理がある。今日子さんパワーを持ってしても、暗号もの良作の壁を突破できなかったわね。 |
No.297 | 6点 | ジョーカー・ゲーム- 柳広司 | 2023/01/02 13:29 |
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D機関と結城中佐が物語の中心にいるスパイ物オムニバス。
スパイというとなんとなくハードボイルド的な読みものになりそうなイメージだが、各話に意外性を持たせる試みがあり、ハードボイルド的良さだけにはとどまらない一冊である。その中でも特に「幽霊」と「XX」がミステリらしくて好み。 脳死で日本まんせーしないと非国民扱いされる時代で、上手ーく国民の皮を被るメンバーはまさにスパイっぽいっすね。 |
No.296 | 6点 | 黄色い部屋の謎- ガストン・ルルー | 2022/11/07 21:32 |
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犯人の意外性や密室の作り方といったミステリ的な面白さは書かれた時期を考慮すれば一級品と思う。だが個人的にトリックどうこうでなく、ストーリー展開が退屈だった。被害者とフィアンセが犯人を隠す理由も古臭いし(時代をふまえれば理解はできるけども)、ルールタビーユのキャラも鼻につく小僧という感じでイマイチ。
ミステリ的には7点。物語は4.5点。間をとって6点という評価である。 |