皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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測量ボ-イさん |
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| 平均点: 6.25点 | 書評数: 641件 |
| No.641 | 8点 | 盤上の向日葵- 柚月裕子 | 2025/11/24 15:53 |
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| 著者は女性の作家ながら、骨太で重厚な作品が多いですね。
この作品も、将棋を題材にした硬派な作品。 結末は何ともやりきれなく悲しい話しですが、読後感は 悪くない、そんな印象です。 将棋を知らない人でも読めますが、やはり知っている人の 方が話しには入りやすいでしょうね。 先月映像化されたそうで、いつか観てみようと思います。 採点は7点(基礎点)+1点(将棋を知っているので) |
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| No.640 | 5点 | 養鶏場の殺人/火口箱- ミネット・ウォルターズ | 2025/10/30 16:51 |
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| 著者の作品を初めて拝読。
2編の中編からなります。 「養鶏場の殺人」と「火口箱」 一般的な評価は 前者<後者のようですが、 個人的には 前者>後者かな。 前者は登場人物が少なくて本当に読みやすい。 最後は冤罪をにおわせる内容でしたね。 後者はボリュームの割に登場人物が多い(なのに 登場人物表がない)。また時制をコロコロ変えて いて、国内作品ならともかく翻訳ものでこれだ と話しについていけない 笑 でもついていけた人なら、こちらの方が高評価 なのでしょう。 採点はこの2作品の平均で。 |
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| No.639 | 6点 | 毒を売る女- 島田荘司 | 2025/10/11 15:22 |
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| 久々に、氏の短編集を読みました。
短編集だけに玉石混合感はありますが、 総合的にはまずまず。 <ここから一部ネタバレ> ベストはなんだかんだで「糸ノコとジグザグ」 ですかね。東京都目黒区の形が○○○にそっくり ですか…う-ん、見ようによってはそう見えるの か? あと書かれた当時の世相を反映した「土の殺意」 が印象に残ります。 |
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| No.638 | 7点 | 闇に香る嘘- 下村敦史 | 2025/09/18 20:54 |
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| これは秀作ですね。
中国残留孤児の実情に関する勉強にもなりました。 全盲の主人公と難しい設定ですが、終盤はサスペンス 性もあって読み応えありました。 他の方も言及されていますが、途中の伏線に対してそ の殆どが回収されているのもポイント高いですね。 今世紀に入ってからの乱歩賞作品はもの足りないもの が多いかと思いましたが、これは例外か? 他の作品にも期待しましょう。 |
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| No.637 | 5点 | 殺意の時刻表- 斎藤栄 | 2025/08/30 10:36 |
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| まあまあ。でも平凡。
空さんと同じ感想ですが、題名からあゆ哲さんばりの 時刻表トリックの期待はしない方が良いです。 |
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| No.636 | 7点 | 透明人間の納屋- 島田荘司 | 2025/08/06 19:43 |
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| いやあ、これは真相を知ってうならされる作品ですね。
さすがは島荘さんというべきか。 時代設定が昭和52年なのがミソですね。これ以上はネ タバレで書けませんが。 密室や透明人間のトリックは特筆するものはありませ んが、謎の設定は相変わらずうまいです。 今世紀に出版された氏の作品では、あたりの部類だと 思います。採点は 6点(基礎点)+1点(謎の設定を好感) |
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| No.635 | 7点 | 名探偵はもういない- 霧舎巧 | 2025/07/19 08:56 |
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| 前に書評されているミステリ初心者さんと
ほぼ同じ感想です。 本格度も結構あり、犯人の意外性もあって 結構楽しめました。 読者への挑戦と登場人物表を敢えて書かな いという趣向もありました(後者は成功した といえるかどうか、微妙ですが) なので採点はやや甘めですが7点で。 6点(基礎点)+1点(趣向を評価) |
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| No.634 | 5点 | 金沢郡上殺人ライン- 石川真介 | 2025/06/14 10:45 |
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| <ネタバレ含みます>
アリバイものの常として、犯人らしき人物が中盤で 特定されるのはまあいた仕方なしですが、謎解き部分 がやや物足りないか? 滋賀県北部の特殊な線路地形は、西○○太郎氏の作品 で使われていて既視感ありますし、赤穂に行っていた アリバイ崩しも鮎哲さんの作品のように時刻表を入れ ていないので、想像で推理するしかないです。 北陸方面のロ-カル描写は良かったのですが、総合的 には物足りなさは感じます。 |
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| No.633 | 5点 | BUTTER- 柚木麻子 | 2025/05/31 07:11 |
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| 著者の作品は初拝読。
これ、おそらく実在の事件をモチ-フにしてますよね。 (おそらく、あの事件かと) 拘置所に収監中の女性の価値観や人生観には、さすがに 共感できませんねえ。 主人公の雑誌記者やその友人は、まあ普通の部類の人に 見えました(一男性目線ですが) でも洗脳されかかってたのが解けて、良かったです。 推理性は薄く、どちらかというと社会派作品になるか? なので採点はやや辛めですが、内容はまずまず。 |
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| No.632 | 5点 | 佐渡金山殺人事件- 中町信 | 2025/04/27 20:31 |
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| 氏の作品にしては、個人的にはいまひとつの評価。
まず登場人物表がなく、人間関係がわかりにくい。 さかんに出てくる、「オ-ム」のキ-ワ-ドも、 やや期待はずれでした。 |
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| No.631 | 7点 | 密室の鍵貸します- 東川篤哉 | 2025/04/06 07:29 |
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| タッチは軽いですが思ったより本格色があり、
期待以上の作品でした。 こんなタイトルですが、密室よりアリバイの方 を評価したいです。 <ここからネタばれ> 密室の方はまあ既視感があり、状況から真相が ほぼわかってしまいました。ただナイフで刺さ れたのは相手の女性からだと思ってましたが。 アリバイはなかなか凝ってますよね。DVDと いう小道具をうまく使っています。 |
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| No.630 | 4点 | 札幌殺人夜曲- 梓林太郎 | 2025/03/22 10:42 |
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| タイトルからしてトラベルミステリかと期待
しましたが、それほどでもなかったです。 収束も何だか中途半端で、ちょっとモヤモヤ… それにしてもこの探偵さん、女性にモテて大変 ですねえ 笑 |
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| No.629 | 5点 | 狂い咲く薔薇を君に 牧場智久の雑役- 竹本健治 | 2025/03/13 20:52 |
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| 3遍からなる短編集。
1)騒がしい… 空さんの感想と殆ど同じです。 密室トリックはまずまずですが、文字の謎はいまひとつ? そもそもこのトリック、鮎哲さんの某短編にもあるので。 2)狂い咲く… トリックがわかりにくい。 3)遅れてきた… これはまずまずか。ありそうでない真相。 |
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| No.628 | 6点 | 南九州肥薩線 偽りの殺人ルート- 金久保茂樹 | 2025/02/23 07:18 |
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| 初めて読む作家です。
登場人物のアリバイ主張で犯人の目星がつき、 時刻表が出た時点でトリックもほぼわかりました が、これはこれで面白かったです。 肥薩線は若いときの旅行で一度しか乗っていませんが、 数年前の災害から復活するのでしょうか。 採点は 5点(基礎点)+1点(トラベルミステリ補正) |
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| No.627 | 6点 | 折れた竜骨- 米澤穂信 | 2025/02/11 14:41 |
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| 一見ファンタジー色が強いですが、謎解きの
要素もしっかりある作品。 とはいえ、この回答は難易度高過ぎ。 良作ではあるでしょうが個人的な趣向ではな いので、これ以上の点数にはしにくいところ です。 採点は 7点(基礎点)-1点(独特の世界観にちょっとついていけない?) |
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| No.626 | 7点 | 日本扇の謎- 有栖川有栖 | 2025/01/13 18:58 |
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| トリックや謎解きは特筆するものはないですが、
総合力で評価できる作品。 読後感もなんとなく良いですね。 ただ犯人特定は難しく、動機の推理は… これはわかりません。 採点は6点(基礎点)に+1点 ※クィーンの「the door between」が何故 「ニツポン樫鳥の謎」の日本訳になったかの 経緯が勉強になりました。 結構なトリビアです。 |
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| No.625 | 7点 | 王とサーカス- 米澤穂信 | 2024/12/21 12:35 |
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| 氏の作品を読むのは、「黒牢城」以来でしょうか。
ただの紀行文?のような出だしから、王族の殺人、 そして軍人の死へと展開されます。 犯人の意外性…まずまず 犯人特定のロジック…単純なようで、見抜きにくい 動機…ちょっとウ-ンかな 狭義のミステリとは言い難いですが、ネパール(行っ たことない国です)の異国情緒をうまく書けているの で採点は甘めで。 |
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| No.624 | 6点 | 十四年目の復讐- 中町信 | 2024/11/23 09:07 |
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| いくつかの殺人があり、それぞれに謎が提示。
最後の解決で種明かしがあります。 一発驚愕トリックまではなく、どれも小粒、 あとだいぶ強引? けどまあこれで及第点かと。 犯人の意外性もそこまでではなかったです。 たしかに長い作品ですか、一度で全てを理解 しない(できない?)下名にとっては二度説明 してもらえて却って良かったかも。 採点6.7点というところでしょうが、中町作品 だと期待のハ-ドルが上がってしまうので今 回は辛めで。 |
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| No.623 | 6点 | 毒を食らわば- ドロシー・L・セイヤーズ | 2024/10/12 12:45 |
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| この作者の作品を読むのは、「ナインテイラーズ」
以来の2作め。 前作よりかはだいぶ読みやすかったです。 毒殺を扱う作品ですが、真相がシンプルなだけに、 人にやってはモノ足りなさを感じるかも。 国内某作品に極似したトリツクですが、年代はこ ちらの方がだいぶ先ですね。 そこに敬意を評してプラス1点。 |
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| No.622 | 5点 | 見えない人影 各務原氏の逆説- 氷川透 | 2024/09/23 21:28 |
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| まあ悪くはないんですけどね。
登場人物表もあって読みやすいですし。 とはいえ、デビュー作「真っ暗な夜明け」 よりかは劣る印象。 |
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