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[ 本格/新本格 ]
宿命
東野圭吾 出版月: 1990年06月 平均: 6.66点 書評数: 32件

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講談社
1990年06月

講談社
1993年07月

No.32 9点 mediocrity 2021/03/13 01:25
過去のしがらみがどんどん解き明かされていくプロットの見事さは『犬神家の一族』を思い出した。
登場人物は多いが、記憶力の悪い私がメモ無しでも問題なかったのは、作者の人物描写の書き分けが見事だからであろう。
物語進行中に起きた殺人とその謎解きがもっとすごければ満点評価だったかもしれない。

No.31 6点 人並由真 2020/05/13 17:09
(ネタバレなし)
 さすがにありきたりの回春三角関係メロドラマには終わらないだろうと予期していたが、思っていた以上に斜め上の展開で軽くぶっとんだ。

 主人公三人の葛藤ドラマ、瓜生家とその親族&会社の内紛劇、さらに過去に向けて広がっていく一種の(中略)業界ものを三題噺風にまとめて、さらにフーダニットとハウダニットの謎まで物語の大きな軸のひとつとする。ネオ・エンターテインメントの文法じゃないの、これ?

 ミステリ的には謎解きの際の(中略)の分担という趣向がすごいお気に入りで、警察捜査小説の側面を十二分に活かした手ごたえ。
 反面、真犯人が暴かれる際の描写はよけいな演出をしないでくれた方が、サプライズが際立ったと思うのだが。

 最後の決着劇の力業はいささかゲップが出る思いだったが、そんなことを考える自分はあまりこの作品の良い読者ではないのかもしれない。それでも本作の売りである最後の一行は、ちょっとグッと来たけれど。

No.30 5点 パメル 2017/03/15 12:23
殺人事件は発生するがフーダニット・ハウダニットに関してはこれと言って面白みは感じられない
この作品のキモはホワイダニットと登場人物の関係性
過去の秘密を暴き利用しようとする者と頑なに守ろうとする者との闘い
ミステリ要素は少ないのでそれを期待していると肩透かしを食らうかもしれない
運命のイタズラとはこういう事を言うんだろうと読後には脱力感を覚える

No.29 8点 青い車 2017/02/13 18:23
 リーダビリティーの圧倒的な高さは今さら言及するまでもないことですが、それでありながらしっかりした内容が伴っていて、薄っぺらに終わらせないところが流石です。勇作や晃彦などの人物造形も魅力的で、トリックらしいトリックのない単純極まる犯行でありながら、背景のストーリーの厚みにはそれを補って余りあるものがあります。東野さんの初期の中でもかなり高ランクに位置する秀作といっていいのではないでしょうか。

No.28 5点 take5 2016/05/25 19:34
例えば代表作品の容疑者Xの実に16年前の作品ですか…
前半の宿命を匂わせる二人のやりとりに対し、
後半の宿命の設定説明が物足りなく思いました。
ミステリーとしての完成度は21世紀の物の方が大分高いです。

No.27 9点 斎藤警部 2015/05/19 19:55
現代の巨匠東野圭吾がキャリア初期に早くも打ち立てた金字塔ではないでしょうか。
彼ならではの軽くて深い文体で、深くて重い主題(さて、それは果たして何か?)に取り組んでいますが、最後にとても爽快な気分で〆る粋な計らいが眩しく、又そのラストシーンまで質感たっぷりに持って行ける文章の安定感に心から感服します。

No.26 6点 いいちこ 2014/03/20 18:14
ミステリとしては作りこみに甘さを感じる
作者のすばらしいリーダビリティとテクニックが上乗せされてこの評価

No.25 6点 ayulifeman 2014/01/13 12:56
おそらく再読なのですが、ストーリーは完全に忘れていて気持ちいい読後感を得られました。

No.24 4点 haruka 2012/07/22 19:38
お話として上手くできていると思う。でもリアリティに欠けるというか、登場人物に感情移入できず、物語にのめり込めない感じがした。

No.23 7点 E-BANKER 2012/02/20 22:38
比較的初期のノンシリーズ作品。
ちょうどトリック重視の作品から脱皮を図っていた頃なのかなぁ・・・

~高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごしたあと、警察官となった。男の前に10年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女性の夫となっていた。刑事と容疑者、幼なじみの2人が宿命の対決を果たすとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される・・・~

ある意味、実に東野圭吾らしい作品のような感じを受けた。
確かに地味と言えば「地味」な作品でしょう。
トリッキーな密室トリックや、精緻なアリバイトリックがあるわけではなく、フーダニットのサプライズ感も薄い。
それでも、ページをめくる手が止まらないリーダビリティはやっぱり作者ならではなのだろう。

出版当時の作者のことばによると、本作一番の読み所はラスト1行と断言してますが、確かにこの1行を書くためにそれまでの濃密なドラマはあるのでしょう。
中盤以降、瓜生家の過去が事件の背景として大きな意味を持つことが判明する。そして、主人公・勇作と元恋人・美佐子の過去そして運命が絡んでいく・・・
何とも重いテーマなのに、読み終わった後には爽やかな感覚さえ残る・・・これこそが大作家・東野圭吾の真骨頂。

「脳波」の話はちょっと作りこみが足りず、リアリティが薄い点が惜しいが、トータルでは十分評価できる作品。

No.22 3点 ムラ 2010/12/15 21:53
二人の心理の描き方が良かったと思います。
けれどやはり初期の方の作品なだけに、かなり物足りない感じです。

No.21 5点 ZAto 2009/10/19 00:00
ボウガンによる殺人や電脳式心動操作への関心はさほど湧かなかったのは、
読み手である私に和倉勇作と瓜生晃彦という男二人のライバル関係というものがストーリーを超えた核として存在したからか。

No.20 5点 ミステリー三昧 2009/06/19 23:41
<講談社文庫>東野圭吾の代表作(長編/1990)です。
勇作と晃彦の二人をめぐる「宿命」の真相は正直「ありがちでは?」と感じました。ラスト10ページは期待値を下回るドンデン返しで、最後まで胸の鼓動を高鳴らせるような展開は皆無でした。結末は読者の感性次第ってことですね。ただ二人の間で揺れ動く美佐子の心の葛藤は上手く描けていました。「勇作よ、抱いてしまえ」と何度思ったことか・・・
当然、登場人物と一緒に推理しながら結末を辿るというものではなく、あくまで人間ドラマに重点を置いた作品でした。だったら単なる物語を膨らませるだけのオマケとして殺人事件を取り入れるのはやめてほしいですね。私はどうしても殺人事件の犯人やトリックに期待する性分なのでこのような作品には抵抗があります。

No.19 8点 Tetchy 2009/01/25 00:42
本作は三角関係という恋愛小説の色も持ちながら、青春小説の側面もあり、なおかつ明かされる三人の過去には科学が生んだ悲劇という通常相反する情理が渾然一体となって物語を形作っているのが特徴的だ。
この絶妙なバランスは非常に素晴らしい。特に科学の側面を全面的に押し出さず、あくまで人間ドラマの側面を押し出して物語を形成したのは正解だろう。

そして登場人物3人、特に主人公晃彦と勇作2人に纏わる濃い相関関係は、昨今のお昼のメロドラマのような作りすぎた内容なのだが、東野氏のあっさり味の文体がくどさを解消している。
これがこの作者の最大の長所ですな。

開巻前、なんとも思わなかった表紙絵(文庫版)が読後では印象がかなり違って見え、味わい深い。

No.18 6点 こう 2008/10/14 00:59
 ミステリ度は薄くてもサイドストーリーに引き込まれる作品でした。「宿命」そのものは現代ではさほど衝撃ではないと思いますがタイトルとしてはこれ以外ないくらいぴったりな作品だと思います。読後感も悪くなかったです。

No.17 8点 COBRA 2008/06/13 14:44
ズバッと決まった気持ちの良い宿命。

No.16 9点 いけお 2007/10/10 12:40
かなり壮大な作品。ミステリとしてもすごいが宿命の二人の業を見届けるのはかなり重く満足でした。

No.15 7点 akkta2007 2007/07/24 20:43
初恋の女性との別れ、悩んでも悩み切れず・・・・
警察官となった主人公の前に現れたのは、初恋の女性の夫である容疑者・・・
幼馴染の二人に宿命の対決が待ち受ける・・・

読み始めると止まらないのはいつものとおり・・・
話の内容が、いまいち掴めない場面にも遭遇するが・・・
続けて読みたい、先を読みたくなるのは作者の力?
納得出来る作品であった。

No.14 6点 シーマスター 2007/05/31 00:05
事件が起きて、捜査や推理があって、犯人とトリックが解明される・・・・・という表面的な部分は「普通のミステリ」

この話の本質は主人公とライバル、元カノ達の生まれながらの運命、特に前2者の間に絶対的な「宿命」が潜んでいたところにあるが、表の事象との関連がちょっと薄すぎるかな。

伏線とも言える、彼らの過去のストーリー展開はこの作者らしい。

No.13 5点 名無し 2005/07/09 02:01
ストーリーはかっこいいと思う。
でも、なんだかドラマとして浅い、つーか安っぽい気がしました。


東野圭吾
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