皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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take5さん |
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| 平均点: 6.62点 | 書評数: 462件 |
| No.462 | 6点 | 幸福な生活- 百田尚樹 | 2026/05/10 19:04 |
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| 氏の現在の有り様とは切離して
短編集としては読みやすく、又 最後の一行をあえてめくらせて 落とすという分かりやすい構成。 いくつかはなるほどと思い、又 いくつかは安直だなと思うが、 構成作家としての力は感じます。 豹変とかそっくりさんが好み。 |
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| No.461 | 7点 | おれたちの歌をうたえ- 呉勝浩 | 2026/05/10 10:54 |
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| 呉作品の中でも色々と盛り沢山で
ある種贅沢だが、はまれない方も いそうだなと思います。前後する 時代の中で謎解きが成される為に その時点の真実と後から明らかに なるものが混雑していて難解です。 しかも永井荷風や堀口大學の言葉 による謎解きが、実は文字が〇〇 という背景や在日朝鮮人問題等と リンクしている為に尚更難解です。 しかし読み応えはたっぷりなので 改めて呉作品の重厚さを感じます。 |
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| No.460 | 6点 | 審議官 隠蔽捜査9.5- 今野敏 | 2026/05/06 12:10 |
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| 300ページを2時間弱で読めるタイパ本
男性の男性による男性のためのヒーロー本 竜崎にスカッとしたい人が警察機構の悪癖 やら家族の理想形やらを楽しむ本書が一定 の評価を得て続くのは令和も変わらんなと。 |
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| No.459 | 7点 | ぼくがぼくであること- 山中恒 | 2026/05/04 13:33 |
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| 1976年に初版発行の名作。
小学生の成長物語であり、 家族の再生物語でもある。 夏代はなぜ祖父といるのか ミステリー色は薄いですが、 殺人事件も入っているし、 ゴールデンウィークに角川 つばさ文庫もありでしょう。 |
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| No.458 | 6点 | さよならの儀式- 宮部みゆき | 2026/05/03 14:49 |
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| 近未来小説、SF小説、しかし
宮部みゆき作品なので現実を 的確に捉えて書かれています。 前半4作が私には良作でした。 後半はイマイチ刺さらなかった ですが、400ページで8作は、 ちょうど読みやすかったです。 五指には入らないかなとの評。 |
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| No.457 | 6点 | ナイト&シャドウ- 柳広司 | 2026/05/02 16:21 |
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| 首藤がクール過ぎて些か食傷気味。
ラスト怒涛の伏線回収も言われたら そうかなとは思うが人間臭さゼロ。 その事をメタで見ていると、もしや コメディかなと思えて来ましたよ。 馬鹿にしていません。それくらいの 完全無欠のヒーローもの。太鼓判! |
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| No.456 | 8点 | ロング・アフタヌーン- 葉真中顕 | 2026/04/25 14:38 |
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| 「自分で望んで選びたい。」
「愛になんか負けないで。」 葉真中顕の筆力が爆発する。 300ページに満たない中で、 作中作と現実がシンクロして 性差の社会的抑圧が解放される。 レオ・ベルサーニが、人間の 根本にマゾヒズムがあるつまり 辛い環境に癒着する面があると。 この癒着を解体するには自己の 癒着への認知と言語の力ですね。 千葉雅也さんの本に詳しいです。 そういう自己の乗り越え物語。 東野圭吾や幾人もの作品にも 文壇・編集の様子が見られますが そのへんも興味深く読みました。 |
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| No.455 | 6点 | 弁護側の証人- 小泉喜美子 | 2026/04/19 12:12 |
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| ハードカバーには表題作に加えて
『深い水』を同時収録しています。 220ページと20ページという量で これだけの内容なら費用対効果高。 クリスティのオマージュの表題作 今となっては目新しくないですが 1960年代の叙述トリック作品は 歴史的意義とリーダビリティから 評価できると思います。何しろ、 1時間とちょっとで読めましたので。 |
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| No.454 | 5点 | アトミック・ブレイバー- 呉勝浩 | 2026/04/12 16:37 |
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| 主人公の名前がイマイチシリーズ第二弾?
近未来小説、格闘ゲームで世界を救うって、、、 1フレームを削り合うAIとの格闘描写が密。 しかし最後まで荒唐無稽の極致で終了して、 私には他の呉作品の方がずっと推せるなと。 |
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| No.453 | 9点 | センスの哲学- 千葉雅也 | 2026/04/12 16:36 |
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| ミステリをはじめとする
全ての文学作品を捉える 新たな視点を持つために 必読の書となりました。 意味を捉えるのもよいが、 その形式に見るもの有り。 目からウロコの哲学入門。 |
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| No.452 | 7点 | 迷子のままで- 天童荒太 | 2026/04/08 18:34 |
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| 表題作である50ページ程の短編『迷子のままで』
100ページ程のやはり短編『いまから帰ります』 1つ目が児童虐待や男女不平等社会をテーマに、 2つ目が外国人差別や福島の原発処理を描きます。 短い中に人間の深い部分をぎゅっと詰め込んで、 さすが天童荒太。他人事に出来ない真剣な読書を 1時間と少しの時間で頂きました。有難い事です。 |
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| No.451 | 7点 | 悪徳の輪舞曲- 中山七里 | 2026/04/05 16:02 |
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| 今作では実の母を弁護する御子柴礼司。
冷酷無比ぶりに亀裂が生じるが、流石 270ページほどで反転する裁判の行方。 読んでいる途中では、残りのページで 大丈夫かと心配になるほどのスピード。 中山七里は上手い書き手です。元々が 世間を震撼させた犯罪者を主人公にする それだけで心情の描写が綻びそうなのに 今回は母子の関係までぶっ込んできます。 ただ最後はぬるいか?皆さま如何ですか? |
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| No.450 | 8点 | クジラアタマの王様- 伊坂幸太郎 | 2026/04/04 18:54 |
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| 本書が世間で「予言の書」と呼ばれる事、
作品中盤まで読み進め、気づいた事があり ネットで調べて知りました。新型コロナの 1年前に書き下ろされた本書がSNSによる 風説の流布、自動運転、ウェラブル端末等 そして新型インフルをめぐる顛末に既視感。 未来を的確に描く伊坂幸太郎は予言者です。 伊坂作品が好きな理由の一つに、極微細な 伏線回収があります。ユーモアと熱の同居、 今作では、栩木母子の描き方が琴線に触れ それだけでもう皆さまにお勧めしたいです。 ファンタジーであり社会派でもある本書は、 意図的に挟まれた川口澄子さんのイラストも 大変効いています。作者後書きに詳しいです。 上野のハシビロコウを思い浮かべて読みました。 |
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| No.449 | 5点 | 方舟- 夕木春央 | 2026/03/28 07:18 |
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| 本書に対する私の書評は8点です。
3年前に初読し、他に機会を得ない そのため8点のままです。 直前お三方の書評がのべ5回されて 1.10.10.10.10点です。 1の方に対するご指摘の意味を込めて 複数回されている書評と見ますが、 結果的に評価操作の矛盾が生じます。 評価には様々な方法があります。 絶対評価、相対評価、個人内評価等 書評に点数をつける行為そのものに 矛盾を感じるきらいはありますが、 絶対評価は不可能という前提までは 私たちは共有できると思います。 ある一人の方のこれまでの読書体験を 相対的に鑑みた結果、点数がつくなら その相対評価は個人内なら矛盾しない ただし、他者との相対性に目がいくと、 途端に違和感を感じる。なぜなら本来 自分の中で相対評価していた行為が、 絶対基準に則る行為と混同するからです。 そういう意味では、私に有り得ない とんでもない評価をする方がいても、 そういう人だとして、その方の他の 書評は私の参考にならないなあという スタンスがよいのではないでしょうか。 長々と書いてしまい恐縮ですが、 私の今回を含む直接書評でない3つ 5.10.10を除いた書評平均点に 近づくための点を入れてしまいました。 繰り返しますが本書は素晴らしい 私の中では8点の作品です。 かつて飢餓海峡を高評価した後に 別の方に個人的には分からない 低評価を受けて残念に思った経験が ある故に10点の方の理解はできます。 蛇足になります。複数回書評するのは、 時を経て再読した際に読者論に基づき 評価が変わった場合でしょう。しかし 一人一回と思う方もいらっしゃるでしょう。 |
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| No.448 | 8点 | 灼熱- 葉真中顕 | 2026/03/26 15:17 |
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| とんでもない熱量、660ページ超に
大好きな葉真中顕作品ではあっても さすがに躊躇しましたが、拾い読み したページで一気にはまれました。 ブラジル移民の敗戦への受け止め方 一言で言えばテーマはそういう事、 しかしそこに単純な対立構造でなく 例えば風説の流布は如何に起きるか など示唆に富む内容盛り沢山です。 池上彰さんの説明を以下要約します。 戦争を勝ったとする勝ち組と、負けを 認める負け組の思想対立のなかで、 勝った日本の円の価値がこれから上がる と言って、敗戦で紙くず同然になった 旧円を売りつけるなどの詐欺が相次いだ のです。被害者は、もちろん「勝ち組」 でした。人々は、信じたいことを信じる。 フェイク情報が氾濫する現在、ブラジル での事態は、決して過去の遠い地のこと ではないのです。そんなブラジルで、 日本人たちはどの様に懸命に生きたのか。 物語は、沖縄で生まれ従弟夫婦とともに 移住した勇と、祖父の代に移住しブラジル で生まれ育ったトキオ、二人の人生を軸に 進みます。日本へ共に帰ることを誓った 親友同士の道は、しかしやがて大きく 分かれていくことになります。 地球の裏側だからこそ、天皇を神格化し そこに救いを求める。戦争被害者として 女性がいかなる立場にいたのか。等々、 取材をしっかりされているからこその 熱量を、独りよがりでない作品として 落とし込めるのだと、私は強く感じます。 |
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| No.447 | 7点 | 777 トリプルセブン- 伊坂幸太郎 | 2026/03/22 21:01 |
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| 殺し屋シリーズ今のところ最新刊
伊坂幸太郎は文章の疾走感が顕著 2時間ほどで読めてしまいますが、 資本主義や日本政治に一言申す等 なかなか盛り沢山でございます。 バトルシーンの描写もうまいです。 ホテルで色々と起こり最後に収束。 まさにグランドホテル型ですね。 深みはまあないですね。本も薄いし。 |
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| No.446 | 6点 | そして、海の泡になる- 葉真中顕 | 2026/03/21 17:11 |
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| 葉真中顕による昭和平成史をたどる作品。
実際にあったバブル期の巨額詐欺事件が 下敷きなのでほぼノンフィクションです。 主人公の女帝をめぐる顛末を取材で追う 最後この取材の反転でミステリだと思うが そこよりもむしろ戦後復興からバブル崩壊 そしてコロナ禍まで、人が如何に同じ轍を 踏みまくっているかを考えるのに良いです。 それから女帝の言うわがままに生きる事が タイトルとリンクしているのが一番ハッと します。 「私、人間の世界に恋焦がれているの。」 「尾びれを足に、そんなことが可能ですの?」 「恋を成就させねば人でいられないとはどういうことですの?」 「何もかも失って、そして、海の泡になる。それでも、人間になりたいわ。」 「私、人間になって、自由に好き放題、わがままに生きたいわ。」 |
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| No.445 | 8点 | 激しく煌めく短い命- 綿矢りさ | 2026/03/20 15:23 |
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| 青春小説であり社会派小説。
二人の恋の炎がある時は静、 またある時は全てを焼く激。 京都そして東京を対比する、 お好み焼きともんじゃ焼き。 傷つけるのはこわい久乃と、 一見自由奔放な同級生の綸。 惹かれ合う二人と周囲の偏見 同性の愛を密かにさぐる二人 傷をえぐる多くの目と圧力と。 二人に訪れる決定的な別れと、 十数年後の思いがけない再会。 圧巻の1300枚600ページ超え。 一言で言えば破壊と再生の物語 または、躊躇から覚悟への物語 人間の日頃蓋をしている思考の 機微にこれ程繊細に光を当てる 綿矢りささんはどうしたら是程 書けるのか私にはミステリです。 |
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| No.444 | 8点 | カリフォルニアの炎- ドン・ウィンズロウ | 2026/03/10 20:57 |
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| カリフォルニアの乾いた風が
太平洋を見下ろす豪邸を焼く 火災査定人ジャックウェイド 彼が知る炎の言葉は、巧妙に 仕組まれた殺人を暴いていく。 500ページオーバーなのに この読みやすさ。登場人物も しっかりキャラが立っていて どんでん返しも盛り込まれる 豪華な作品。ハードボイルド な終わり方もかっこいいです。 保険会社や消防学校の知識も 筋に必要な描写故に好ましい。 こちらでお二方の書評を見て 読みました。出会いに感謝。 |
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| No.443 | 7点 | 真綿荘の住人たち- 島本理生 | 2026/03/04 19:00 |
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| 各章が次第に収束する中見えてくる別の絵
①進学のため真綿荘へやってきた大和葉介 「青少年のための手引き」タイトルからも 痛めの青さを読者として許容するスタート ②付き合いを隠している八重子と椿の関係 「清潔な視線」お互いの信頼とちょっとの ズレが繊細に描いている島本理生本領発揮 ③意外な鯨が好きな荒野先輩「シスター」 こういう恋愛は生い立ちが素、説得力の元 ④サークルの絵麻と駆け落ちさせられ葉介 「海へむかう魚たち」受身から少しの成長 これは好きです。男性として読み応えあり ⑤下宿主:千鶴と画家:晴雨の出会いの話 「押し入れの傍観者」種明かし編で反転。 ⑥千鶴と晴雨の再出発の話「真綿荘の恋人」 少し不幸で少し幸せ少し不思議なラストは、 賛否が分かれるところですが綺麗事はなし。 |
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