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take5さん
平均点: 6.52点 書評数: 288件

プロフィール高評価と近い人 | 書評 | おすすめ

No.288 7点 名探偵のままでいて- 小西マサテル 2024/06/23 12:35
正直、終章を含む全6章のうちの、
初めの2つからは残念感を抱いて、
中盤の2つからは、おや中々!然し
そこまではと思ってしまいました。
このミスってこんなものかとさえ。

作者の散りばめられた過去の名作愛
それは最初から伝わります。幻の女
冒頭の名言、出たねって感じです。

しかし最後の2章でギヤが上がって、
一気に人物のディテールが露わに!
見事でした。主人公の祖父が紫煙を
超えて、いや私怨を越えた所で真相
いやみんなの心想も描くという構成
が素晴らしかった。タイトルの改訂
くさ過ぎるので改訂は正解でしょう。

とにかくあえての前2章で此方の側の
バイアスをさらすことそのものが伏線
だとしたら驚異的です。←読み過ぎ?

装丁も美しくお勧めできる作品です。
ウイリアムアイリッシュもお勧めですw

No.287 7点 ずっとそこにいるつもり?- 古矢永塔子 2024/05/27 10:07
人間、特に女性が大変よく描けており
こちらの内面まで見すかされるかの様
叙述の反転は多少の域で、しかし粋で
ミステリーじゃないという批判は正論
しかし読めばホウと唸る事は請け合い
まあ読後感はドロっとしてはいますが
時に視点を変えることも大切ですよね

No.286 9点 13歳からのアート思考- 末永幸歩 2024/05/05 18:17
皆さんGW後半の読書に勤しんでます?さて、

選書の際は、ミステリーの範疇を考えますか
それとも良書にミステリーを見出しますか?

そもそもミステリーとはどの様な定義ですか
文体に隠された秘密、物の見え方が反転する
または、作者の伝えたい事を技法で知る事?

私がミステリーを好む理由を深堀りすると、
どうやら視野を広げるとかメタ認知的な思考
いや嗜好がありそうだと考えが至りました。
価値観、見えている世界が広がる至高の時を
求めているようです。極めて私考的ですが。

さてこの本、そもそも中高学校の美術教諭が
書いていますので、作り物のミステリーでは
全くもってないのですが、とにかく目から鱗
ボロボロ落ちまくりです。これまで美術とは
どう捉えていたかのバイアスが外れまくりの
人生の伏線回収本として大変お勧めします。

激動する複雑な現実社会を生きる全ての人に
必読の書といわれて読まずにはいられない、
そんな一冊です。さてミステリーとの接点は
と不審に思っても騙されてお読みください。
接点を見出す事で、読書は晴れて完結です。

No.285 9点 きみの友だち- 重松清 2024/04/28 18:17
短編が最終話に向けて収束していく様
どれもが不可欠で落涙必至、見事です。
主人公達の小学生から大人までの時間
どの作品を読んでもその時間の流れが
厳しくて、切なくて、そして優しくて、
重松清は然るべき頃にこそ出会うべき
稀有な作家さんと私見ですが思います。
それぞれの作品は「きみ」を見つめる
誰かによって紡がれているわけですが、
その誰かの眼差しを借りて、私たちも
また各人と共に主人公と出会うという
構造になっています。私にはこの事が
重要だと感じます。それは読書を終え
この現実社会を一人称で見つめる時に
自身が身近な家族や友達をどう捉えて
向き合っているか、それを否が応でも
突き付けられるからです。千羽鶴なら
自分のために折っていると気付かされ
この読書が自分のために生かされる様
これからが問われるのだと気付きます。

No.284 6点 Q- 呉勝浩 2024/04/27 10:58
人並さんの書評から興味を持ちました
コロナ禍の始まりとリンクする600頁
カリスマ的存在,Qをウイルスと重ねて
描かれている世界がリアルでよいです
個人的には作者の他作品では爆弾やら
ライオンブルーやらの方が好みですが
力作大作であることは間違いないです
余談ですが最近手にした本の中で特に
装丁が美しく個人的に満足しています

No.283 5点 私雨邸の殺人に関する各人の視点- 渡辺優 2024/04/14 11:42
いわゆる藪の中的な多重視点作品
クローズドサークルでの殺人事件
素人探偵も登場、各々が推理する
すみません極めて私見なのですが
人物の描写にあまり魅力を感じず
最後の真相もあまりぱっとせず…
殺人が抑圧された心情の開放なら
もう少し人間を描かないと厳しい
300ページは極めて読みやすく
深みを求めなければまあ良しかと

No.282 7点 人魚の眠る家- 東野圭吾 2024/04/06 21:31
脳死を巡る家族の物語
子供を持つ身に滲みる
内面の葛藤は共感必至
500頁以上一気読み
東野=リーダビリティ
生死の線引は人知の外
と考えさせられました
包丁を振り回し問う件
やり過ぎだけど必須?
最後の伏線回収も同樣
テーマを鑑みてもっと
静かに終わるも良し!

No.281 5点 アイネクライネナハトムジーク- 伊坂幸太郎 2024/04/06 12:13
伊坂幸太郎はいくつか読んで
だいぶ好きな物もありますが
これは上手いとは思いますが
五指には入らないと感じます
時代と視点が変化する短編集
ナハトムジークの意味は実は
ナジームハメドだったのです

No.280 6点 去年の冬、きみと別れ- 中村文則 2024/03/30 14:47
何がビックリしたかと
書評書こうとこのサイトを見たら
直前に書いた人が私の4年前という、
どれだけボケちゃうの?というより
どれだけ残ってないのって
改めてびっくり。
再読ですって方いらっしゃいますが、
初読と思って書かせて頂きました。

No.279 7点 さようなら、オレンジ- 岩城けい 2024/03/30 09:30
第29回太宰治賞。第8回大江健三郎賞。2014年本屋大賞4位。
さまざまな事情を抱えた女性が異国の地で生き残るために懸命に努力する姿と、決して諦めない強い意志と希望を描いた人間ドラマ。
物語の中心となるのはアフリカの難民の女性とハリネズミと呼ばれる日本人女性で、難民の女性の日々の生活と日本人女性が書いた恩師への手紙が交互に織り込まれる構成で物語が進んでいきます。
手紙の真相が軽いミステリーですが、力強い人間の描かれている素晴らしい作品という点で書評をあげたくなったのです。

No.278 6点 世界でいちばん透きとおった物語- 杉井光 2024/03/03 14:22
こちらのサイトで本を探される方
私もそうですが、
ネタバレしていませんとあっても
ある程度の情報を欲すると、
結果的にネタバレに近い情報が手に入ってしまう
というジレンマ。
少なくとも本作については
一切これ以下の書評に触れずに
たった230ページ700円
または図書館なら無料ですから
とっとと読まれる事をお勧めします。

それで、読み終えた後に、
人並さんの書評に納得したり、
他の方同様内容に言及したり
しなかったりする書評を書けば
よいのです。

ですから私の書評も以上!

No.277 5点 ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!- 深水黎一郎 2024/02/24 13:12
ビブリオバトルをご存知ない方は、
YouTubeでも紹介されているので
ご覧下さい。
学生さんのプレゼンが上手なんですよ。
「あなたは人を殺したことがありますか?」
から本書の紹介が始まります。
プレゼンの評価は8点くらい。
肝心の本書は5点ですかね、、、
イタリア語の究極のトリック
ウルチモトロッコ
言いすぎですね。
2時間弱でさらっと読めて、
紙媒体の可能性も感じますが
小説のクオリティーとしてはまぁまぁです。

No.276 8点 バールの正しい使い方- 青本雪平 2024/02/18 13:39
周りに擬態して生きる
礼恩の小学生からしばらくの物語
、、、の物語。

繊細な感性、
みずみずしい表現。
新聞の書評をきっかけに読みましたが
これは私には大当たりです。
心に残る力強い読後感。
ミステリの枠におさまらず
読書っていいなと思います。

No.275 7点 ヨモツイクサ- 知念実希人 2024/02/18 10:46
ネタバレあります。

リーダビリティ高し。
200ページほどまでで
完全に荒唐無稽の世界観を構築する筆力。
最近アイヌの伝承に関わるミステリを
凍てつく太陽で楽しみましたが
そちらは文化へのリスペクトを感じ
こちらは不思議さしか感じない
完全にプレデター扱いなのがある意味清いです。
35?ページの反転にはびっくりしました。
あれだけ字がでかいので。
そしてフォントも怖かったですw
ゾンビ系って流行ってるんですかね。
古い人間で7点以上つくイメージが
湧かずファンの方すみません。
小学生の息子が同じ部屋でかがみの孤城を読んでいますが
次にヨモツイクサは勧めないなあ~と。

No.274 7点 満願- 米澤穂信 2024/02/12 21:23
齋藤警部さんが書いてらっしゃるのですが、
連城節を感じさせる作品がちらほら。
短編集としてはまぁまぁよかったです。

夜警   
警察小説。 困り者の部下の見え方が反転

死人宿
これから自殺する犯人捜しの末、反転

柘榴
家族愛憎系、事件を捉える視点で反転

万灯
バングラデシュ経済サスペンス、
すごく良く描けていると思います。
しかし日本に帰ってからが淡白。

関守
峠の茶屋のおばあさんがよい味出してます。

満願
下宿でお世話になった奥さんは殺人犯となり、
弁護士になった主人公と再会。
怪しい雰囲気がよいです。

No.273 5点 汚れた手をそこで拭かない- 芦沢央 2024/02/10 15:56
息子が友達に進められて読み
私も読みましたが
これ小学生が読む本ではないでしょうw
前2つはまぁまぁ反転ミステリで
後ろの方はイヤミスです。

No.272 6点 そして扉が閉ざされた- 岡嶋二人 2024/02/04 11:04
フーダニット、ハウダニットを
カットバックで追いかける
大変リーダビリティの高い作品。
真相は普通の衝撃度ですが、
The本格ミステリといった趣き。
あまり人物に感情移入できずこの評価。
文庫の割に字が大きくて目に優しいです。

No.271 6点 さよなら妖精- 米澤穂信 2024/01/27 10:19
青春小説であり
戦争小説である
このギャップが
本の力です。
ユーゴスラビア紛争下で
飛び交う砲弾と
弓道の高校生大会で
放たれる矢との
切ない対比です。

No.270 7点 雪は汚れていた- ジョルジュ・シムノン 2024/01/22 20:21
連合軍占領下のフランスで、
淫売屋を営む娼婦崩れの母を持つ
若者の無軌道な行動を描く。
彼は結局占領軍の調査部局に捕まる。
ある種強靭な彼は尋問を耐えてゆく。
占領軍は愛国主義者などの政治性を犯行動機と疑ったが、
そこは本質ではない。
一旦は裏切った若い娘の感情を知るクライマックス、
彼は従容として死に赴く。

戦争とは様々な顔をしているものですね。

No.269 8点 凍てつく太陽- 葉真中顕 2024/01/14 18:24
blueでもそうでした。
作者が表現する
歴史に翻弄されながらも
生きていく登場人物が魅力的です。
太平洋戦争の時代、
室蘭での軍部と警察、
アイヌと内地と朝鮮から連れてこられた人々
混在する混沌が見事に書かれていて、
500ページ以上一気に読ませます。
5時間以上がかかりましたが満足!
凍てつく太陽
タイトルもいいし、
表紙の鳥たちも効いています。

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take5さん
ひとこと
古今東西ミステリーは沢山ありますが、
すばらしい古典に出会った時、
人間が描かれている作品に出会った時に、
ああ読んでよかったと思います。
そういう作品に一つでも出会えればと、
このページを覗...
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