海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト

take5さん
平均点: 6.45点 書評数: 203件

プロフィール高評価と近い人 | 書評 | おすすめ

No.203 5点 葬儀を終えて- アガサ・クリスティー 2022/09/23 19:29
斎藤警部さん他幾人かが述べている通り、
家系図がミスリードの元としても機能しています。
私の癖でこういう作品は右手の指を
家系図と表紙裏の人物一覧の両方に突っ込んで
読み進めるのですが、
ミスリード防止に役立ったかなあと。
疑問なのは犯人の動機に対して行動の整合性がとれていないと感じます。
まあ殺人とはそういうものとも言えますが。
折原一さんはこれがベストワンだそうで、
私のクリスティランキングでは、、、
選外ですねえ。
まあ好みなのでセンスなくてすみません。

No.202 8点 六人の嘘つきな大学生- 浅倉秋成 2022/09/19 16:30
最近、当たりの作品が多くて嬉しい限りです。
大学生の性格の反転、
ナレーションの意味の反転、
主人公の一人の境遇に関する反転、
等々、
半分も読まないうちに反転の連続で、
この先どうする?の後からまた反転。
個人的には、上記3つ目の反転が
『赤毛の男の妻』的で好きです。
叙述の巧みさで読ませるのがやはり
ミステリーだと思うので、
これはレベルが高い作品だと思います。
装丁の絵から、どれが誰と考えてみるのも一興。
就活に対するアンチテーゼも効いていて、
軽い社会派的な面も。

No.201 8点 medium 霊媒探偵城塚翡翠- 相沢沙呼 2022/09/03 19:43
作者の相沢沙呼さんはまだ30代ですよ。
天才ですね。
ラノベも書かれてるという事で文体が軽く
スラスラ読めます。
最終章のみやや饒舌過ぎますが、
それがなければ9点かなあと思います。
霊媒探偵っていう設定が今時というか
きっと古典的名作のような
人物を描き出す事や
描写とロジックで読ませるような
感動は無いな、
と思いながら読み進める時点で
作者の罠にはまっている---
犯人の目星はすぐつくのですが、
いったいその先を予想した方はいるのでしょうか?
次も楽しみです。

No.200 7点 友罪- 薬丸岳 2022/08/28 09:53
過去の贖罪と世間の誹謗中傷が主なテーマ。
人の振り見て我が振り直せが、
個人的に感じたテーマ。
自分を棚にあげるマスコミと
内面と向き合う主人公の対比。
薬丸岳の社会派としての力がよく発揮された、
600ページの作品でした。
読みやすかったです。

No.199 8点 五匹の子豚- アガサ・クリスティー 2022/08/20 17:57
十年ぶりに再読。クリスティー女史はやっぱり凄いや!
1942年の昔に、男女、夫婦、姉妹、友人、師弟を
(↑様式美に則って関係を五つ書きました)
人情味溢れる描き方をしながら、
その全ての人の回想にダブルミーニングを
潜ませるという離れ業。
いわゆる回想の殺人というもので、
人がいかに主観的にものを捉えるか
(5人もそして読み手の私も)。
個人的に『春にして君を離れ』と
同じ位好きな作品に昇格しました。
こちらのサイトは皆さんの書評でまた読みたくなる、
感謝します。
10人読んだら8人は、私のように途中では、
二行目に書いた●●関係が真相と思うはず。
女史さすがです。

No.198 10点 モンテ・クリスト伯- アレクサンドル・デュマ 2022/08/09 23:28
人生の数奇な運命こそミステリー。
学生時代に出会ってよかった作品。
大デュマも小デュマも偉大ですが、
この作品が古今東西名著百選等で、
漏れることは今後もないでしょう。

No.197 9点 異常【アノマリー】- エルベ・ル=テリエ 2022/08/09 22:56
フランスゴンクール賞受賞作
群像劇
読み手である私達の存在をも
疑わせるミステリー。
個々の(いやここは複数形だった)
人生がクロスして、
また分かれていく様は圧巻です。
ちりばめられる言葉遊びがまた秀一。
設定をとんでもないとは思えない
胡蝶の夢物語。
ニューヨーク・タイムズと一緒で
自分の年度一番でよいかなと、
いやまだ早いか。

No.196 6点 カナリヤは眠れない- 近藤史恵 2022/08/09 22:31
スポーツをしているので、
体が整う事と心が整う事が
シンクロしているのがよくわかる事例集。
途中まで安楽椅子探偵的なのもお約束。
文庫でさらっと読める文量もお手軽。

No.195 6点 そして名探偵は生まれた- 歌野晶午 2022/08/02 19:01
そして名探偵は生まれた
→バカミスに近いユーモア作品
生存者、一名
→サバイバル物、なかなかよく練られています。
館という名の楽園で
→館の絵ですぐに分かるトリックですが、
最後は悲しい。

ハードカバーはこの3つしか収録されていません。

No.194 8点 前夜祭- 連城三紀彦 2022/07/16 04:55
基本、恋愛の当事者は主観的盲目に陥る訳で、
視点が変われば捉え方が変わる、
そんな反転する小説の題材に最適なことは当たり前。
その当たり前が連城氏にかかると
これ程人間を描く名作だらけになるのだと
改めて氏の筆力に感嘆。
90年代中盤の作品集

No.193 7点 茨姫はたたかう- 近藤史恵 2022/07/09 13:53
女性の著名な作家の表現する、
登場人物の女性の関わりが、
大変興味深く読めました。
サクリファイスのような世界とは
また違った近藤氏の筆力を感じる作品でした。
ミステリーとしては反転弱めですが、
力先生をはじめとする人物が魅力的で、
気持ちのよい読後感です。
文庫本で300ページありません。

No.192 7点 バスカヴィル家の犬- アーサー・コナン・ドイル 2022/07/02 12:05
創元推理文庫版で再読。
子どもの頃は『バスカビル家の魔犬(or野犬)』だったと
記憶しています、懐かしい。houndなら大型犬?

シャーロッキアンだった亡き祖父に敬意を表して、
ディーンフジオカ好きとしては今こそ再読のタイミングで。

冒頭の推理合戦から依頼者の登場、
ロンドンでのニアミスや
『夕日が綺麗だよ』の再会。

コナンドイルはこれまでも多くの作品が
映像化され続けてきましたが、
バスカビルの犬はその先鋒なのも頷けます。
読んでいてすらすら画が浮かびます。
最後レストレードも登場して300ページ強、
二時間弱で読め、ちょうど映画を見終わった感じです。
ほまれシャーロックを見る前に皆さん如何でしょうか?

No.191 6点 タルト・タタンの夢- 近藤史恵 2022/06/26 14:50
北森氏のかなり屋等、ビストロ安楽椅子探偵物です。
こちらフレンチですが読みごたえはもう少し軽いお味です。
かなり屋は感動しました。こちらビストロパマルはさらっとよい気持ちになれました。
近藤氏の名作サクリファイスの数年前に書かれたものです。
東京は熱波の夏の午後、扇風機と自然風で読みました。

No.190 6点 忌名の如き贄るもの- 三津田信三 2022/06/12 16:14
すみません、
皆さん高評価なので、
首無以来作者のものを久しぶりに読んだのですが、
民間信仰や儀礼的行事が、
あまり得意ではないと再認識した次第です。
二転三転は見事なのですが、
最後の一行の切れが私には刺さらなかったのです。
地名人名が読みにくいのも私にはつらかったです。
目が悪かったり地名の変遷が力技に感じたりもあり、
この書評で0、5ポイントも下げてしまいました。
これを書いている今現在、
10人以上の書評を有する国内作品第4位ですが、
3位の戻り川や2位の占星術が好きな私です。
私見失礼しました。

No.189 7点 転迷- 今野敏 2022/05/21 18:25
皆さん書いていらっしゃる通り、
主人公の思考が気持ちよく、
個人的にスラスラ読めて読破にたった100分、
ある種のヒーロー物ですね。
8か7か、評価に悩みました。
深みは……あまりないですが最後胸熱です。

No.188 7点 ニューヨーク・ブルース- ウィリアム・アイリッシュ 2022/05/21 18:16
このサイトでは、作家別の平均評価でウィリアムアイリッシュが一位でした。
この短編集も最初と最後のみ読んで返却期限で返してしまいましたが、どちらも古さを感じさせない名作でした。
ただ昔の本で読みにくい字体や本の黄ばみで読破出来ずでした。

No.187 5点 逃走- 薬丸岳 2022/05/20 22:51
薬丸岳が好きです。
犯罪の苦しみにうちひしがれながらも
精一杯生きる登場人物に
いつも胸が熱くなりますが、
この作品は私の中ではご5-6番目位止まりです。


No.186 7点 ラストナイト- 薬丸岳 2022/05/04 18:45
私は薬丸岳が好きなんだなと改めて感じました。
これだけ多くの人生に関わる
『償いと赦し』をえがいているのに、
ラストナイトまでたったの5日。
文庫239ページに
五人の視点から五章で書き切るその筆力。
当初、なぜ主人公は顔面に刺青?
と思っていましたが、
読み終えた今、
読者自身の偏見や思い込みに気付かされる仕掛けだと
感じています。

No.185 6点 沈黙のパレード- 東野圭吾 2022/05/01 16:30
湯川の台詞、(容疑者Xを引き合いにした)
犯人を糾弾するだけをしにきた訳ではない、
これを見て私が思ってしまうのは、
いやいや、糾弾の結果悲劇が起こるなら、
それも犯罪に付随する悲しい宿命で、
そっちがリアルでしょうという事です。
ラストの致命傷か否かのくだりも、
変に救いをもたらそうとしていていらないかと。
何方かが書いていらっしゃいましたが、
映像化への伏線が多分に見られます。
ただし読みやすい事請け合います。

No.184 6点 カッティング・エッジ- ジェフリー・ディーヴァー 2022/04/13 17:53
14弾ともなるとさすがに斬新さは薄れて来ますよね。
こちらが麻痺するだけですが。
読みやすいし、かつての好敵手も、おっと---
そろそろライムシリーズも大団円へ向かうのでしょうか?

take5さん
ひとこと
古今東西ミステリーは沢山ありますが、
すばらしい古典に出会った時、
人間が描かれている作品に出会った時に、
ああ読んでよかったと思います。
そういう作品に一つでも出会えればと、
このページを覗...
好きな作家
決められません
採点傾向
平均点: 6.45点   採点数: 203件
採点の多い作家(TOP10)
東野圭吾(22)
ジェフリー・ディーヴァー(15)
連城三紀彦(12)
薬丸岳(9)
アガサ・クリスティー(8)
道尾秀介(7)
今野敏(7)
島田荘司(7)
伊坂幸太郎(5)
鳥飼否宇(4)