皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
take5さん |
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平均点: 6.51点 | 書評数: 283件 |
No.283 | 5点 | 私雨邸の殺人に関する各人の視点- 渡辺優 | 2024/04/14 11:42 |
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いわゆる藪の中的な多重視点作品
クローズドサークルでの殺人事件 素人探偵も登場、各々が推理する すみません極めて私見なのですが 人物の描写にあまり魅力を感じず 最後の真相もあまりぱっとせず… 殺人が抑圧された心情の開放なら もう少し人間を描かないと厳しい 300ページは極めて読みやすく 深みを求めなければまあ良しかと |
No.282 | 7点 | 人魚の眠る家- 東野圭吾 | 2024/04/06 21:31 |
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脳死を巡る家族の物語
子供を持つ身に滲みる 内面の葛藤は共感必至 500頁以上一気読み 東野=リーダビリティ 生死の線引は人知の外 と考えさせられました 包丁を振り回し問う件 やり過ぎだけど必須? 最後の伏線回収も同樣 テーマを鑑みてもっと 静かに終わるも良し! |
No.281 | 5点 | アイネクライネナハトムジーク- 伊坂幸太郎 | 2024/04/06 12:13 |
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伊坂幸太郎はいくつか読んで
だいぶ好きな物もありますが これは上手いとは思いますが 五指には入らないと感じます 時代と視点が変化する短編集 ナハトムジークの意味は実は ナジームハメドだったのです |
No.280 | 6点 | 去年の冬、きみと別れ- 中村文則 | 2024/03/30 14:47 |
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何がビックリしたかと
書評書こうとこのサイトを見たら 直前に書いた人が私の4年前という、 どれだけボケちゃうの?というより どれだけ残ってないのって 改めてびっくり。 再読ですって方いらっしゃいますが、 初読と思って書かせて頂きました。 |
No.279 | 7点 | さようなら、オレンジ- 岩城けい | 2024/03/30 09:30 |
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第29回太宰治賞。第8回大江健三郎賞。2014年本屋大賞4位。
さまざまな事情を抱えた女性が異国の地で生き残るために懸命に努力する姿と、決して諦めない強い意志と希望を描いた人間ドラマ。 物語の中心となるのはアフリカの難民の女性とハリネズミと呼ばれる日本人女性で、難民の女性の日々の生活と日本人女性が書いた恩師への手紙が交互に織り込まれる構成で物語が進んでいきます。 手紙の真相が軽いミステリーですが、力強い人間の描かれている素晴らしい作品という点で書評をあげたくなったのです。 |
No.278 | 6点 | 世界でいちばん透きとおった物語- 杉井光 | 2024/03/03 14:22 |
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こちらのサイトで本を探される方
私もそうですが、 ネタバレしていませんとあっても ある程度の情報を欲すると、 結果的にネタバレに近い情報が手に入ってしまう というジレンマ。 少なくとも本作については 一切これ以下の書評に触れずに たった230ページ700円 または図書館なら無料ですから とっとと読まれる事をお勧めします。 それで、読み終えた後に、 人並さんの書評に納得したり、 他の方同様内容に言及したり しなかったりする書評を書けば よいのです。 ですから私の書評も以上! |
No.277 | 5点 | ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ!- 深水黎一郎 | 2024/02/24 13:12 |
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ビブリオバトルをご存知ない方は、
YouTubeでも紹介されているので ご覧下さい。 学生さんのプレゼンが上手なんですよ。 「あなたは人を殺したことがありますか?」 から本書の紹介が始まります。 プレゼンの評価は8点くらい。 肝心の本書は5点ですかね、、、 イタリア語の究極のトリック ウルチモトロッコ 言いすぎですね。 2時間弱でさらっと読めて、 紙媒体の可能性も感じますが 小説のクオリティーとしてはまぁまぁです。 |
No.276 | 8点 | バールの正しい使い方- 青本雪平 | 2024/02/18 13:39 |
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周りに擬態して生きる
礼恩の小学生からしばらくの物語 、、、の物語。 繊細な感性、 みずみずしい表現。 新聞の書評をきっかけに読みましたが これは私には大当たりです。 心に残る力強い読後感。 ミステリの枠におさまらず 読書っていいなと思います。 |
No.275 | 7点 | ヨモツイクサ- 知念実希人 | 2024/02/18 10:46 |
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ネタバレあります。
リーダビリティ高し。 200ページほどまでで 完全に荒唐無稽の世界観を構築する筆力。 最近アイヌの伝承に関わるミステリを 凍てつく太陽で楽しみましたが そちらは文化へのリスペクトを感じ こちらは不思議さしか感じない 完全にプレデター扱いなのがある意味清いです。 35?ページの反転にはびっくりしました。 あれだけ字がでかいので。 そしてフォントも怖かったですw ゾンビ系って流行ってるんですかね。 古い人間で7点以上つくイメージが 湧かずファンの方すみません。 小学生の息子が同じ部屋でかがみの孤城を読んでいますが 次にヨモツイクサは勧めないなあ~と。 |
No.274 | 7点 | 満願- 米澤穂信 | 2024/02/12 21:23 |
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齋藤警部さんが書いてらっしゃるのですが、
連城節を感じさせる作品がちらほら。 短編集としてはまぁまぁよかったです。 夜警 警察小説。 困り者の部下の見え方が反転 死人宿 これから自殺する犯人捜しの末、反転 柘榴 家族愛憎系、事件を捉える視点で反転 万灯 バングラデシュ経済サスペンス、 すごく良く描けていると思います。 しかし日本に帰ってからが淡白。 関守 峠の茶屋のおばあさんがよい味出してます。 満願 下宿でお世話になった奥さんは殺人犯となり、 弁護士になった主人公と再会。 怪しい雰囲気がよいです。 |
No.273 | 5点 | 汚れた手をそこで拭かない- 芦沢央 | 2024/02/10 15:56 |
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息子が友達に進められて読み
私も読みましたが これ小学生が読む本ではないでしょうw 前2つはまぁまぁ反転ミステリで 後ろの方はイヤミスです。 |
No.272 | 6点 | そして扉が閉ざされた- 岡嶋二人 | 2024/02/04 11:04 |
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フーダニット、ハウダニットを
カットバックで追いかける 大変リーダビリティの高い作品。 真相は普通の衝撃度ですが、 The本格ミステリといった趣き。 あまり人物に感情移入できずこの評価。 文庫の割に字が大きくて目に優しいです。 |
No.271 | 6点 | さよなら妖精- 米澤穂信 | 2024/01/27 10:19 |
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青春小説であり
戦争小説である このギャップが 本の力です。 ユーゴスラビア紛争下で 飛び交う砲弾と 弓道の高校生大会で 放たれる矢との 切ない対比です。 |
No.270 | 7点 | 雪は汚れていた- ジョルジュ・シムノン | 2024/01/22 20:21 |
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連合軍占領下のフランスで、
淫売屋を営む娼婦崩れの母を持つ 若者の無軌道な行動を描く。 彼は結局占領軍の調査部局に捕まる。 ある種強靭な彼は尋問を耐えてゆく。 占領軍は愛国主義者などの政治性を犯行動機と疑ったが、 そこは本質ではない。 一旦は裏切った若い娘の感情を知るクライマックス、 彼は従容として死に赴く。 戦争とは様々な顔をしているものですね。 |
No.269 | 8点 | 凍てつく太陽- 葉真中顕 | 2024/01/14 18:24 |
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blueでもそうでした。
作者が表現する 歴史に翻弄されながらも 生きていく登場人物が魅力的です。 太平洋戦争の時代、 室蘭での軍部と警察、 アイヌと内地と朝鮮から連れてこられた人々 混在する混沌が見事に書かれていて、 500ページ以上一気に読ませます。 5時間以上がかかりましたが満足! 凍てつく太陽 タイトルもいいし、 表紙の鳥たちも効いています。 |
No.268 | 7点 | 十戒- 夕木春央 | 2024/01/13 16:53 |
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300ページに全く足らないから
あっという間に読めるタイパ作品。 3時間に全く至らないで読了。 もしも、、、 この作品が「方舟」の前に書かれていたら 「方舟」がシンプル過ぎると言われてしまう そんな感じがします。 やはり前作の衝撃は 後の作品評価に影響しますね。 この作品では「そして誰もいなくなった」への オマージュや プロットの精巧さが感じられて好ましいのですが 爆弾という設定が 精巧さと合っていないかなあとも思います。 すみません私見です。 唯一衝撃的と言えるのが ある登場人物の台詞 好きになって、期待して、がっかりした人 というくだり、 やはりこの作品は 「方舟」の後に書かれるべき作品という事です。 怖すぎる、、、 |
No.267 | 7点 | 死者が飲む水- 島田荘司 | 2024/01/08 21:09 |
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この作品で江戸川乱歩賞三度目のノミネート
しかし無冠の帝王、受賞ならず、、、 南雲堂文庫353ページにある 「適度の怠惰と、そして保身のための計算とで、 日常の正義は、そして平和は、守られている。」 牛越刑事のこの台詞は、 自嘲や犯人へのリスペクトを感じるもので わざと言わせる島荘らしさ。 私にはここがクライマックスです。 時刻表トリックの第二弾の方は、 、、、ちょっとやり過ぎでした。 しかし事件の背景は 島荘らしい社会派で 私には好ましかったです。 飢餓海峡じゃないですが 青函連絡船の転覆事件が 伏線となっているのも感慨深いです。 |
No.266 | 6点 | マチルダは小さな大天才- ロアルド・ダール | 2024/01/01 05:51 |
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ロアルド・ダールは
大人も子どもも楽しめる作家ですね。 ある道徳性について論考された本の 参考文献として用いられていた児童文学ですが 大人への皮肉が身にしみる名作です。 マチルダの担任と校長の伏線回収だけ ちょっとしたミステリー。 新年一人目の書評でした。 昨年だけでこのサイト 3000件も紹介されていました。 2024年 謹賀新年 今年も皆さんの紹介から 良書に出会える事を願います。 |
No.265 | 9点 | 同志少女よ、敵を撃て- 逢坂冬馬 | 2023/12/30 17:55 |
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初めて満票を得たという
アガサ・クリスティ賞受賞作 独ソ戦を描いた戦争小説であり 広義のミステリーであり、 女性視点の社会派小説であり、、、 とにかく読み応え満載でした。 戦争の大義、 それでも生きる意味とは、 弾道学からロシアの生活まで 作者の綿密な取材力が光る大作。 作者はこれがデビュー作?本当に? あり得ない筆力です。 中盤から私の頭の中に ノーベル賞の「戦争は女の顔をしていない」 が浮かぶのですが、最後に、、、 いやもう冬休みに大作に出会えて良かったです。 後お二人で書評10人達成、 「飢餓海峡」で潰されてしまった 高評価に新しい血を送り込み計画 8か9か迷って9点にしました。 どなたか乗りませんか。 |
No.264 | 9点 | この夏の星を見る- 辻村深月 | 2023/12/03 15:34 |
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小説として10点
ミステリーとして4点 その他の要素の最頻値として9点 Surges がBGMで流れてくる。 『コロナ禍』などと 私のような大人が一括りにしたら 決して見えない世界がある十代の一年間。 辻村深月さんが好きです。 これまでの作品で 一番ミステリーから遠く 一番琴線に触れました。 |