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[ 本格/新本格 ]
風の証言
鬼貫警部シリーズ
鮎川哲也 出版月: 1971年01月 平均: 6.40点 書評数: 10件

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毎日新聞社
1971年01月

立風書房
1975年01月

角川書店
1975年01月

青樹社
1997年12月

東京創元社
2003年03月

光文社
2022年02月

No.10 4点 E-BANKER 2017/12/11 22:47
鬼貫警部/丹那刑事。安定感抜群のコンビが登場するシリーズ長編。
長編とはいっても、もともとは「城と塔」という中編を引き伸ばしたもの(とのこと。もちろん悪い意味ではなく)。
1971年発表。

~井之頭公園に隣接する植物園で音響メーカーの技師とバレエダンサーが死体となって見つかった。技師が同僚に「うちの研究がライバル会社に盗まれた件だが、スパイの正体をこの目で見届けたよ」と告げていたことから、疑惑を糾す矢先に消されたと判明。当局は色めき立つ。しかし最有力容疑者である男は、堅牢なアリバイを楯に犯行を否認。調べれば調べるほど膠着状態に陥る難局に挑む丹那刑事は、ある日歯科医院で思いがけない大発見をするのだが・・・~

1971年というと後期の作品ということかな。
個人的には作者も、鬼貫警部シリーズも大好きなんだけど、本作はどうにも評価できない。
作家としての峠を越えてしまったせいかのか、マンネリなのか、中編を引き伸ばしたせいなのか、そこのところはよく分からないけど、傑作をつぎつぎと送り出していた全盛期と比べるべくもない・・・っていう感じだ。

鬼貫警部シリーズというともちろん「アリバイトリック」なのだが、本作は「時刻表」はいっさい登場せず、二つの「写真」に関するトリックがメインテーマとなる。
ただ、これがどうにもピンとこないのだ。
他の作品でも写真がアリバイトリックに使われたケースがあったけど、これでは鬼貫警部の存在価値が半減すると思うのは私だけだろうか・・・
作品としてのランクが一枚も二枚も下のように感じてしまう。
あと「双子トリック」・・・これもちょっと酷くて、トリックとは呼べないレベル。
唯一、タイトルの意味が浮かび上がる終章だけが作者のセンスを味わうことができた。(なるほど、だからこのタイトルね)

ということで、否定的なコメントばかりとなった本作。
でもまぁ正直なところ、本シリーズ中では今のところ最低ランクの作品だと思う。
もちろん、他に面白い作品が多数あるからということではあるけど・・・
(結局、最初のオメガ電機のくだりは何だったのか??)

No.9 6点 文生 2017/11/10 07:43
アリバイ崩しに焦点を当てた本格ミステリ。堅実な作品で読みごたえも十分ですが、カメラを使ったトリックは小粒で特にそれ以外の見所もないため、長編ミステリーとしてはやや物足りない。

No.8 8点 MS1960 2016/06/05 11:57
地味な作風ですが、凝りに凝った作品。頭の中を整理しないと訳が分からなくなる。一枚の写真でこれだけの論点がつくれるというのは驚き。

No.7 7点 斎藤警部 2016/02/09 17:57
鮎川さんの短篇には「わるい風」「にくい風」と言った風の系譜がありますがね、こちらは長篇の風です。
トリックもストーリーも小ぶりですけどね、ファンにとっては安定した良さがありますよ。 社会派の塩をちょぃと嘗めてみたような趣向もまあ、気安いお遊びでね、奇抜さ派手さの無い地道なアリバイ崩しがいいんですよ。 わたしゃ悪魔の様に大胆なアリバイトリックも堪らないけど、人間らしく細やかで優しい(?)それも愛おしいからね。まあそういうのが読みたい人向けでしょうね。

No.6 6点 あびびび 2015/05/09 15:46
鬼貫警部シリーズの定番中の定番。相棒の丹那刑事が足で稼いで、情報を一つずつつぶしていく様は、昭和のミステリの醍醐味であり、懐かしく感じた。

最後の最後で、「風の証言」が有力な証拠となるのだが、写真を見ていない読者にはそれが分からない。そんなもどかしさもあったが、双子のアリバイ作りには、苦笑するしかなかった。

No.5 6点 ボナンザ 2014/04/07 15:33
トリックはやや小ぶり。本格の手本ではありますね。

No.4 6点 toyotama 2010/10/05 14:56
バニラアレルギーで容疑が晴らせたよき時代。。。

No.3 5点 測量ボ-イ 2009/05/16 10:43
これも鮎川氏の作品中では平凡な印象。どうも写真
トリックが僕には合わないのでしょうか?

No.2 8点 ギザじゅう 2004/12/19 14:09
この写真トリックの基本原理は、氏が以前ある短編でも使っていたのだが、それにひねりを加えたもの二つをメイン、サブトリックで使っているのがなかなか面白い。
そのうえさらに、証拠を見つけるとなると・・・。最後に明かされる謎解きの鍵が凧というのも味わい深い。よく出来た秀作。

No.1 8点 myk 2004/05/23 21:32
この作品は、2つの写真と1つの絵が証明している犯人(+?)のアリバイをどうやって崩すかが全て。単に犯人のトリックを暴くだけでなく、その証拠まで発見することが求められている。実によく考えられていて面白かった。


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