皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ クライム/倒叙 ] 葬送行進曲 |
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鮎川哲也 | 出版月: 1988年09月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 2件 |
集英社 1988年09月 |
No.2 | 5点 | 斎藤警部 | 2022/11/05 14:15 |
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毎篇「読者への挑戦」が挟まれる事もあり、一見小味な推理クイズ風だが、小説としての中身もそこそこ詰まっており、そこそこ意外な結末もあり、無味乾燥に堕ちてはいない。 「失策倒叙」モノが目立つが、フーダニットやホワットダニットも混じる。 しかしいちばん面白いのは、「読者への挑戦」の(いい感じに肩の力抜けた)トボけたヴァリエーション加減かも知れません。
葬送行進曲/尾行/ポルノ作家殺人事件/詩人の死/赤は死の色/ドン・ホァンの死/死人を起す/新赤髪(あかげ)連盟 (集英社文庫) |
No.1 | 7点 | mediocrity | 2019/04/16 19:59 |
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短編集。書評がないということは、あまり有名でない作品集なのか。倒叙物で、犯行がばれた理由を当てる推理クイズ形式。推理小説を何百冊も読んでいる人には簡単すぎるのだろうが、100冊にも達していない自分には、解けたり解けなかったりというちょうど良いレベルで楽しかった。
『葬送行進曲』 これは読者への挑戦にほぼ答えを書いてしまってるような気が。真相はあっけない。 『尾行』 ズバリ当てるのは難しいと思う。ヒントは確かにあったけど。 『ポルノ作家殺人事件』 これは簡単。ただ話自体はユーモアにあふれてて面白い。 『詩人の死』 これはちょっと難しい、と作者が書いている。大体の答えは想像できたけど厳密には分からなかった。 『赤は死の色』 これだけ犯人当てクイズなし。消去法で犯人が特定される。 『ドン・ホァンの死』 ドン・ホァンという表記は出てくるたびに変な感じがする。原語の発音には近いんだろうけど。ハゥムズとウォトゥスンみたいな感じか。ちなみにこの作品は犯人当てである。 『死人を起す』 超短編。やさしいと書いてあるが、細かくて気付かなかった。繰り返し読める長さだから懸賞クイズにはピッタリだと思う。 『新赤髪連盟』 文字の謎はなんとなくわかったが、背景まで含めて完全に解明するのは難しいか。 前に氏の『崩れた偽装』という倒叙短編集を読んだが、こちらの方がずっと面白かった。なんというか、楽しみながら書いている感じが文章から溢れている。 |