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[ 本格/新本格 ]
戌神はなにを見たか
鬼貫警部シリーズ
鮎川哲也 出版月: 1976年01月 平均: 6.83点 書評数: 6件

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講談社
1976年01月

講談社
1983年04月

光文社
2001年12月

No.6 8点 斎藤警部 2020/03/24 12:56
強めのユーモア、ほど良い旅情、不穏なもの言い、乱歩の縁。 ミステリ分泌の薄いもたせの弛緩帯は無く、冒頭から終結までみっちり詰まった良質の子持ちニシン。ストーリー、趣向、各種ネタに探偵小説蘊蓄の詰め込み感、前半に打ち込まれた古い芸能や男色の要素が後半とんと忘れられるバランス悪さなどは可惜斬れ味を鈍らせているが、もっさりしながらも豪華な主菜副菜勢揃いっ振りはやり過ぎ幕の内駅弁みたいで嬉しい。詰めの甘さは露骨でも大いに許せてしまう作家力。メタ方面に滑り気味の、質実ながらユーモラスな筆致も流石は信頼のブランド。いっけん安易げな際どい所で奇抜さ孕む、念の入ったアリバイトリックに、凝った構えの容疑者絞り。 ところで「一万冊サイン」の件、伏線としては扱われ方が微妙だな。。

No.5 5点 nukkam 2015/08/14 17:58
(ネタバレなしです) 1976年発表の鬼貫警部シリーズ第14作です。得意のアリバイ崩し本格派推理小説で、犯人の正体は中盤でわかります。個人的にはアリバイ崩しより動機探しの方が面白かった作品です。また本書ではプロットの中に推理小説論のようなものが垣間見えるのも特長で、推理小説家になろうとする人は1度は本書を読んでおいても損はないと思います。

No.4 5点 E-BANKER 2014/04/07 22:20
1976年発表の長編。
鬼貫警部シリーズの作品だが、本作では地味で忠実な部下・丹那刑事が大活躍(!?)する・・・

~東京・稲城市のくぬぎ林で小日向大輔の刺殺死体が発見された。物証は外国人の顔が刻まれた浮き彫りと、小日向の胃に未消化のまま残されていた瓦煎餅のみ。捜査陣の地道な努力によって、同業のカメラマン・坂下護が浮かび上がるが・・・。犯行時期、坂下は推理専門誌の仕事で、乱歩生誕の地・三重県名張市にいたと主張する。アリバイ崩し、遠隔殺人トリック、アナグラムなどを盛り込んだ重量級ミステリー!~

長かった!
冒頭でも書いたとおり、本作では中盤、主に丹那刑事の捜査行が書かれているのだが、これが実に丹念&懇切丁寧。
事件関係者から話を聞くために、日本列島を東奔西走し、本作はそれをひとつひとつ書き残していく・・・
そういうシリーズだからと言ってしまえばそれまでだが、さすがにこれは冗長だった。

懸命の捜査の末判明する真犯人。
後半は真犯人のアリバイ崩しが当然のごとくメインテーマとなる。
二つ目の殺人については、遠隔殺人というほどのものではないが、メインの小日向殺しのアリバイはかなり精緻なもの。
いつもの時刻表を駆使したトリックではないが、写真というお得意の小道具をうまく使いながら、捜査陣(読者)の誤認を誘っている。
この辺りはやはり“さすが“ということだろう。

ただ、本作は鬼貫警部は完全に脇役扱いで、シリーズファンにとっては物足りないのではないか?
トリック&プロットも今ひとつ切れ味に欠けるという印象。
作者の作品群でも上位に評価するのは難しいと思う。
(日本各地の変わった地名がうまく使われてるのが面白い・・・)

No.3 6点 蟷螂の斧 2014/02/15 18:13
地道なアリバイ崩し(著者の特徴でもある)のですが、やや冗長な感も無きにしも非ず。2つのアリバイトリックがありますが、一つは前例(1963)があり、いかがなものかと・・・。もう一方のトリックはよく考えられていて評価できると思います。逮捕された犯人?の従姉が、後半描かれていないのがやや不満点でもあります。

No.2 8点 りゅう 2011/02/20 17:45
 隠れた名作だと思います。個人的には、三重県の太郎生や湯の山温泉、岐阜県の石徹白と、登山で訪れたことのある場所が舞台となっており、興味を惹かれました。地道な捜査過程が丁寧に描かれており、引き込みも十分です。鮎川作品らしく、複雑系でやや難解な作品です。私は途中で少し混乱しました(今も混乱しているかもしれません)。


(ネタバレをしています。注意!)
 犯人は、犯行動機の錯誤と犯行場所の錯誤という2つの錯誤を企てて、捜査を混乱させています。犯行動機の錯誤については、ここまでやるかなとは思いますが、それを自然に見せる犯人の設定がなされています。犯行場所の錯誤については、〇〇の移動ではなく、△△の移動とするアイデアがすばらしいと思います。他にも、瓦煎餅のトリック、酒屋殺しのトリックなど盛り沢山です。

No.1 9点 測量ボ-イ 2009/05/04 10:22
鮎川ファンでないと知る人は少ない作品ですが、僕は大好き
な作品です。頁数は比較的長いが、氏の独特の世界の中で物
語が淡々と進み、その長さを全く感じないです。
アリバイ崩しがメインですが、時刻表ものではありません。
そうそう、もう一つのトリックはありそうで前例が少ないト
リックです(ラストで真犯人も自画自賛してます)。
復刻版も出ていますし、是非多くの方に読んで頂きたい作品
です。

(余談)2021.8.14追記←ネタばれあります
犯行に使われた、瞳孔を広げる目薬(ミドリン)の体験をし
ました。職場健康診断の眼底検査で要再検査となり、地元の
眼科を受診したのがきっかけです。
屋内にいるときは何ともないですが、受診後外にでると、眩
しくて目を細めてうつむかないと歩けない・・・
でも鬼貫警部と同じ体験ができて何だか嬉しい思いも 笑
これがわかってたら、サングラス準備したのですが


鮎川哲也
2017年07月
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戌神はなにを見たか
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死者を笞打て
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1961年01月
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ペトロフ事件
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白の恐怖
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黒いトランク
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