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[ 本格/新本格 ] ヴィーナスの心臓 |
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鮎川哲也 | 出版月: 1978年01月 | 平均: 6.75点 | 書評数: 4件 |
集英社 1978年01月 |
No.4 | 6点 | レッドキング | 2020/04/16 20:06 |
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・「達也が嗤う」 ダブル叙述トリック・・それらしき詐術は何もないのに簡潔な文体それ自体がトリックさせるところがよい・・「背に腹を代え~」の方はちといただけないが・・叙述トリックに8点。だが最後の二人の容疑者のうちどちらが犯人かを示す決定的なロジックはないのでマイナス1点で7点。
・「ファラオの壺」 「小学5年生:探偵クイズ」とかでも当てられそうなネタなので、2点。 ・「ヴィーナスの心臓」 盗難時間による犯人特定のロジックに、6点。 ・「実験室の悲劇」 あとうかぎり最少の容疑者と証拠のロジック。見事! 8点。 ・「薔薇荘殺人事件」 犯人が己の特徴を隠蔽するための行為をあばくことで、犯人を特定するロジック。殺害道具=犯行場所ネタの方は見事だが、被害者のケープの方はイマイチ決まり方が悪い。これ「気のまわし過ぎ」てことにならないか(そもそもあの症状って「神話」だとも聞いているが)。それよりも冒頭が叙述トリックになっている事の方を評価して、7点。 ・「山荘の死」 ただの一言で、こんなに見事に犯人を特定したロジックは見たことない。9点。 ・「悪魔はここに」 実につまらん。2点 で、平均とって・・(7+2+6+8+7+9+2)÷7=5.857142・・四捨五入で6点。 |
No.3 | 8点 | 測量ボ-イ | 2009/07/18 15:03 |
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(多少ネタばれ有)
「達也が嗤う」これは完成度の高い短編です。犯人当てもの が好きな方にはお薦めできる一遍。伏線の張り方も見事です。 類似のトリックは〇辻〇人氏の某長編作品にもありますが、 当然こちらの方が古い作品です。海外作品にも前例があるの でしょうか?僕の知る範囲ではありませんが。 他の作品もまずまずのレベルです。 |
No.2 | 6点 | 江守森江 | 2009/05/22 08:46 |
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読者挑戦短編集で好きな人にはお勧めしたいが・・・
入手しにくいし他の作品集で拾いながらのが読める可能性は高いかな? |
No.1 | 7点 | ギザじゅう | 2005/03/22 13:43 |
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『ヴィーナスの心臓』(集英社文庫)
傑作フーダニット集。とはいえ、全部が全部傑作ではないが、十分面白い部類に入る。 「達也が嗤う」や「薔薇荘殺人事件」の完成度は驚異的。ややおちるが「悪魔はここに」「ヴィーナスの心臓」も良い出来ばえ。「ファラオの壺」「実験室の悲劇」もいい感じのショートショート?「山荘の死」だけネタが浅くて残念。 |