皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] 赤い密室 名探偵星影龍三全集(1) |
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鮎川哲也 | 出版月: 1996年08月 | 平均: 7.70点 | 書評数: 10件 |
出版芸術社 1996年08月 |
No.10 | 6点 | みりん | 2023/05/19 03:14 |
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呪縛再現 5点
赤い密室 8点 黄色い悪魔 6点 消えた奇術師 4点 妖塔記 5点 道化師の鑑 4点 読み始めると何か見覚えのあるキャラの名前に話の展開も既視感の塊…それもそのはずで「りら荘事件」の元ネタの中編。さすがにりら荘事件の方が面白いけれど、普段うざったい星影龍三の情けない姿が見られるのでこれも良し。 短編の中では表題作の「赤い密室」のトリックが良く出来ている。「黄色い悪魔」のタイトル回収も見事。 |
No.9 | 7点 | ミステリ初心者 | 2018/10/23 17:51 |
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ネタバレをしています。
全体的に満足度の高い短編集で、大満足でした。 ①呪縛再現 長編バージョンのあの作品を読んでいるので、ネタは割れた状態でした。長編よりもすっきりしていて、こちらも好きです。 星影龍三短編集なのに、鬼貫警部にこてんぱんにされていて、顔真っ赤シーンは楽しいやらかわいそうやらでした。 ②赤い密室 卑怯なところの無い、納得感のある密室もので好きです。換気孔から死体の部位を入れたこと、胴体を棺を使って入れたことはなんとなく想像できたのですが、新聞の問題だけさっぱりわかりませんでしたw 一番単純なことが盲点でした。 星影の台詞の"犯人がなにも密室にする必要が無いのに、わざわざ密室犯罪を作り上げている。言ってみれば作者が密室トリックを思いついたから、それを誇りたいために密室小説を書くのが大部分さ。"が強烈ですねw ③黄色い悪魔 これって、星影の台詞の"密室にする必要が無い密室"じゃないですか? ④消えた奇術師 読んでいると、すぐトリックがわかったのですが、トリック自体結構好きです。 ⑤妖塔記 他の作品と違って、怪奇小説っぽい雰囲気がある・・・? 鳴神の嘘話だったということですが、そのあとすぐ死んでしまったのが皮肉ですね。 ⑥道化師の檻 トリック自体はすぐにわかったのですが、これはかなり面白かったです。本来は共犯が嫌いな私ですが、全員が共犯でないと成立しないところがいいですね。 文を短くしようとしたのに、まただらだら無駄なことを書いてしまいました。 |
No.8 | 10点 | フランコ | 2018/01/10 15:53 |
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パズラーとして、これだけ水準の高い作品を集めた短編集は、なかなかないですね。『赤い密室』『消えた奇術師』『道化師の檻が特に出来が良い。』『りら荘事件』の原型『呪縛再現』は星影VS鬼貫の楽しみも! |
No.7 | 6点 | 蟷螂の斧 | 2016/06/10 11:44 |
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<ネタバレがあります>
「呪縛再現」・・・「りら荘事件」の原形です。解説によると同人誌(ガリ版)に載っっていた幻の作だそうです。「りら荘」の書評では「華」がない、つまり美人の登場がないなどと苦言を書いていますが、原案の本作では美人が登場しています。どうしていなくなってしまったのでしょうか?(笑)。本作登場のトリックは「りら荘」では使用せず、「憎悪の化石」での使用となっていました。また「朱の絶筆」の書評での苦言部分(ミスリードとして用をなさない)が、ここに登場していました(苦笑)。名探偵・星影氏と鬼貫警部の共演があることは収穫?しかし、初登場の星影氏はかなりキザで鼻持ちならない人物として描かれています。 「赤い密室」・・・長編での密室ものはほとんど考えることはしません、というより面倒くさい?・・・が、短編となるとクイズのようなものなので、かなり真剣になります(笑)。消去法で考えると割合簡単でした。警察がしっかり痕跡を調査すればわかるようなものですね。物理的密室と心理的密室をあわせたところや新聞紙によるアリバイ工作は買います。 「消えた奇術師」「妖塔記」・・・この密室も、これしかないというような、ごく初歩的なものでした。 「道化師の檻」・・・トリックは面白いが、見せ方が良くない。○○の存在や○○の出来事は私としては許容範囲外ですね。 「黄色い悪魔」・・・これもよくあるパターンでの合わせ技。 以上、密室ものはやはり先駆的なものでないと高評価はつけづらいということでした。 |
No.6 | 7点 | 江守森江 | 2009/06/13 16:28 |
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どの作品も書かれた当時には驚きをもたらしたに違いない。
しかし、最近になって読むと既読(視)感が拭えない。 それだけ本格ミステリの手本として至る所で応用されているのだろう。 名作揃いであるが故に、バリエーション作品が溢れる現在に於いて"この作品集"を読む事により楽しさが半減するであろう作品が多々ある点を考慮して読むべきだろう。 新刊をメインに読書を楽しみたい方はこの手の作品集はスルーした方が良いかも・・・。 |
No.5 | 9点 | 測量ボ-イ | 2009/05/24 09:47 |
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「赤い密室」短編ですが、これは凄い作品です。
僕が今まで読んだ密室トリック作品のベストと言っても 過言ではない出来だと思います。密室好きの方は必読の 作品。 |
No.4 | 8点 | Nakatz | 2001/07/19 00:38 |
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「呪縛再現」は、名作「りら荘事件」の原型。星影派には少々がっくりするところもある けれど、それでも読んで損はない作品。 この中での一押しは、「赤い密室」。正当な密室ものです。 でも、「消えた奇術師」のスピーディな展開も良い。 |
No.3 | 8点 | tenkyu | 2001/07/18 00:13 |
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「道化師の檻」・・・一つ下は「赤い密室」です。すいません。 「赤い密室」並に面白かったんですけど、こちらは偶然が絡んでいるので、少し評価が低めな訳です。 それでも面白いことは変わらない。 |
No.2 | 10点 | tenkyu | 2001/07/18 00:11 |
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今まで読んだ本格の短編では一番凄かった。 いや〜、何度読んだことか。 当時では密室トリックの新機軸だったと思います。 必見です。必見。 |
No.1 | 6点 | tenkyu | 2001/07/18 00:08 |
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「呪縛再現」 はっきり言うと、そんな面白くはなかった。 が!この作品には鬼貫と星影が共演しているのだ! それだけでも・・・ |