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本格ミステリ・ベスト10 2007 探偵小説研究会編・著 |
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雑誌、年間ベスト、定期刊行物 | 出版月: 2006年12月 | 平均: 5.50点 | 書評数: 2件 |
原書房 2006年12月 |
No.2 | 8点 | Tetchy | 2010/06/21 21:49 |
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2005年あたりから『このミス』とランキングが似通っていたが、それは本格ミステリの充実振りを示す証左になれこそすれ、本書で二階堂が苦言を呈しているような推理小説研究会の怠惰振りを批判する物ではない(というよりも何故このようなコメントを公の場でするのか、二階堂の非常識ぶりに唖然とする)。
彼の論は単純にジャンルの偏愛から述べたものでなく、自分のお気に入りの作品、作家がなぜ本格ミステリランキングに載っていないのかとか、上位にランキングされないのか?といった非常に個人的な憤激であり、自分を何様だと思っているのかと、斯界の大御所ぶった横柄ぶりを露見しただけに過ぎない。全く自分の評価を下げたものだ。 しかし1位が有栖川有栖の『乱鴉の島』というのは正直意外だった。このムックでも投票者のコメントを見ると複数、作品を上梓し、本格ファンの琴線に触れた道尾秀介と三津田信三が目立つのみで、この作品が1位にもかかわらず、全く目立っていないのも面白い。 そして2006年はやはり道尾秀介の年だったのだろう。4月現在でも続々と注目が集まっている。 そしてランキングに島田作品が2作もランキングしたことも個人的に嬉しい。2006年は『吉敷竹史の肖像』の文庫改訂版ともいうべき『光る鶴』を加え、6作も新作を出し大御所健在振りを発揮したが、健在というよりも島田が未だに本格ミステリ好きのマインドをくすぐる作品を続々と紡ぎだしているという事実に心からの賞賛を送りたい。 そしてこの回で早くも10年目となったんだなぁ。節目節目に行われるオールタイムベストランキングも過去10年分となると、全然古めかしさが感じられず、つい最近の作品ばかりだと思うようになった。 読んでない作品ばかりだった。もっと読まねば! |
No.1 | 3点 | 江守森江 | 2010/06/20 04:23 |
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毎度のごとく年刊雑誌なので採点は一律の3点。
海外翻訳ランキングも相変わらず興味なし。 この年は読んでいる作品が結構ランクインしていて、頭抜けた作品はないが粒ぞろいな印象。 インタビューもある道尾秀介の三作ランクインは凄い(最近のミステリ離れは悩ましい) 映像等でのマニアックな拾い物はないが、10年間の総括ランキングと「容疑者X」論争に関する座談会は楽しく読める。 ※私的には、この年度も混戦で7点同点で甲乙つけ難い作品が結構ある。 三津田信三・刀城シリーズ二冊に田中啓文「落下する緑」本格かは微妙だが東野圭吾「赤い指」あたりが上位だと思う。 |