皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
このミステリーがすごい!2016年版 『このミステリーがすごい!』編集部 |
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雑誌、年間ベスト、定期刊行物 | 出版月: 2015年12月 | 平均: 5.50点 | 書評数: 2件 |
宝島社 2015年12月 |
No.2 | 6点 | Tetchy | 2016/04/18 23:45 |
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今さらながら感想を挙げ忘れてました。
ランキングの詳細は省略するとして、個人的に今回のランキングはその年の面白いミステリを忠実に反映した非常に満足のいく物と感じた。国内では以前から評価が高かったものの、奇妙なルールで『このミス』投票の対象外となった柚月氏が初めてランクインし、さらに本格ミステリで毎年といっていいほどデビューしている新しい才能の出現とランクインは手放しで喜びたい。早速深緑野分氏のデビュー作『オーブランの少女』は文庫化されるや否や購入した。ああ、またも読みたくなる作家が増えてしまった。 そして海外では相変わらず海外作品を取り巻く状況は厳しいものの、逆に精選された作品が訳出されている感が年を追うごとに強まり、どれもこれもが読みたくなる作品ばかりだ。物故作家の新訳刊行が活発な状況もまた歓迎したい。 そんなミステリシーンを盛り上げ、読者層を広げるのにやはり『このミス』の果たす役割は非常に重要なのだが、今回は特別企画がゼロと実に内容の薄い物となったのは寂しい。何も毎年何らかのアンケート企画をしろと云っているのではなく、かつての『このミス』の定番だった座談会もカットされているとは如何な物だろうか。またミステリに関するコラムもほんの添え物程度と、ミステリ愛が薄いとしか思えない。このようなランキング本はその年のミステリシーンを記録する資料としても貴重であるため、総括する内容にしてほしいのだ。 価格を抑えるために内容を薄くしても何の意味もない。内容を厚くするために価格が上がることは大歓迎である。『このミス』はもっと自誌が果たす役割を自覚した内容に還ってほしい。それが一ミステリ読者としての切実な願いである。 |
No.1 | 5点 | mini | 2015/12/16 10:00 |
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今年の「このミス」は、う~ん、ランキング内容は別にしてなんか地味
一応、この種のランキング本を書評する場合は、ランキング結果とかの話題と、特集記事とかの編集内容などの話題は、はっきりと分けて評価するべきである、さてそこで ランキング結果は別にして、編集・企画とか内容的に決して悪くはないんだけど、やはり今年は地味 ここ2年位有った、アンケートとかの特別企画が今年はあまり無い、特集と言えるのは作家インタビューのみって感じだ、もっともインタビューされたのが米澤さんに東山さんという人気作家だからそれなりにウケそうではあるが まぁランキング本なんだからランキング結果さえ分かればいいのだという意見も出そうだけどね ランキング結果についての感想は後続の方々にお任せするとして、私はマイペースに”我が社の隠し玉”コーナーから、順番は掲載順 論創社: 昨年度も2番目だったし論創早いね、儲かってるのかな(笑)Twitterなどで情報を随時知らせてくれる有難い出版社さんなのだけど、逆に言えば既知の情報ばかりで今回初めて知ったのは1つを除いて特にないなぁ ウォーレス、ハイランド、そしてジョン・ロードの別名義マイルズ・バートンあたりに期待でしょうかね 東京創元社: マンケルの逝去で追悼刊行になるみたい、それだけじゃなくて警察小説に力作が揃う感じでしょうか アリンガムの2冊目の短編集も予定ですか、まぁ長編は他社で予定してるからね 新潮社: 冒険小説系に強い新潮だけにクランシーにグリーニーと手堅い 小学館: ここも比較的順番が早いよね、ただまたべリンダ・バウアー推しですか(微笑) 集英社: やけに北欧が多いな、ちょっとブームに乗り遅・・、いや別に良いですよ(微笑) 国書刊行会: ここ数年鳴りを潜めていた国書だが、またホームズ・パロディですか、、英語圏以外のホームズ・パロディってまたマニアックな あとネヴィンズと言えばクイーン評伝ですね 扶桑社: S・ハンターはスワガーものじゃない単発作、異色作家シリーズはマシスンね 本格ミステリー三部作の最終編って?あれか?、いやあれは本格派じゃないという定評だし、とするとあのエッグとミンクの”館もの”の方か?、まぁどっちにしても興味無いけど(ゴメン) 早川書房: いきなり「ミレニアム4」ですか、昨年版での刊行予告がずれ込んだんでしょうね 来年じゃなくて近日年内刊行ですよ、作者はもう亡くなってるので書いたのはパートナーですかね 講談社: 毎年手堅いけど、う~ん コナリーはリンカーン弁護士の方ね 光文社: 来年はちょっと面白そう、ポー短編集の2冊目、新潮文庫の方はジャンル別に分けてたけど、光文社は分冊の基準がよく分からん ただ面白そうなんだけどドイル、クリスティって、いかにも古典新訳文庫らしいけど、その分目新しさに欠けるというか 原書房: 論創社と並ぶ注目の原書房は、まずクイーン外典コレクションの第3弾 そしてパーシヴァル・ワイルドのこれまで未訳だった第1作「Mystery Weekend」がついに登場か、典型的な”雪の山荘テーマ”という事で以前から本格マニアの要望が高かったやつですね 文藝春秋: ある意味最も注目なのは文春かも、エルロイですよ、あのLA4部作の正統な直系の後継作が登場、これは驚き、ダドリー・スミスにバズも再登場らしいよ さらにスティーヴン・キングのホラーじゃないMWA受賞の著者初のミステリー作品 あとルメートルのシリーズ第3弾とか 今年は地味な各社隠し玉の中で、流石は文春、派手だぁ~ (株)KADOKAWA: え?角川書店でしょ?って、そう今年の3月までは これまでは持ち株会社による社内カンパニー制だったんだけど、今年の4月から制度を廃止してKADOKAWA(旧角川ホールディングス)に一本化、したがって角川書店と言う社名は現在は消え去ったのです 社名の話題だけじゃなんだから(笑)、大物ウィンズロウが控えてますよ で今年はトリ奪回、絶対わざと狙ってただろ(大笑) |