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[ 本格/新本格 ]
アトポス
御手洗潔シリーズ
島田荘司 出版月: 1993年11月 平均: 6.43点 書評数: 35件

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講談社
1993年11月

講談社
1996年01月

講談社
1996年10月

No.35 5点 ボナンザ 2021/04/02 21:06
トリックの爆裂さはすごいが、いくら何でも前半が不要に長い。龍臥亭もそうだが、作中作のレベルである。

No.34 9点 斎藤警部 2020/07/20 18:10
ベイビイ、流石にやり過ぎだ! デカ過ぎる! 次もまた頼む!
「きっと同じこと、やると思う」
巨大なミスディレクション、ありましたねえ。 何しろ、イスラエル。。。 周到な、或る種の叙述欺瞞(大胆伏線、思いも寄りませんでした)もあった。。すげえなあこれ。
「だから、君はやれ!」
「了解!」
分かり易い構成の妙に包まれて抜群の面白さながらも、それだけに大バカ結末の雪崩打ちで締めるのかと半ば覚悟していたら、そんな事は無かった。。。。(??) 決して一点に収束しない或る種のリアリズム溢れ落ちる悩ましい結末。そして希望はじけ飛ぶ、涙のエンド。 (( 薬のせいにし過ぎだろ、って感じる所もあるにはあったが。。。 ))  
“こう言った時私は、殺せる、と確認した。大丈夫だ。私は奴を殺せるぞ。”
本篇(?)部分、スピード,グルー&シンキの聴こえて来るシーンがモザイクの様に現れては去りを繰り返します。 キヨシ登場の遅さとその機敏は鮎川さんへのオマージュかと疼くレベルでした。 読み返せば、実は冒頭シーンこそ激烈にヤバイんだっつうね。。
流石だ、マイベイビイ島荘。

No.33 4点 レッドキング 2018/09/03 10:23
大技トリックというより 大味トリックだ

No.32 8点 E-BANKER 2016/09/09 23:03
1993年発表の御手洗潔シリーズ。
「暗闇坂の人喰いの木」「水晶のピラミッド」に続き、長大なスケールと圧倒的な重さで読者の度肝を抜いた超大作。
今回、満を辞して久々に再読したが・・・

~虚栄の都・ハリウッドに血で爛れた顔の「怪物」が出没する。ホラー作家が首を切断され、嬰児がつぎつぎと誘拐される事件の真相はなにか? 女優レオナ松崎が主演の映画「サロメ」の撮影が行われる水の砂漠・死海でも惨劇は繰り返され、蘇る吸血鬼の恐怖に御手洗潔が立ち向かう!~

いやぁー、分かっていたこととはいえ、『長かった!!』
初読のときも思ったけど、最初のエリザベートのくだり、こんな尺でいるか??
確かに読み物としては面白い。しかも抜群に!
エリザベートが老いの恐怖におののき、徐々に狂っていく様子は、何とも言えない寒気を覚えさせられた・・・
そしてラストのサプライズ! もう完全にB級ホラームービーだ。

やっと本筋の「死海の殺人」の章に入るのだが、
このトリックというか、仕掛けも・・・これではファンタジーとしか表現しようがない!
「伏線は張ってあるだろう!」なんて言ってはいけない。
ここまで荒唐無稽な話、誰が思い付くんだ!!
死海という特殊舞台、ウラン精錬所、回廊を持つ砂漠の中の建物、etc
よくもまぁ、こんなこと思い付くよなぁー
どんな構造してんだ、作者の頭の中は??
○○○ーの人々が砂漠の中をゾロゾロ歩くなんて、シュールすぎて思わず笑ってしまったほどだ。

・・・というような批判はいくらでもできる。
でも何なんだ、このパワーは!
読者をこれでもかと引込み、グイグイ読ませ、「こんなことあるわけないだろ!」って思わせながらも、最低限のロジックを構築する!
これこそが作者が当時主張していた「奇想」なのだろう。
とにかく、作品の持つ得体の知れないパワーと魔力に絡み取られた数日間。
やはり並みの作家ではない。チンケな批判なんてクソ喰らえだ!

興奮してすみません。(実はこの書評、酩酊状態でかなりハイテンションで書いてます)

No.31 7点 メルカトル 2015/02/27 22:05
再読です。
長尺な割に、解決篇があっさりし過ぎている印象。だが、これだけの大作を冗長さを感じさせず、最後まで読ませる手腕はさすがだ。読者にもよるだろうが、無駄な描写は個人的にはあまりなかったと思う。
初読の際に印象深かったのは、冒頭のエリザベートのくだりと途中の魔都のエピソードだったが、やはりその二つの物語は今回読んでみてもインパクトという点において図抜けている気がする。
謎が強烈なだけに、その真相はやや拍子抜けというか、現実離れしている感が否めないが、それでも真実の「連鎖」は驚くべきものがある。いくつもの要素が偶然のように重なって奇跡的な様相を呈しているのに、いとも簡単に謎解きをしてしまう御手洗は、ちょっと人間離れしており、数多の読者を置き去りにしているような感が無きにしも非ずである。それでも本作は島荘ならではの傑作であり、しっかりとツボを押さえたシリーズの白眉と言えなくもない。

No.30 7点 sophia 2014/04/16 00:22
部分部分を取り出すと感心するところもありますが、全体として一つのミステリー作品とするにはまとまりに欠ける感じがします。
○○○の数々の思わせぶりな奇行を全部ドラッグのせいにするのはどうかと。

No.29 6点 TON2 2012/11/25 16:41
講談社NOVELS
ノベルスで750ページもあり、あいかわらずの大作です。
ホルモン異常によるストレイジ(=アトピー)による悲劇じたてになっています。
全くつながりがないと思われる事態を、最後には関連付け説明する作者の剛腕はさすがです。しかし、ストーリーが奇異にはしりすぎ、その分現実離れしているように思います。
御手洗潔もあまりに天才すぎて、最初から登場できずにラスト150ページで事件を説明し解決します。彼の言動はフェミニストですが、人間らしさが感じられないようになりました。

No.28 6点 nukkam 2011/09/06 15:24
(ネタバレなしです) 1993年発表の御手洗潔シリーズ第7作の本書は講談社文庫版で900ページを超えますが、その長大さを感じさせない読みすさは驚異的でさえあります。ヒロイン役としてレオナが登場しますが個人的にはあまり共感できない描写でした。グロテスク描写や大トリック炸裂には島田らしさが十分発揮されているのですが、そろそろマンネリ気味に感じてしまったのは私のわがままでしょうか?御手洗潔の出番が非常に少ないのも気になりますが、本書の後は彼の登場しない番外編作品が続くことになってしまいます。

No.27 7点 seiryuu 2010/07/16 17:38
ホラー要素やグロテスクな記述が多いですが
最後はそれを感じさせない結末がよかった。
解決編はやや急ぎすぎのような気もしました。

No.26 6点 kanamori 2010/03/23 18:55
「血の伯爵夫人」エリザベートのエピソードは(作者の創作した物語でないにしても)非常に楽しめました。
天性のストーリー・テラーぶりを発揮しています。
一転、シリーズ探偵とラノベ風ヒロインが登場する、作者の創作した現代の物語になると、色あせ失速しています。真相(オチ)も矮小で、長い小説だけに、失望感も大です。

No.25 7点 E 2009/07/12 23:29
事件全体としては凝っていて、壮大な装置も健在(?)
でも、長い。
何故って・・・事件の話と同じくらいバートリィ話が長いからですね。確かに不気味な雰囲気を強くするために入れると良いかもしれませんが・・・無駄に長いです。一つ一つきちんと書かれているのだから別々の作品にすれば良かったのに;

No.24 4点 測量ボ-イ 2009/05/10 14:16
これも不必要に長い。オチ(ネタ)も殆どあれだけのような
気がする。という訳でこの作品以降、氏の長編は殆ど読んで
いません。

No.23 6点 zedd 2008/11/10 03:26
全体的にはまあまあの出来だと思う。バートリィの話が一番面白かった。

No.22 6点 touko 2008/09/17 21:19
長いわりに一発ギャグ(なんて言ったら語弊があるだろうけど;)なんじゃないですか、この作品。
いえ、ビックリしましたけどね。
相変わらず田村正和のセルフパロディに匹敵するレベルの御手洗先生の二枚目描写にもつい笑ってしまいました……砂漠の白馬の王子様かい!? と思わずツッコミを入れたくなる……笑。

No.21 6点 vivi 2008/02/29 02:15
やっぱり、かなり長いですね。
その前半によって、ミスリードをしているのであっても、
せめて御手洗の出てくる場面を、フラッシュ的に入れるとか、
して欲しいかも!と思いました。
あ、でもそうしたら、御手洗登場シーンの旨みが減るのかな??

トリックはいつもの力技でしたね。
これは、一般読者には解けないだろうと思いました(^^;

レオナの壊れ具合にはイライラしましたが、
その行動の裏には、御手洗への思いがあるんでしょうね・・・

No.20 7点 おしょわ 2008/01/28 21:48
スリルとサスペンスは悪くないです。
しかしアトポスが「アトxx」とは・・・

No.19 5点 マニア 2007/12/30 16:06
長い!長すぎる!!御手洗の登場を今か今かと待っていた。

エリザベート・バートリー、アトポスの意味などの小噺は充実してたかな。追いつめられていくレオナの緊張感も良かった。
犯人は途中で目星がついてしまった。

No.18 7点 姑獲鳥 2007/08/04 01:41
御手洗さんがでてからは楽しく読めましたが、やはり前置きが長かったように思います。でもアトピーという着目点は流石だなと思ったのでこの点数で。

No.17 8点 Tetchy 2005/08/09 21:06
今までの御手洗シリーズの中でも相当に焦らしに焦らされ、本統に整然と解決するのだろうかと、シリーズ中最も胸を躍らさせれた。まあ、真相に隠し部屋や専門知識を要求させられたのは、やや失望したが、膨大なるエピソードの山が全て結末に活かされているのは流石!!相変わらず、冒頭から惹き込むエピソードの面白さは無類で、思わず童心に帰って物語に浸ってしまった。題名も実は謎解きの一部だなんて、やるなぁ!!

No.16 5点 如月雪也 2005/06/05 06:31
面白かったんですけど、相変わらず思い込みで突っ走っちゃう島田先生・・・?


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島田荘司
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