皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 本格/新本格 ] 溺れる人魚 御手洗潔シリーズ |
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島田荘司 | 出版月: 2006年06月 | 平均: 4.33点 | 書評数: 9件 |
原書房 2006年06月 |
講談社 2009年07月 |
文藝春秋 2011年02月 |
No.9 | 3点 | ボナンザ | 2021/07/05 20:30 |
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読み物としては面白いかもしれないが・・・。 |
No.8 | 4点 | TON2 | 2013/01/21 18:31 |
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原書房
ミタライものの短編集で、「溺れる人魚」「人魚兵器」「耳の光る児」「海と毒薬」の4編。 話がロボトミー手術、ナチスのキメラ作成のための生体実験、毒薬兵器などとトリッキーすぎてついてゆけませんでした。 |
No.7 | 6点 | E-BANKER | 2011/09/24 21:55 |
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ミタライ・シリーズの作品集。
ウプサラ大学の同僚・ハインリッヒ視点もあり、いかにも最近の「ミタライ」もの。 ①「溺れる人魚」=舞台はリスボン。そして、テーマは「精神医学」。ただし、殺人事件のトリックは何ともアナログなもの・・・。市電が「単線、単線」とクドイほど書かれてるので、当然何かあるとは思いましたが、まさかこんなトリックとは! (でも行ってみたいねぇ、リスボン) ②「人魚兵器」=舞台はデンマーク~ポーランド。「人魚」と言えば美女というイメージですが・・・ここに登場する人魚は何とも醜悪。ナチス・ドイツ絡みの話ではトンデモない「兵器」がよく出てくるよなぁ。こんなことを本気で実験していたとは、まさに「狂気」。 ③「耳の光る児」=舞台はロシア・クリミア地方。「タタール人」のルーツを辿るうちに、チンギス・ハーンが統一した「モンゴル帝国」へ行き着く。作者あとがきにも書かれてますが、確かにモンゴル帝国の謎というのも相当魅力的だよねぇ。(そういや、ジンギスカン=源義経説なんてのもあったなぁ) ④「海と毒薬」=どうしても遠藤周作の同タイトル作を思い浮かべますが、当然それを踏まえています。本作だけは、「人魚」やウプサラ大と全く関連なし。1人の不幸な女性が「異邦の騎士」を読んで勇気付けられるというストーリー。(何で、これを加えたの?) 以上4編。 もはや、通常のミステリーという「器」からは大きくはみ出している印象。 確かにどの作品(④は除く)にも「謎」は呈示されるが、その解法は、医学や科学的知識抜きでは到達できないもの(だいぶ平易に咀嚼されてはいますが)。 ただ、何と言うか、並みの作家とは「レベル」が違うという感じ。 トリックがどうとか、プロットがどうとかいうレベルではもはやないのでしょう。 相変わらず、読者を(強引に)惹き込むパワーは健在だし、最後には「ホロリ」とさせられたり、「いろいろ考えさせられたり」・・・なすがまま。 でもねぇー、やっぱり、ファンとしては、昔の若き頃の「御手洗潔」(ミタライではない)の活躍が読みたいんですよ! 荒唐無稽でもいい。石岡とのコンビで、最後には何だか「ジーン」とさせられる御手洗の活躍、書いてくれませんかねぇー。 |
No.6 | 6点 | touko | 2011/04/02 16:16 |
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本格ミステリ要素は薄いんですが、いつもの島田流トンでも陰謀論・トンでも疑似科学系の娯楽作品だと思えば十分楽しめます。
それにしても、書きようによっては、ミステリファンだけじゃなくもっと広範な読者にウケそうなのに(D・コードだってベストセラーになるんだから)、なぜいつもこんなに胡散臭げなインチキ色が強いんだろうか……そんな山師臭さが好きではありますが、不思議。 |
No.5 | 5点 | Tetchy | 2011/02/23 22:14 |
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世界を舞台にしたミステリ短編集とでも云おうか。番外編とも云うべき「海と毒薬」を除いて1作目の表題作はポルトガルのリスボン、2作目の「人魚兵器」はドイツのベルリン、3作目の「耳光る児」ではウクライナのドニエプロペトロフスクが主要な舞台となっており、それ以外にもコペンハーゲン、ウプサラ、ワルシャワ、モスクワ、シンフェロポリ、サマルカンドも舞台となっており、短編という枚数からすればこの舞台の多彩さは異例とも云えるだろう。作者の意図は世界で活躍する御手洗潔を描きたかったのではないだろうか。
21世紀本格を提唱する島田は現代科学の知識をミステリの謎に溶け込ませているが、こういった謎は知的好奇心をくすぐりはするものの、それを謎のメインとされると読者との謎解き対決とも云える本格ミステリの面白みが半減するように感じる。しかしいい加減私も島田の作風転換に馴れなければならないだろうけど。 本書は一見バラバラのような短編集に思えるが、実は一つのモチーフが前編に語られている。それは人魚。人魚といえばデンマークの国民的作家として歴史に名を残したアンデルセンの『人魚姫』が有名だが、島田が本書でその人魚をモチーフに選んだのは物語作家宣言を仄めかしているように感じたが、考えすぎだろうか。 |
No.4 | 3点 | seiryuu | 2010/07/16 17:20 |
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「人魚兵器」「耳の光る児」が歴史論文にみたいでした。 |
No.3 | 6点 | E | 2010/03/28 22:34 |
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御手洗シリーズとしてはあまり"事件"っぽさはなく、歴史に残された不可解な謎を御手洗の膨大な叡智と共に解き明かす感じ。
現代にぽっと出た「変な謎」には戦争時代からなる奥深い「現実」が埋もれていた。「こんな事が・・・」と呻いてしまう作品集でした。 |
No.2 | 2点 | simo10 | 2009/05/22 23:00 |
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御手洗シリーズ。4つの短編から構成されています。
①「溺れる人魚」:ハインリヒのみで御手洗は出ません。若干のトリックあり。 ②「人魚兵器」:ハインリヒと御手洗のからみです。歴史の勉強になりそうなお話。 ③「耳の光る児」:同上 ④「海と毒薬」:石岡君の語り。 この点数が限界です。ハインリヒも全く好きになれない。「金返せ」と思った唯一の作品です。 |
No.1 | 4点 | おしょわ | 2007/10/30 23:10 |
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読み終わって、でんじろうのことを思い出してしまいました。
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