皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 短編集(分類不能) ] 見えない女 |
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島田荘司 | 出版月: 1989年09月 | 平均: 5.80点 | 書評数: 5件 |
光文社 1989年09月 |
No.5 | 7点 | 斎藤警部 | 2019/02/16 18:16 |
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異国旅情の三篇。 割とファン向け。 インドネシアの恋唄 かの国の三十五年前だから最早歴史スケッチ。そういや本篇のキーパーソン早見優ちゃんも四十路記念ベストアルバム『不惑優』からもう十+α年か。。そんなアルバム出してないけど。 見えない女 こ、これぞ、心理的大物理バカトリック。。。。でも物語の情緒に呑み込まれちゃってるな。そこがまたいい。 一人で食事をする女 サスペンスフルな旅情と旅先の謎多き女スケッチから入り(このへん他二篇より濃密)、風景と歴史への陶酔をひと舐め大旋回した後、やっと謎の堆積へ戻り来る。。。 最後になって何気にまさかのバカ動機というかバカホヮットダニットに収斂したのは如何せん。。 ところがだ、最後の最後、あの涙のシーンですべてが危ういバランスの上の綺麗なセンティメンタル・ストーリーに収まった。拍手を。 ファンサービス風とは言えファンはファンでもしまそうのファン向けだけあって、それなりに意外で軽ショッキングな、異国ならではの背景を最後に露出する作品が並びます。 こんなラグジュアリーな箸休めも時に素晴らしかろう。 |
No.4 | 5点 | 蟷螂の斧 | 2013/01/23 18:42 |
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(タイトル・女⑩)短編集(3作品)。本格ミステリー集ではありませんが、そのうちでは表題作がお気に入りです。カトリーヌ・ドヌーブが登場し、「シェルブールの雨傘」や「昼顔」を思い出しました。クールな美人というイメージが残っています。そのドヌーブの○○であったというお話。「一人で食事をする女」には、ノイシュヴァンシュタイン城のエピソードが挿入されています。ルートヴィヒが城を造るときの言葉「世界一美しいこの場所に建つ城は、世界一美しい姿をしていなくてはならぬ」・・・印象的な言葉です。 |
No.3 | 6点 | E-BANKER | 2012/10/03 23:14 |
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作者初期のノンシリーズ短編集。
いずれも外国を舞台に、いつものガチガチの本格ミステリーとは違ってライトなミステリーを味わえる。 ①「インドネシアの恋唄」=これは何だが甘くせつない青春ミステリー的作品。舞台はインドネシアのジョグジャカルタ~バリ島。早見優にそっくりのインドネシア人というところで時代を感じてしまうが、20代前半にこういう体験をしてみたかったなぁとしみじみ思う。ミステリー的には非常に小粒。(インドネシアの女性って上品でキレイだよね) ②「見えない女」=舞台はパリ。誰もが目を見張る美人で、フランス演劇界に顔の広い女性・・・。本人は多くの映画に出演しているというのだが、誰もその姿をスクリーンで見たことがない・・・。こういう職業って、この頃はあまり知られてなかったのか? 途中で十分察しのつく真相。 ③「一人で食事をする女性」=舞台はドイツ。バイエルンの狂王・ルードビッヒ2世と彼の建てた城(ノイシュバンシュタイン城ほか)がストーリーの背景に見え隠れする。そしてまたしても登場する謎の美女。今度の謎の鍵は「ベルリンの壁」。でもまぁ、若い世代にはもう歴史の教科書で知る話なんだろうな。 以上3編。 『作品の舞台は3編とも外国で、それぞれに魅力的なヒロインが登場。ロマンあふれるシャレたミステリーに仕上がっており、改めて島田荘司という稀有な作家の才能の豊かさと、センスの良さに敬服してしまった』(文庫版巻末解説より) まさにこのとおりです。 今回、久々の再読なのだが、①は初読時にも印象に残った作品。本作はミステリー云々ではなく、島田荘司という作家の懐の深さを味わう作品なのだろう。 |
No.2 | 5点 | yoneppi | 2011/07/11 02:11 |
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東北新幹線で読み切るのに丁度いい作品だった。 |
No.1 | 6点 | Tetchy | 2007/12/03 17:56 |
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裏表紙の紹介文にあるように確かに異色の旅行推理集だ。
結構実在の名前が出てくるので実話のような錯覚を覚える。 しかし、推理集というよりも恋愛集といった方が正解かな。 |