海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ SF/ファンタジー ]
トキオ
改題『時生』
東野圭吾 出版月: 2002年07月 平均: 6.94点 書評数: 33件

書評を見る採点するジャンル投票


講談社
2002年07月

講談社
2005年08月

No.13 8点 akkta2007 2007/07/25 19:20
読み始めると最後までやめられない一冊であった。
また東野作品へと自分を導いてくれた・・・・
簡単に言うと初めての東野作品であった。
正直、なんて読みやすい面白い作品だろうと感じた。
それ以来東野作品にどっぷりとつかっているのだが・・・・・

主人公の宮本拓実は、二十年以上も前に出会った「トキオ」という少年の話を始める。
題名のとおり過去、未来、現在が交錯するすばらしい作品である。
もう一度読んでみたいと感じた。

No.12 6点 シーマスター 2007/06/24 23:59
こういうのって、実は結構多かったりしないかなあ。(小説に限らず映画やマンガなどでも・・・・・・・・・全然違うけれど「ドラえもん」とも共通するものがあると思う)

『序章』では、予定されていた息子の死を目前にした夫婦の諦念と、彼らがその「予定」を選択した経緯が語られる。 前者は悲痛極まりなく、後者は悲壮感に満ちている。

〈本編〉は、ややベタな「探索冒険もの」という感じ。
「幼稚な青年が不思議な少年と出会い、さまざまな遭遇や体験を通して、人の絆を知り成長していく様を描いた愛と感動の物語」といったところか。 
「行き詰まれば手掛かり現る」「ピンチになれば助っ人来たる」などの冒険物ルールも遵守されているので安心して読むことができる。

『終章』は(約500ページになる本編を挿話としての)序章の続きだが、もはや死別の悲しみだけではなく、新たな旅立ちの感覚が確かにそこにはある。「どんなに短い人生でも生きている実感さえあれば未来はある、明日だけが未来じゃない」というトキオの言葉が素直に思い返される。

所々に見られるリアルなレトロ描写も面白い。

No.11 9点 とも 2005/08/16 12:03
東野氏の作品は、読むのに時間がかかることが多かったのですが、これは一気に読んでしまいました。すごく満足しました。本編中には語られない、竹美やジェシー、千鶴などの人物の過去や未来の物語などなど、いろんなことを想像してしまいます。

No.10 7点 北浦透 2005/02/18 00:49
いい話しだ。ラストは、素直に感動してしまった。
話し自体は、ジェシーや竹美など、この作者には珍しい人物が出てきて、中々いい。主人公のダメっぷりも、見ていて清々しかった。貫井徳郎の『迷宮遡行』もそうだったが、ダメ男を書くのも一つの才能だろう。
こういう素直な作品があってもいいと思う。

No.9 9点 どんたま 2004/11/04 20:57
こういう泣ける話は弱くて..... 

No.8 9点 ぴじ 2004/09/09 22:13
東野氏にしては終わり方がよかったと思います。SF的な話ですが主人公のトキオとの出会いによって変わっていく性格や人格の変化に注目して読めば結構感動します。トキオのセリフにも感動しました。

No.7 10点 綾香 2004/08/20 23:29
東野作品で一番スキな作品。

No.6 8点 ばやし 2004/01/12 10:16
あたし的には1番好きな東野作品かも^^読みやすいしおもしろいし♪ファンタジー度が強くて良かったですねーほのぼのして(いくつだよ私)

No.5 7点 ハスゴン 2004/01/11 23:18
全体的に楽しめたのだが、やはり障害がかなりの確立で生まれることがわかっているのに子供を作ってしまった
この夫婦に大いに疑問である。

No.4 9点 小太郎 2003/06/11 22:18
結構良かったですよ。
宮部みゆきの「蒲生亭・・・」を
東野流にアレンジしたような作品。

比較して読むのも一興かと。

No.3 9点 しゃんてん 2003/05/05 11:53

 東野氏の書く小説とは思えないほど、すごく後味のよい話。
 SF的な設定を使っていて、しかもそれが何故おきたかといった説明をしてないにもかかわらず、荒唐無稽な印象は少し設けなかった。それは、私が登場人物の言動にリアルさを感じたためだろう。主人公の駄目さ加減、トキオにたいする反応、家族への複雑な感情。あるいは、主人公に対する周囲の人間の反応。いずれもすごくリアルである。トキオが優秀すぎる気もするが、でもさほど不自然には感じなかった。
 物語の中盤から後半にかけてはスリリングで主人公たちが対面している状況が如何に展開するのか、登場人物たちはどう動くのか、非常に楽しく読めた。
 トキオが死ぬのは物語の冒頭でしめされている。そのため、この物語の結末はある程度想像がつくといってもいい。にもかかわらず読んでしまうのはどうしてだろう。ラストでは結局トキオの死が描かれる。にもかかわらず、後味のよさや切なさやほのかなしさ、暖かさを感じてしまう。

 東野氏はこれまで『白夜行』や『嘘をもう一つだけ』など、「懸命に生きようとする人間」を描いて、かつ後味が悪い物語を書いてきたに思う。今回は「死に行く人間」を描いて後味のよい物語を書いた。すごい作家である。

No.2 4点 玉椿 2003/02/12 05:28
なんか全体的に軽かったです。
東野圭吾は僕の中で「空気が重いタッチ」を描くのが好みなので。
「秘密」との違いはその辺にあった。

でも最後の一行に少し、感動。

No.1 8点 フリップ村上 2002/08/21 21:59
瀬死の床にひんした息子が時を越え、素寒貧で捨て鉢な毎日を送る若き日の父親に会いに行くという、東野版《時と人の物語》。SF的設定の導入で《家族》のあり様を描くという意味で『秘密』、バブル前後の世相回顧という意味で『白夜行』、といった具合に過去の代表作の発展型としてとらえることも出来るが、いずれにしても、ミステリというジャンル外で評価されるべき作品であろう。
作者一流の《悪意》や《毒》が薄味と感じるコアなファンもいるだろうが、直球勝負の展開が功を奏して読みやすさ&読後感は最高。正直言って泣けます! そりゃあ、もうボロボロと。
およそ読み手を選ばない完成度の高い娯楽作品ではあるが、「明日だけが未来じゃないんだ」というセリフに託された熱い想いは、夏休み後半のヒマもてあました十代の少年少女にこそおすすめしたいです。
今度こそ直木賞とれるかな?


キーワードから探す
東野圭吾
2024年01月
ブラック・ショーマンと覚醒する女たち
平均:4.50 / 書評数:2
2023年09月
あなたが誰かを殺した
平均:6.60 / 書評数:5
2022年04月
マスカレード・ゲーム
平均:6.50 / 書評数:2
2021年09月
透明な螺旋
平均:4.33 / 書評数:3
2021年04月
白鳥とコウモリ
平均:7.29 / 書評数:7
2020年11月
ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人
平均:6.40 / 書評数:5
2020年03月
クスノキの番人
平均:6.25 / 書評数:4
2019年07月
希望の糸
平均:6.67 / 書評数:6
2018年10月
沈黙のパレード
平均:6.67 / 書評数:9
2017年09月
マスカレード・ナイト
平均:6.00 / 書評数:4
2017年03月
素敵な日本人
平均:6.67 / 書評数:3
2016年11月
雪煙チェイス
平均:6.00 / 書評数:2
恋のゴンドラ
平均:6.75 / 書評数:4
2016年08月
危険なビーナス
平均:5.50 / 書評数:4
2015年11月
人魚の眠る家
平均:6.88 / 書評数:8
2015年05月
ラプラスの魔女
平均:5.44 / 書評数:9
2014年08月
マスカレード・イブ
平均:6.00 / 書評数:11
2014年05月
虚ろな十字架
平均:6.50 / 書評数:6
2013年11月
疾風ロンド
平均:6.17 / 書評数:6
2013年09月
祈りの幕が下りる時
平均:6.56 / 書評数:16
2013年04月
夢幻花
平均:6.69 / 書評数:13
2012年10月
禁断の魔術
平均:5.73 / 書評数:11
2012年08月
虚像の道化師
平均:5.44 / 書評数:9
2012年03月
ナミヤ雑貨店の奇蹟
平均:7.00 / 書評数:15
2012年01月
歪笑小説
平均:5.29 / 書評数:7
2011年09月
マスカレード・ホテル
平均:6.30 / 書評数:27
2011年06月
真夏の方程式
平均:6.19 / 書評数:27
2011年03月
麒麟の翼
平均:6.08 / 書評数:24
2011年01月
あの頃の誰か
平均:4.22 / 書評数:9
2010年10月
白銀ジャック
平均:6.13 / 書評数:15
2010年07月
プラチナデータ
平均:5.14 / 書評数:14
2010年01月
カッコウの卵は誰のもの
平均:5.21 / 書評数:14
2009年09月
新参者
平均:6.70 / 書評数:33
2009年04月
パラドックス13
平均:5.77 / 書評数:13
2008年10月
ガリレオの苦悩
平均:5.71 / 書評数:17
聖女の救済
平均:6.85 / 書評数:47
2008年03月
流星の絆
平均:6.50 / 書評数:18
2007年11月
ダイイング・アイ
平均:5.62 / 書評数:16
2007年07月
夜明けの街で
平均:5.00 / 書評数:21
2006年12月
使命と魂のリミット
平均:6.43 / 書評数:14
2006年07月
赤い指
平均:6.89 / 書評数:45
2005年08月
容疑者Xの献身
平均:7.90 / 書評数:105
2005年04月
黒笑小説
平均:5.88 / 書評数:8
2004年12月
さまよう刃
平均:6.54 / 書評数:24
2004年01月
幻夜
平均:6.62 / 書評数:16
2003年08月
殺人の門
平均:4.43 / 書評数:14
2003年05月
おれは非情勤
平均:5.80 / 書評数:5
2003年03月
手紙
平均:6.61 / 書評数:38
2002年11月
ゲームの名は誘拐
平均:6.23 / 書評数:31
2002年07月
トキオ
平均:6.94 / 書評数:33
2002年03月
レイクサイド
平均:6.09 / 書評数:34
2001年06月
超・殺人事件―推理作家の苦悩
平均:6.31 / 書評数:26
2001年03月
片想い
平均:5.91 / 書評数:22
2000年06月
予知夢
平均:5.39 / 書評数:31
2000年04月
嘘をもうひとつだけ
平均:6.09 / 書評数:32
1999年08月
白夜行
平均:7.92 / 書評数:119
1999年02月
私が彼を殺した
平均:6.25 / 書評数:48
1998年09月
秘密
平均:7.14 / 書評数:78
1998年05月
探偵ガリレオ
平均:5.24 / 書評数:58
1997年02月
パラレルワールド・ラブストーリー
平均:6.89 / 書評数:36
1996年10月
名探偵の呪縛
平均:5.17 / 書評数:24
1996年09月
悪意
平均:7.79 / 書評数:110
1996年07月
毒笑小説
平均:6.12 / 書評数:8
1996年06月
どちらかが彼女を殺した
平均:5.56 / 書評数:71
1996年02月
名探偵の掟
平均:6.52 / 書評数:56
1995年11月
天空の蜂
平均:6.88 / 書評数:32
1995年10月
怪笑小説
平均:6.07 / 書評数:14
1994年08月
虹を操る少年
平均:4.94 / 書評数:18
1994年05月
むかし僕が死んだ家
平均:6.91 / 書評数:56
1994年02月
怪しい人びと
平均:6.00 / 書評数:16
1993年12月
浪花少年探偵団2
平均:6.33 / 書評数:9
1993年09月
分身
平均:6.50 / 書評数:26
1993年02月
同級生
平均:6.20 / 書評数:20
1992年10月
美しき凶器
平均:5.69 / 書評数:16
1992年03月
ある閉ざされた雪の山荘で
平均:7.07 / 書評数:88
1991年12月
天使の耳
平均:6.33 / 書評数:21
1991年07月
回廊亭の殺人
平均:5.52 / 書評数:27
1991年01月
変身
平均:6.10 / 書評数:40
1990年12月
仮面山荘殺人事件
平均:7.09 / 書評数:94
1990年07月
犯人のいない殺人の夜
平均:6.76 / 書評数:29
1990年06月
宿命
平均:6.73 / 書評数:33
1990年04月
依頼人の娘
平均:4.46 / 書評数:13
1989年10月
ブルータスの心臓−完全犯罪殺人リレー
平均:6.31 / 書評数:16
1989年07月
殺人現場は雲の上
平均:3.36 / 書評数:14
1989年05月
鳥人計画
平均:5.85 / 書評数:20
眠りの森
平均:5.88 / 書評数:32
1989年01月
十字屋敷のピエロ
平均:5.88 / 書評数:32
1988年12月
浪花少年探偵団
平均:6.00 / 書評数:10
1988年10月
香子の夢−コンパニオン殺人事件
平均:5.11 / 書評数:9
1988年07月
魔球
平均:6.52 / 書評数:40
1987年12月
11文字の殺人
平均:5.05 / 書評数:20
1987年06月
学生街の殺人
平均:6.43 / 書評数:23
1986年08月
白馬山荘殺人事件
平均:5.46 / 書評数:26
1986年05月
卒業−雪月花殺人ゲーム
平均:5.29 / 書評数:38
1985年09月
放課後
平均:5.52 / 書評数:67
不明
たぶん最後の御挨拶