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[ クライム/倒叙 ]
白夜行
東野圭吾 出版月: 1999年08月 平均: 7.91点 書評数: 118件

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集英社
1999年08月

集英社
2002年05月

No.58 10点 いけお 2007/10/10 13:13
これはすごい!
メイン二人の心理描写がまったく無いという斬新な手法で、かつ理解できるところと読者の解釈しだいのところのバランスが絶妙。
内容も壮大でいろんな場面が次々に展開して、どう収束するのかという惹きつけられるパワーもかなりのもの。
多少大げさでも気味悪さや神秘的な雰囲気まで感じました。
こんな崇高な話を読んだことはありません。
最高の完成度だと思えるマイベストです。

No.57 10点 くりからもんもん 2007/10/02 21:46
一人の薄幸な少女がいる。しかし、さまざまな事件や事故が彼女に有利な流れを引き寄せる。もちろんすべて偶然起こった事件ばかりである。もうひとり、日陰を歩き続ける少年がいる。決して日の当たるところにでることもないし、出ようともしない。何か大きな負債を負っているように、静かに歩んでいる。二人は一度もあったことはない。そう、作中では。
間違いなく東野文学の最高傑作。ラストに対する賛否はありますが、私はこのラストが最高であると思います。これだけは是非一度読んでもらいたい。

No.56 9点 shige-tee 2007/09/02 06:05
率直な感想はこれだけ長い作品をよく書いたな、というもの。子供時代から青年時代までとにかく時間経過を細かく刻みながら書いているのですが無駄なく綺麗にまとまった印象です。第三者からの視点でのみ描くという作風もよかったのではないでしょうか。作中で二人の不気味さ神秘さがよく現れていたと思います。最後に近づくにつれ、二人の背負ってしまったものが明らかになるにつれてその不気味さや神秘さが悲しさに変わっていく筆力が秀逸であったと思います。

No.55 10点 akkta2007 2007/07/31 19:10
数々の東野作品を読んできたが・・・最高である。
言い表すことが出来ないほどの・・作品である。

すでに1度読んでいたが・・・今回、また最後まで読みきった。
また読みたくなるような作品である!

No.54 8点 シーマスター 2007/07/25 00:59
2人のモンスターの生涯(&半生)と彼らの姿が見え隠れする数々の事件とエピソードを、20年に渡る歳月を通して緻密な構成で描ききった大作。

前半は各章が1つずつのストーリーであたかも連作短編集であるが如くの展開をとり、尚かつ整合性を崩さない伏線を鏤めつつ、後半さらに多くの登場人物を巻き込みながら押し進んでいく物語が一大叙事詩ともいえる作品に仕上げられている。
・・・・・・・・・・そしてとにかく読みやすい。

「彼女」のエゴイズムに徹した生き様を、影から手段を選ばずアシストしてきた「彼」・・・・2人の関係の実態は想像すらつかないが、これは刑事が言うとおり「エビとハゼ」に喩えるしかないのかもしれない。
しかし、ラストシーンで白い影と化した「彼女」がこれから生きていけるのは、もはや白夜などという生易しい世界ではなく極夜でしかないだろう。

「長さに比例した面白さ」が味わえる数少ない一冊だと思う。

No.53 10点 主任技師 2007/06/01 23:56
面白い!これだけ長くてもお構いなし。人間書くの巧いな?。

No.52 10点 天狗 2005/08/08 13:14
今までいろいろな小説を読んだが最高によかった。

No.51 9点 さとりん 2005/08/07 23:26
壮大なミステリー。
ストーリーがホントすごぃ!後半は、バラバラだったものが一枚につながっていくので、ホントどこで途中やめしたらいぃのかわからなぃくらぃ面白かった!
でも、ラストはあれでいぃの???キレーな終わり方だとは思うけど、なーんかイヤ。

No.50 9点 麒麟 2005/05/28 00:29
再読するとまた面白い。

No.49 10点 ぬくい 2005/04/07 20:25
最高のエンターテインメント。
東野圭吾ファンにはたまらない作品ですね。
それにしても、ドラマ・映画に引っ張りだこの東野作品において最高傑作とも言える『白夜行』がいずれの映像作品にもされていないのは不思議。
それとも私が知らないだけなのかな。

No.48 7点 ピョコ 2005/03/19 23:54
なかなか。しかしなんかひっかかるというか・・・多分相性の問題とおもうのですが。

No.47 10点 ラサン 2005/03/14 02:50
東野ミステリの傑作ですね。
いままで読んでなかったことを後悔します。
こんなに厚いのにもう一回読んでみたくなるのが凄い

No.46 10点 わたなべ 2005/02/21 23:11
「愛」や「絆」といった言葉では、言い表せない
凄まじいものを感じた。
余韻がすごすぎて、眠れなかった。

No.45 10点 2005/01/12 20:35
こんな凄い本が世の中には確かにあるということがわかっているから、
何度はずれを引いても読書はやめられない。

No.44 10点 坊や 2005/01/10 19:06
東野さんの作品にはいつも打ちのめされていますが、
これほどの衝撃を受けたことは、いまだかつてありません。

No.43 4点 KK 2004/11/27 20:04
非常に面白かったが、最後が不満なのでこの点数。
裁かれるべき存在(雪穂)に何の裁きも下らないのでカタルシスにかける。

宮部みゆきの火車との違いはそこだと思う。

No.42 9点 むう 2004/10/06 12:12
この作家の最高傑作なんじゃないかと思っています。

No.41 9点 ウエストウッド 2004/06/20 17:20
切ない傑作。

No.40 5点 SD 2004/05/13 23:10
自分にとって好きか嫌いかと聞かれると「どちらでもない」としか返事ができないような作品
「秘密」「手紙」と読んだ後だったので期待が大きすぎたかな

No.39 9点 モトキング 2004/03/31 15:53
やはり一言目は「面白い」だろう。
読後の、この言いようのない感覚。自分の心の中に、この本を読んだことにより生じた何かがある。そんな感覚。知らず深呼吸をして、大きなため息がでた。
これは間違いなく、本作に深くのめり込んだ証拠だろう。このような読者に訴えかける某かの存在が、小説の出来不出来を示す定義ならば、本作は作品の良し悪しなどという些末な論議を待たない、完全なる傑作であることに間違いはないと思う。
確かに、色々気になる点はある。
最後の方で、刑事の視点により補完されていく二人の関係。これは個人的にはいらなかった。ここで明らかになる全ては、ここまで彼ら二人の生い立ちを全てを読んできた読者にとっては、全く持って新しいパーツではなく、単に読み解こうとしない読者に対する親切設計だったに過ぎないと思う。
あるいは、作中にも読者的視点を持つ人物を登場させたかったのかも知れないが、「人知れず」というのが、この「白夜行」において決定的に悲哀を誘う要素だったのではないだろうか。
しかし、あの刑事の登場無くしては、あのラストは無かっただろう。だから私はあのラストでなくても良かった。
もちろん、この人知れず歩き続ける「白夜行」には、その道程の危うさ故の破綻は必要だと思う。しかし、それは決して道徳的なもので無くても良いと思う。
警察に追われて死を選ぶというシーンは、男の死への潔さとその死の事実を知ったときの女のリアクションから、見えざる二人の、圧倒的な、そして両人以外の誰一人として理解出来ないだろう、深い、深すぎる「絆」の存在が強調される。
しかし、やや厳しい言い方をすれば、それだけだ。警察の登場、介入以外にも、より「白夜行」に相応しい「破綻」が演出出来たはずだ。と、そう感じてしまう。
それと、この一対の男女、いや女と男。このダイヤモンドより硬い絆について、それが何故に形成されたのか、非常にわかりにくくても不親切でも良いから、もう一つだけ解き明かす何かのキーが欲しかった。いや、匂わし、想像のきっかけを与えてくれるだけでも良かった。
色々、注文を付けたが、この注文には、自ら提案出来るような具体的な代替案は無い。正直、これを微修正した、より良い作品など想像も付かない。
無論、それは本作がそれほどまでに素晴らしいからだ。
もちろん、以上の注文は、完全なる的はずれかも知れない。この注文を満たすことにより、この奇跡の結晶のような本作を構成する何かが欠如してしまうかも知れない。
それでも、本作が素晴らしいからこそ、何か湧き出る想い。ただそれだけだ。


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