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[ 本格/新本格 ]
螺旋館の殺人
折原一 出版月: 1990年01月 平均: 5.91点 書評数: 11件

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講談社
1990年01月

講談社
1993年08月

No.11 5点 斎藤警部 2015/11/10 11:27
この題名使うなら、相応の覚悟を形にして欲しかった! .. 今は改題済みだそうですが。
途中まで結構面白かったっすよ。ただね、いくら待っても螺旋館の螺旋を巧妙に用いた驚天動地の事件に至る仄めかしさえ登場せず。。 最後のどんどんでんでんは、すべったな!
そいった経緯もあって、しばらく頭の中で「倒錯のロンド」とごっちゃになってたんですけどね。

この本むかし飛行機の中で読んでたら隣のジンガイに声掛けられてつい「これは典型的な現代日本の推理小説です」と教えちゃったとですよ。今思えば(結末を知らなかったとは言え、いや、だからこそ)余計な事を言いました。

No.10 6点 simo10 2013/09/21 23:29
--ネタばれ含みます--
倒錯のロンドの番外的作品を再読。
綾辻氏の館シリーズと同じ名前のつけ方だったのが気になり、この作品を読んでみたのが折原氏の作品に手をつけたきっかけだったと思います。(今は「螺旋館の奇想」に改題されてるんですね)
全然記憶に残っていないこともあり、気持ちよく騙されました。
この作家の作品は連続して別の作品に手を出さないことが楽しむためのささやかな善後策かもしれません。
しかし入れ替わりの動機付けと対決の結末が無理矢理だなあと思ったが、それをラストの夢オチ的どんでんで判明する「素人、田宮竜之介」の実力のせいにするのが折原氏の意図だとしたらずるいと思う。

No.9 6点 蟷螂の斧 2012/09/19 08:41
作中作ではなく、もっと凝った構成(綾辻行人氏の館物1988.08と同様の構成を意識した?)。著者自身の「倒錯のロンド」をパロディ化した感じがします。二重のどんでん返しがありますが、最後のどんでん返しはほほえましいものです。叙述のお手本みたいな作品でした。

No.8 7点 spam-musubi 2011/02/27 12:14
賛否あるようですが、相変わらず読みやすい文章で、ぐいぐいと
引っ張る力はさすがです。

わたくしの脳みそが悪いのですが、この人特有の最後のどんでんどんでんどんでん返しに
ついていくと、頭が酩酊状態になりますね^^;

No.7 6点 toyotama 2011/02/03 17:56
折原作品は、「絶対何かある」と思って読んでしまうから、ラストのどんでん返しで「アッ」と感じることが減じてしまうのが難点ですね。
分かりやすいので折原作品に初めて触れる人には、いいテキストかもしれません。

No.6 5点 E-BANKER 2010/06/01 22:51
「倒錯のロンド」「倒錯の死角」と共通の作品世界で書かれた一作。
「田宮」ってあの「田宮」でしたかぁ・・・読んでいる最中には不覚にも気付きませんでした。
他の作品中では相当不愛想な人物として書かれているせいでしょうねぇ・・・ラストで同一人物だと分かって、まさに「あっ!」と思いました。
プロットは初期の折原作品によくあるパターンです。
けど、ちょっとやりすぎかもしれませんねぇ・・・こういう手のミステリーが嫌いな人にとっては、ラストのどんでん返しは納得できないかもしれません。

No.5 6点 こう 2010/05/06 01:29
 倒錯のロンド、倒錯の死角のパロディとして気軽に楽しめる作品だと思います。
 ただエピローグの趣向は作者は他の作品でも何回も使っておりバリエーションが少ない叙述作品とはいえあまり連発してほしくはないです。この作品の方が発表は先なのでこの作品の問題ではありませんが。

No.4 5点 Tetchy 2008/03/15 23:56
タイトルとは裏腹にやっぱりこの作家特有の創作叙述トリック物。
確かに作中作として『螺旋館の殺人』が挿入されているが、あまり大した事ないなぁというのが正直な感想。
当時は綾辻作品に傾倒していたので、これで綾辻氏が螺旋館という舞台で超絶トリックを思いついても書けないではないか!と逆恨み的に憤った覚えがあります。

No.3 8点 こもと 2008/02/28 00:21
 私にとって折原作品は、読み易いし、この筆の速さでコンスタントに一定の水準以上の作品を世に送り出してくれるので、結構好きなものなんですが、「大の折原ファンです」と仰る方にはあまりお会いしたことないですね。 位置づけとして、私のように「あ、結構好き!」という方が多いせいではないでしょうか?
 それはたぶん、今の時代、折原氏の手法が、読者に浸透してしまっているせいかな、と思う。 みんな騙されまいと、身構えて読んじゃってますよね。 だとすれば、非常に勿体無い読み方だと思うんですね。 妙に疑ったりせず、私のように素直に騙されると楽しいです(笑)
 私がこの本を読んだ20年前は、綾辻氏の館シリーズが脚光を浴びていまして。 初めて手にした折原作品の作風なんて、知るはずもなく読んだおかげで、非常に楽しめました。 「この人、綾辻氏に負けてないぞ?」と嬉しく思ったことを覚えています。
 折原作品には、シリアスタッチのものとコメディタッチのものとありますが、私はこの本のようにシリアス系が好みですね。 やはり氏が主に使うトリックの持ち味が生かされると思うので。
 しかし、折原作品を読む上で、私にも悩みが一つあって。
 タイトルが似ていたり、内容が似ていたり、改題されていたり・・・というものが多いせいで、購入の際、既読か否か判断出来ず、同じ本を購入していたりするのです・・・(ホントに好きなのか?)

No.2 6点 vivi 2007/08/28 22:51
この作品は『倒錯のロンド』の姉妹作品(?)だということで、
どんなものかと期待を込めて読んでみました。
結論としては、『倒錯のロンド』の方が迫力というか切れがあったな、と。
もちろん、先がどうなるかというストーリーテリングぶりと、
最後の怒涛の展開は息をつかさぬものだったのですが、
パロディになりすぎて、スリルが無かったせいかも。

No.1 5点 ぷうば 2005/08/11 00:15
この人は、叙述テクニックばかりがクローズアップされ、その「凝りすぎ」から一般のミステリファンにはあまり受け入れられないこともあるようだが、文体が(まどろこしい情景描写やウンチクも少なく)平易で非常に読みやすく、(ラスト前までの)ストーリーの「引き付け度」の高さもかなりのものだと思う。

本作も、この作者の似たようなパターンの1つに過ぎないかもしれないが、「ロンド」や「死角」に比べると、オチがスッキリと解かりやすく、暇つぶしには最適の一冊と言えるのではないかな。


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