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[ 本格/新本格 ]
天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記
折原一 出版月: 1993年12月 平均: 6.18点 書評数: 11件

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角川書店
1993年12月

講談社
2011年06月

No.11 5点 メルカトル 2020/08/18 22:11
日本推理文壇の重鎮、小宮山泰三が住む2階建てモルタル造りの幸福荘。そこには古くから小宮山を慕う数多の作家志望の若者たちが集っていた―。幸運にも私はそんな幸福荘に入居することになったが、部屋に残されていた1枚のフロッピーが私を戦慄させた。創作なのか、現実なのか。〈文書1〉から〈文書6〉まで、6つの不思議な連作短編小説を読み終えた私は思わず天井を見上げて…。叙述トリックの名手が、九転十転のドンデン返しであなたに挑む、究極の叙述ミステリー。
『BOOK』データベースより。

叙述トリックの第一人者という事で、身構えながら読み進めましたが、入れ子構造の妙は認められるものの、段々飽きてきます。舞台が固定されて、文書6までの物語自体が意表を突くものではなく、似たような話が続くのにはちょっと辟易してしまいました。叙述トリックもかなりショボく、驚くようなものではありません。
結局フロッピーに記録された文書の作者は誰なのか、最後まではっきりせず煙に巻かれたような感じがしました。まあ私だけかもしれませんけど。

ユーモアを多分に含んだ読みやすい文体は好みです。しかし、それだけで評価を下す訳にはいきません。折原一ならば、もっと驚愕のミステリを書けるはず、それを期待した分裏切られた感が漂います。残念です。

No.10 7点 ミステリーオタク 2020/06/05 21:13
作者の初期の作品は殆ど読んだが、なぜか本短編集は抜けていたので今更ながらヒッサビサに折原作品を手に取る。

読み始めて、改めて折原さんの読みやすさを思い出し「合間合間に気楽に読み流すのに丁度いい」と嬉しくなったが、2話目を読んだところで「なんだ、紋切り型の水戸黄門パターンか」とゲンナリ、しかもこの話では「被害者の電話器」が無視されるという落ち度ぶり。(こういう話にロジカルなクレームをつけるのも野暮だとは思うが)
しかし3話目は少し毛色が変わったので気を取り直すが、4話目はまたまた・・・と思ったら5話目以降は・・・まあ読んでみてのお楽しみ。
最終話の「正体」は分かりやすかったけどね。
作者特有のバカっぽいキャラクターたちも息抜きにピッタシ。


何はともあれ流石折原さん、凡作家が書いて自己マンに陥るようなノリだけの連作短編集なんか書くわけないよな。

No.9 5点 ボナンザ 2019/08/27 11:37
一目でわかる誰でも出来る殺人のパロディのためか、元ネタと違って彼女が事件の渦中にいることを最初からオープンにしているのが特徴的。
まあ出てくる奴らが折原作品らしくしょうもない男たちなのは我慢するにしても、最後のどんでん返しの連発はいつもながら少々くどいかも。

No.8 7点 パンやん 2016/08/15 17:30
イラストの可愛さで借りたら、18年振りの再読。ほとんど忘れていたので、新鮮に楽しめ、もう叙述だの、連作構成だのより、ひたすら軽くて明るくて、出てくる住人たちがバカで狂っていて超笑える。すみかわ書店版よりカバーが断然よろしく、これにイカレタ小生も同類か。

No.7 6点 蟷螂の斧 2016/02/07 13:35
裏表紙より~『日本推理文壇の重鎮、小宮山泰三が住む2階建てモルタル造りの幸福荘。そこには古くから小宮山を慕う数多の作家志望の若者たちが集っていた―。幸運にも私はそんな幸福荘に入居することになったが、部屋に残されていた1枚のフロッピーが私を戦慄させた。創作なのか、現実なのか。〈文書1〉から〈文書6〉まで、6つの不思議な連作短編小説を読み終えた私は思わず天井を見上げて…。叙述トリックの名手が、九転十転のドンデン返しであなたに挑む、究極の叙述ミステリー。』~

山田風太郎氏の「誰にも出来る殺人」のパロディー・パスティーシュです。初期の著者作品の黒星警部シリーズに近い、軽いノリの作品でした。前半は、アパート住人による、若くて美人の作家・南野はるかの争奪戦です。後半は、著者らしい叙述のオンパレード。前半の方が楽しめました。叙述は大好きですけれども、後半はちょっとクドイ感じがしました。

No.6 6点 こう 2010/04/05 02:07
 乱歩の作品よりもむしろ山田風太郎の「誰にでもできる殺人」のパロディの印象が強く感じられます。
 トリック、真相よりもそういった枠組みというか構成が読んだ当時気に入りました。「誰にでもできる殺人」を読んだ上で読むと受け入れやすいかなあと思います。

No.5 7点 E-BANKER 2009/09/19 21:36
連作短編集(?)
叙述トリック云々というより、単純に読み物として面白い作品。こういう作品は、あら探しをあれこれするよりも、単純に展開を楽しんでしまいます。
読んでいくうちに、どんどん不思議感は広がっていくんですが、ちょっと最後のオチはいただけなかったですね。「それかよ!」という感じ。
でも、初期作品は最近の作品にない明るさやマヌケさがあって好きです。

No.4 6点 Tetchy 2008/02/20 14:26
平成五年にその年だけ行われた「角川ミステリコンペ」に出展された文庫書下ろし作品。
『倒錯のロンド』の系統に連なる作家志望の主人公が織り成す虚実入り混じった叙述ミステリで、本作も縦横無尽に現実と虚構との間を練り歩く。
初めての人なら結構驚きがあるかもしれないが、何作か読んだ人なら既に免疫が出来ている折原パターンミステリ。

No.3 6点 Tetchy 2005/07/16 23:24
管理人の苗字の仕掛や最初の登場人物の名前のアナグラムにも甘いところがあり、思い通りの結末に収まったというのが正直な感想。

No.2 7点 パブロピカソ 2004/08/14 01:47
面白く読めた。何が現実かわからない入れ子構造の中で、あのように解決へと着地させる手腕はなかなかのもの。さすがに叙述トリックの第一人者ですね。

No.1 6点 ドクター7 2002/03/29 19:59
折原さんの作品では軽いほうですね。連作短編?ですが、はっきりいって下品すぎ(いままでこんなトリック読んだことない)。最後まで読まないと何が本当なのかわからない作りなので、よく出来てて楽しめるんですが、矛盾も多いと感じました。


折原一
2020年11月
傍聴者
平均:6.00 / 書評数:1
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