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ドクター7さん
平均点: 6.54点 書評数: 54件

プロフィール高評価と近い人 | 書評 | おすすめ

No.54 6点 覆面作家- 折原一 2003/02/02 00:10
いまひとつ衝撃度に欠ける気がしました。結末はそれなりに納得できるのですが、どこか釈然としないというか、はぐらかされたような感じ。遊びの部分は面白いと思います。三行広告とか。

No.53 7点 完全無欠の名探偵- 西澤保彦 2003/02/02 00:09
とても上手だなと感心しつつ楽しく読めました。が、終盤でかなりガックリでした。いろいろと凝り過ぎたせいで暴走している感じがします。妙なネーミングも違和感あり。やたら不倫とか女性を襲うとかを多用しすぎではないでしょうか。

No.52 7点 殺意の集う夜- 西澤保彦 2003/02/02 00:08
謎が気になってページをめくりました。凝った作りが面白いですね。登場人物の名字は、覚えやすくするためなのか、単に遊び心なのか。どっちにしろ紛らわしかったです。かなり無茶な作品だけど、なぜか許せてしまう。最後の一行という趣向も好みでした。

No.51 1点 ウェディング・ドレス- 黒田研二 2002/12/13 19:22
これほど陳腐な小説は読んだ記憶がありません。ご都合主義のストーリー、甘ったるい会話、安っぽいエピソード、ヘタクソな文章。館トリックはまだ笑えるにしても、ユウに関する謎や犯人などは低レベルすぎでしょう。おまけに退屈。この作者は自分の作品を読んでなにも感じなかったのでしょうか。デビュー作にしても最低だと思います。

No.50 7点 暗闇の中で子供- 舞城王太郎 2002/10/25 22:49
もしかして『ハンニバル』を意識してるのかなと思いました。奈津川家の姿と三郎の内面世界が描かれていくさまは興味深いのですが、三郎の独白があまりにもくどくて、前作のようなスピード感がなくなっている気がします。数々の事件は(アイデアは面白いのですが)所詮添え物でしかなく、そこらへんの人が当り前のように人を殺し、そこらへんの人が当然のように殺されてしまう。おまけにこの終わり方。良くも悪くもそういうところが個性的であり魅力なのだとは思いますが、正直いって少し期待ハズレでした。
P88で高野祥基によって窒息死させられた(おまけに葬式も済んだ)はずの橋本敬が、P126でバラバラ死体になっていて、P278では犯人が別にいて、死因が首の骨折になっているのは何故なんでしょう。悩んでいます。

No.49 7点 毒笑小説- 東野圭吾 2002/09/19 21:26
前作ほどインパクトはありませんでしたが、あいかわらず笑えます。個人的には『マニュアル警察』と『殺意取扱説明書』が気に入りました。巻末の京極夏彦氏との対談も面白くて、『秘密』の秘密は納得でした。

No.48 8点 鏡の中は日曜日- 殊能将之 2002/07/21 00:30
途中までは普通の本格ミステリという感じだったのですが、後半、作者がやっていることが分かってからは見方が変わりました。まさに確信犯ですね。作中作の『梵貝荘事件』よりも、この作者の試みの方がメインかと思います。P183の冒頭「本格ミステリに登場する〜」という一文にニヤリとさせられたのですが、全体を通して批判というよりは本格ミステリへの愛情が感じられました。ミステリの登場人物が、現実に生活していて年をとっている(実名そのままなのは変だけど)、そのギャップ、悲哀がとても印象的でした。さわやかな読後感と、7月に読んだ偶然に+1点です。

No.47 7点 黒い仏- 殊能将之 2002/07/11 19:15
おどろきました。読んでて唖然とするのは久しぶり。問題はこういうオチを許せるかどうかだと思いますが、個人的にはアリでした。この作品の方向性が見えてきたあたりから、すでにミステリとは思わずに読んでたので。突っ込みどころ満載なのになぜか憎めないのは、石動のボケキャラのせいかもしれません。気になったのは、福岡らしさを出すためにやたらホークスが出てくるあたり。とはいえ作品自体に比べれば些細なことですが。

No.46 7点 殺人!ザ・東京ドーム- 岡嶋二人 2002/06/20 23:30
皆さんの評価が高かったので読んでみました。けっこう楽しめました。物語にはリアル感があったし、犯人の描写もうまいと思いました。私も、犯人が時々鋭かったり鈍かったりするのは気になりましたが、許容範囲内でした。残念だったのは、犯人が明らかになっているうえに、登場人物の行動もすべて分かっているので、先の展開がたやすく読めてしまうこと(なのでドキドキ感はゼロ)。エンディングに+1点です。

No.45 6点 白い家の殺人- 歌野晶午 2002/06/20 23:29
登場人物表と最初の1ページ目を読んだところで、こういう犯人とオチだったりしてなんて考えてたら、残念なことにそのまんまでした。トリックも簡単な部類で、物質トリックはイマイチです。物語の着地は悪くないですし、個人的には歌野作品の雰囲気や登場人物(探偵役)は好きなのですけれど。もっと本格物に慣れてない頃に読んでいれば、素直に楽しめたのかもと思います。

No.44 7点 どちらかが彼女を殺した- 東野圭吾 2002/06/18 22:59
あいかわらずうまいですね。ただ、警察官である兄が、妹の遺体を前にしてあんな行動をすることに不自然さを感じました(途中からは気にならなくなったです)。きっと真相は○○だろうと決めて読んでたら、後半あたりから思わぬ展開になって面白かった。犯人当ても、何度か前に戻ってチェックしたらなんとか分かりました。でも、あれって決定的な証拠になるのでしょうか。犯人の偽装工作にアラが多いような気もしました。

No.43 6点 孤島パズル- 有栖川有栖 2002/05/31 19:46
宝が埋まった三日月型の孤島に、義弟やら異母弟やら紛らわしい家族が集まって嵐の夜に密室殺人が起こる。有栖川作品は敬遠してたのですが、これだけ胡散臭い舞台が揃うと思わず手にとってしまうから不思議。疑問を感じる部分(特に密室)もあり、宝捜しもオマケといった感じではありましたが、思ってたよりも楽しめたので良かったです。動機からいって犯人は分かりやすかったですけれど。

No.42 9点 クラインの壷- 岡嶋二人 2002/05/29 20:31
この作品を読み終わった後、ある有名映画を思い出した。それでも、下の方が書かれているとおり、この作品が発表された時期を考えるとすごいものだと思います。皮肉なことに、私が読んだことのある岡嶋作品のなかでは1番の評価。エンディングも好みです。読後しばらく経っても忘れないだけの力があると思います。

No.41 6点 もつれっぱなし- 井上夢人 2002/05/29 20:31
会話分だけでその場の情景が浮かんでくるあたり上手いです。いちいち細かい説明がある文章よりも読みやすいように思います。そもそもこれはミステリなのだろうかとも思うのですが、作品の空気みたいなものを楽しめれば良いのかも。

No.40 8点 煙か土か食い物- 舞城王太郎 2002/05/19 19:37
作者のセンスには感心。タイトルも良いし、文章はスピード感がある。ただ登場人物たちの印象が薄く、現れては消えていく駒のように感じられた。ルンババとかウサギとか面白そうなキャラだったので残念。密室やアナグラムなどは普通。四郎があまりにも簡単に結論へと進んでいくのはイマイチ。でもNDEの発想は面白かった。作品が醸し出す雰囲気みたいなものに惹かれたのでプラス1点です。

No.39 6点 翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件- 麻耶雄嵩 2002/05/07 20:53
ひさしぶりに読み返してみた。強引な力技による想像もしないような展開、どんでん返しは楽しめました。メルカトルの存在はユニーク。変に洒落た会話と、登場人物に関するご都合主義がちょっと残念。荒削りなところが逆に魅力かもと思います。

No.38 8点 怪笑小説- 東野圭吾 2002/04/24 19:47
かなりブラックな物語でニヤッと笑えます。『あるジーサンに線香を』は、元ネタを読んだ者としてはちょっと……。『しかばね台分譲住宅』と『動物家族』が良かったです。

No.37 9点 水底の殺意- 折原一 2002/04/05 22:27
けっこう良い叙述ものだと思います。殺人リストと、それに沿って進行していく展開がうまいので引き込まれます。プロットもよいです。探偵コンビは少々ありがちかなと思いましたが、楽しめるキャラでした。

No.36 6点 ガラス張りの誘拐- 歌野晶午 2002/04/05 22:24
てきどに軽くて読みやすかった。事件もそれなりに面白い。特異な登場人間がひとりいて、物語の進行上あやしいと見当がついてしまうところや、都合のよい展開がつづくのは残念。第三章はすこし浮いてるような感じがしました。

No.35 6点 天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記- 折原一 2002/03/29 19:59
折原さんの作品では軽いほうですね。連作短編?ですが、はっきりいって下品すぎ(いままでこんなトリック読んだことない)。最後まで読まないと何が本当なのかわからない作りなので、よく出来てて楽しめるんですが、矛盾も多いと感じました。

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折原一(4)
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