皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
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[ 短編集(分類不能) ] もつれっぱなし |
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| 井上夢人 | 出版月: 1996年11月 | 平均: 5.38点 | 書評数: 8件 |
![]() 文藝春秋 1996年11月 |
![]() 文藝春秋 2000年02月 |
![]() 講談社 2006年04月 |
| No.8 | 4点 | パメル | 2026/04/18 07:43 |
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| すべて男女2人の会話のみで構成されている6編からなる短編集。
「宇宙人の証明」女性が宇宙人を保護していると主張する。想像を超えるような結末を期待したが拍子抜け。 「四十四年後の証明」男性のもとに少女からの突然の電話。彼女は彼の孫だと主張する。SF的な設定を用いながら人生観に踏み込む余韻があり、感動よりの読後感が残る。 「呪いの証明」職場の嫌われ者の上司が転落死する。彼女は自分が殺したのだと主張する。会話の積み重ねで不気味さがじわじわと増していく。具体的な根拠が示されるので、ある程度は納得がいく。 「狼男の証明」売れっ子タレントの男性が、満月になると狼男になると告白し、コンサートの日程の変更を主張する。コミカルな入りから奇妙な方向に転がっていく作品で結末はやや脱力系。 「幽霊の証明」アパートを訪ねてきた彼女は、自分が幽霊なのだと主張する。会話が噛み合わないこと自体がテーマのような作品で、言い切らないオチによって想像の余地が残る構造となっている。 「嘘の証明」万引きをした女子高生を職員室に呼び出す教師。彼女は万引きしていないと主張する。会話だけで読者をミスリードし、最後に構図をひっくり返す手腕は見事。 非現実的なテーマを論理で証明する作品集で、テンポよく読めるが単調に感じることが多いので点数は低めになってしまう。 |
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| No.7 | 6点 | まさむね | 2023/06/08 23:01 |
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| 男女二者間の会話のみで構成された短編集。会話のみという趣向自体は目新しいものではないけれど、突拍子もない話を議論(証明?説得?)するスタイルは何か楽しかったし、いつもと違った気分でスラスラと読み進めることができました。
消化不良であったり、結末が見えやすい短編もあったりした中で、後半の2作品「幽霊の証明」と「嘘の証明」の落とし方は好みです。 |
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| No.6 | 5点 | こう | 2008/11/09 23:15 |
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| 会話だけで構成された作品集で男女間で一方(ほとんどの話では女性)が提示した命題をもう一方(ほとんどが男性)が証明するスタイルが一貫しており試みは面白いと思います。
ただロジカルなストーリーというより相手を納得させることに主眼が置かれており結果的につまらない作品もあるかと思います。個人的には冒頭の「宇宙人の証明」が一番つまらなかったです。話のオチがある作品の方が好きですので後半のものは比較的良かったと思います。 いずれにしろさらっと読めると思います。 |
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| No.5 | 7点 | VOLKS | 2008/01/27 16:46 |
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| 氏の作品が好きなためやや甘めな点数かもしれないが、個人的に好きな作品。会話だけで、しかも短編で見事に状況を表していると感じたし、突拍子もないその状況1つ1つが愉快だった。
ミステリィなのかどうかは別ですが…(笑) |
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| No.4 | 2点 | こをな | 2007/11/29 10:44 |
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| 正直買わなきゃ良かったと思いました。
やっぱり会話だけの構成には無理があるんじゃないかと…… ユーモアも古臭い。かなり前の作品だから仕方ない気もするのだが。 |
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| No.3 | 6点 | テツロー | 2003/11/05 21:01 |
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| ある命題を、証明する側と否定する側の会話文のみで出来上がった短編集。ロジックを駆使して本格っぽく仕上がってるのかと思いきや、残念ながらそれほど本格味は無かった。 と言うより、前半の3編は、証明する側の人間性に問題があるんじゃないだろうか?こんな奴に言い負かされたり丸め込まれるのか、と思うと嫌気がさしてしまう。第一話を読み終えた時点で、一旦本を閉じたほど。 後半の3編は、逆に非常に良い出来だと思う。ブラック風味も程よく効いていて、読了感も「上手くやられた」と言う感じ。こちらはお薦めです。 |
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| No.2 | 6点 | ドクター7 | 2002/05/29 20:31 |
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| 会話分だけでその場の情景が浮かんでくるあたり上手いです。いちいち細かい説明がある文章よりも読みやすいように思います。そもそもこれはミステリなのだろうかとも思うのですが、作品の空気みたいなものを楽しめれば良いのかも。 | |||
| No.1 | 7点 | 由良小三郎 | 2002/05/23 18:13 |
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| 完全に地の文がなく会話のやりとりだけでかかれた短編集です。それぞれの短編のできは普通のオチのあるショート・ショートという感じがします。この試みに対して思ったのは地の文での作者のまとめの一言とか、あたりの情景描写というのはやっぱり小説に余韻を与える意味であったほうがいいんだと言う辺で、技はみとめますが、遊びの部分です。 | |||