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[ 本格/新本格 ]
白い家の殺人
 
歌野晶午 出版月: 1989年02月 平均: 5.76点 書評数: 29件

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講談社
1989年02月

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1992年09月

講談社
2009年04月

No.29 5点 ボナンザ 2024/02/24 19:57
やけに動機を重視するところなど、作者の都合による強引さを感じる。

No.28 6点 虫暮部 2020/09/10 12:06
 エレベーター無し4階建て別荘の最上階の部屋を最年長85歳にあてがうとは。おばあちゃんいじめられてない? 登場人物表&別荘見取り図を見た時から気になって気になって。一応理由はあるが、つまりは神たる作者が都合のいい状況設定をしたトバッチリである。
 犯人特定の理屈、“○○が出来そうなのは誰それだけ”は根拠薄弱。爪を隠せる鷹だっているだろ。

No.27 6点 ミステリ初心者 2019/11/20 20:48
ネタバレをしています。

 一族が館にあつまり、連続殺人が起こっていく。半クローズドサークル状態であり、しかもすぐに殺人があるので、非常にテンポが良くすぐに読了しました。
 3つ殺人が起きます。それぞれ"密室"、"毒殺"、"足跡消失"系の謎であり、とてもボリュームがあります!! 
 第一の殺人について。逆さづりという奇妙な状態の死体に、初っ端からわくわくが止まりません。私は、なんとなく真相に近いものを思い浮かべましたが、やはり偶然の密室は好みではありません。偶然を使わないと、密室にした理由を説明しないといけない義務が発生しますが…(笑)。
 第二の殺人について。第一よりわかりやすい偶然が発生するため、これもなんとなく真相に近いものを予想できました。しかし、犯人にとっての、不利有利関わらずアクシデントが絡むものは好みではありません(笑)。
 第三の殺人について。屋上からつるしたことしかわかりませんでした。大がかりな仕掛けですが、面白かったです。本当に成功できるのかはよくわかりませんが…。
 犯人の殺人に至るまでもよく書かれていて、横溝作品のようです。ただ、静香殺しの動機は納得できません…。

 共犯、偶然があり、好みではありませんが、本格色が強く厚みのあるいい作品でした。

No.26 8点 mediocrity 2019/09/24 05:54
なんだか雰囲気が『斜め屋敷の犯罪』に似ているので、島田荘司氏ばりの、とんでもないトリックが炸裂してくれるのではないかと期待しながら読み進めた。

結果、1作目の『長い家の殺人』より格段に良かった。
順番が逆になるが、まず3つ目の殺人のトリック。大まかには予測できたが、細かい所が思った以上に凝っていて感心した。
2つ目の殺人のトリック(まあトリックではないのだが)は単純すぎるがゆえに自分はわからなかったが、つまらないと言う人も多いだろう。
この作品の一番の売りは、1つ目の殺人のトリックと、それにまつわるエトセトラだろう。今までに読んだ密室トリックの中では(そんなに読んでませんが)かなり上位に入る面白さだった。
動機は、それ自体はあまり目新しさはないのでしょうが、この作品とはなんだか合わない感じでそれゆえ盲点でした。
あとは、ちょっと変わった終盤の構成も良かったです。

意外と平均点が低くて驚き。なんというか楷書風の作品なので、古典を読み込んでいる方には面白くないのかな。

No.25 7点 ロマン 2015/10/29 19:11
市之瀬徹は山奥の別荘に臨時の家庭教師として、やって来ていた。そこで担当の少女が密室の中、逆さ釣りの死体で発見される。警察の介入を断固として拒む一族に依頼され、探偵として譲二が呼ばれる事に。メイントリックの有無だけではなく、如何に読者を欺こうかと考える歌野氏の意図は強く感じます。トリックは分かりやすく犯人の予想も付きやすいが、構成自体に仕掛けがあり油断は出来ない作品だった。

No.24 5点 斎藤警部 2015/07/07 18:32
「長い」はなかなか良かった。。 それなりの期待を持って望んだこっちは若干の肩透かし。でも詰まらないって事もありません。 本格ミステリへ向かう筆者の意気込みが買えますね! 

No.23 6点 バード 2013/06/20 20:33
長い家の殺人からあまり間隔をあけずに読んだ、結論としては雪の密室、アリバイ作り、不本意な密室など本格物の基本的な内容を押さえているなぁと思った。衝撃的な真相はなかったが無難に面白かった、ただ自分は共犯物は若干フェアじゃないイメージはあるが・・・。

あとこれは内容には関係ないけど嵐の山荘が書きたかったとあったわりにはほとんど孤立してないように思えたのだが歌野さん的には満足いったのだろうか?

No.22 6点 spam-musubi 2011/11/29 19:54
1作目よりまとまりがよくなった印象。犯人像、動機等も納得がいった。
ただ、3人目の殺人のトリックは、自分の脳ミソではよくわからなかった><
本陣殺人事件を読んだ時と同じ感想だが、映像向きのトリックという感じ。

No.21 5点 HORNET 2011/01/16 09:14
 初期の氏の作品を読むと,本格ミステリへの強い熱情が感じられ,本作品もその一つといえます。仕掛けやトリックは,緻密さこそ欠けますが,創意工夫されたものであり,妙に科学的であったり複雑なロジックであったりするものより,分かりやすくてよいと感じるところもあります。
 本格ミステリらしい密閉的な雰囲気は好きです。ただ,密室のからくりについては「結局,そんなことか」。猪狩家の背景にある人間関係が最後に一気に解明されるのもちょっと・・・。
 でしたが,まぁ楽しく読めました。

No.20 7点 E-BANKER 2010/08/07 23:07
「長い家の殺人」に続く信濃・市ノ瀬コンビの第2弾。
新装版で久々に再読しました。
巻末の解説で笠井潔氏が言及してますが、「実直すぎるくらい実直すぎる本格推理小説」というのがまさにピッタリ。
この時代の新本格作家が志向したのは、まさにこういう作品だったはずです。
ただ、「密室」の取り扱いについては、作者らしい変格を混ぜてあるのが好感を持てますし、動機についても何とかそれらしいものを!という作者の意気込みを感じさせます。
確かに、中途半端なトリックや本筋に全く関係ないゾロアスター教の話など、「若いなぁ・・・」という突っ込みどころは数々あるのですが、何となく許せてしまう・・・そんな作品ですね。
氏自身の「新装版にあたって」(巻頭)のことばもなかなか・・・

No.19 4点 kanamori 2010/07/13 21:35
デビュー作と同じ探偵役を据えたシリーズ第2作ですが、本書も前作同様の感想で、個性に欠ける本格編でした。
手垢のついた雪の山荘もので、トリックにも独創性が感じられないので、作者がこの世界で生き残るのは難しいだろうなあと思っていました。

No.18 4点 simo10 2009/11/22 22:14
-ネタばれ含みます-

久しぶりに読んだのだが、やはりどうにも印象の薄い作品。
やはり「長い家」と違って、家の特徴を全く活かしてない点が痛いかな。
トリックも大胆なようでいて小粒な印象。
犯人も今にも忘れてしまいそうだし。
冒頭の残酷な表記が、第一章でも再び記されているが、それが何の複線にも叙述トリックにもなっていない点も気になったし。
第一の犠牲者もかわいそう過ぎるし。
とにかく本格はしてるけど不満いっぱいの作品です。

No.17 5点 江守森江 2009/05/26 17:31
初期の作品は島荘推薦の新本格路線まっしぐら。
読みにくい難点を除けば当時の熱気がムンムン漂う。"葉桜"前後の作品と読み比べるのも一興。
※余談
「シナノジョージ」←(大井の重賞勝ち馬)に「いちのせとおる」←(川崎所属の騎手)と、当時の作者は南関東地方競馬に入り浸りだったのだろうか?

No.16 7点 測量ボ-イ 2009/05/04 13:11
ミステリとしては水準レベルなるも、話しとして結構
面白かったです。特に例の日記を偶然読んでしまって
「時間が止まった」ところが。

No.15 5点 vivi 2008/09/08 18:39
「本格」の要素を目いっぱい詰め込もうとした作品。
でも、歌野氏の作家スタイルとは、ずれてたのかもしれないです。
だから、構成も文章もキャラも、少し窮屈そう・・・
いかにもな機械的トリックなんですけど、
それを並べただけで物語としての面白みに欠ける気がしました。

でも、信濃探偵は、ちょっと好きになりました(笑)

No.14 6点 いけお 2008/06/29 02:37
大掛かりな物理トリックの割には白い家の必然性が薄弱。
なんとなく初々しさが残る文章、構成だったが、わるくなかったと思う。

No.13 7点 キトウY 2008/01/11 01:57
それなりに楽しめました。

No.12 6点 おしょわ 2007/12/14 23:38
あんまり評判よくないですが、けっこう楽しめました。おどろおどろしい感じがうまく出せてたような気がします。トリック自体は、まぁ・・・

No.11 5点 Tetchy 2005/07/06 21:05
実にオーソドックスな本格だったという印象が残ってます。
しかし第1作が「長い家」でこれがトリックに有機的に関わっていたのに対し、今回の「白い家」がトリックに関与していないのが気になりました。

No.10 5点 如月雪也 2005/06/05 05:31
家シリーズ?結構好きです。ミステリ慣れしてる人にはイマイチ?でも好き。


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