海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ 本格/新本格 ]
七つの棺
黒星警部シリーズ 旧作「五つの棺」
折原一 出版月: 1988年05月 平均: 6.21点 書評数: 14件

書評を見る | 採点するジャンル投票


東京創元社
1988年05月

東京創元社
1992年11月

東京創元社
1992年11月

東京創元社
2013年03月

No.14 5点 虫暮部 2020/01/20 10:53
 トリックの傾向を考えるとパロディ形式の選択は妥当だけれど、ユーモアのセンスが自分にはあまり合わなかった。“要は見せ方なのだ”との作者の言に同意(見せ方が合わないのでアウト、と言う意味で)。

No.13 7点 makomako 2019/09/01 12:42
本格推理物が好きになった方は一度は密室の謎に興味を持たれたことと思います。私も昔は黒星警部ほどではないですが、密室ものに惹かれて色々と読んだ経験があります。ところが不思議な密室なんてそう簡単にできるわけがなく(簡単にできるようら不思議ではなくなりますが)、密室トリックをある程度読んでしまうと新しい密室ものは少なくなってしまいます。せっかくアッと驚く密室が提示されても、解決編はちょっとこんなのあり?とか、無理に決まってるでしょ、
さらにぜったいむりだ、まで失望することが多くなってしまいます。
 本作品はかなりが昔の作品のオマージュとなっているようですが、それなりにひねっており、最後の天外消失事件以外はまず納得できるお話でした。
 こんなお話がデビュー作なんて折原氏はやっぱりすごい方だと改めて感心しました。
 氏の作品は発表されたらすぐに読んでいたのですが、内には新作のように見えて実は改題した作品を読まされて、以来ちょっと避けてきました。以前の作品を推敲した結果、題名も新たに付け直したものと思いますが、読者にとっては一杯食わされた感があったのです。内容の濃い良い作品が多いので今後未読作品を読んでみることとします。ネット販売だと内容までは調べられないので、書店で内をよくみてから購入しよう。

No.12 5点 ボナンザ 2018/11/24 11:06
デビュー時から密室縛りという高度なことに挑戦する意気込みを評価したい。が、やはり叙述トリック以外は本職ではない感があるか。

No.11 6点 蟷螂の斧 2013/10/20 19:53
あとがきにあるように「折原一の出発点」の作品。「懐かしい密室」は、その後の氏の作品(叙述ミステリー)への片鱗が覗えました。密室もののパロディですが、原作を知らなくとも楽しめました。不可能性密室では「天外消失」、推理過程を楽しめたのは「脇本陣殺人事件」、オチが良かったのは「ディクスン・カーを読んだ男たち」。初登場の黒星警部が、密室好きではあるが、まだまだおとなしい(ドタバタ調ではない)感じで描かれていました。

No.10 7点 E-BANKER 2010/08/27 23:54
作者のデビュー作「五つの棺」に2編を加えて、再編集した短編集。
黒星警部-竹内刑事の迷コンビシリーズ。
作品の多くは過去の密室物名作のパロディになってます。
①「密室の王者」=ノックス「密室の行者」のオマージュ。ひじょうーにくだらない真相。
②「ディクスン・カーを読んだ男たち」=ラスト、3人の登場人物の独白が面白い。ただ、プロバビリテイすぎる!
③「懐かしい密室」=密室での死体出現を扱ってますが、この「ユダの窓」はあまりに安易。普通気付くだろう!
④「脇本陣殺人事件」=当然あの作品のパロディ。4本指の男も出てきます。真相は肩透かし。
⑤「天外消失事件」=かなり強引だと思うが、プロットは結構好き。
他2編。
辛目の書評を書いてますが、全体的には作者の遊び心が前面に出た異色の短編集といったテイストで割りと気に入ってます。

No.9 6点 こう 2010/05/06 01:34
 密室パロディものとして黒星警部ものとして割と気に入っています。タイトルもばかばかしくていいです。

No.8 6点 測量ボ-イ 2009/05/16 10:52
カ-の名作「三つの棺」をもじって、過去の密室名作を
意識した(パロった?)作品集です。個人的には「脇本
陣殺人事件」が一番良かったでしょうか?でもこの作品
を読むと、今更ながら密室トリックで斬新なものを考案
する事の困難さを感じますね。
すみません、僕が読んだのは旧作「五つの棺」時代の方
なので、全部の作品は知りませんので。

No.7 5点 Tetchy 2008/01/10 18:14
単行本刊行時は『五つの棺』でしたが文庫化に際して2つの短編が足されました。
個人的には「密室の王者」がよかったです。いや題名のしゃれがね。
「ディクスン・カーを読んだ男たち」は確か藤原宰太郎氏の推理クイズにそのまんま出てて、先にそっちを読んだ私は興をそがれてしまいました。

No.6 6点 vivi 2008/01/10 01:34
折原氏の最初の作品も入った短編集。
全てを密室で統一しているのですが、
古典的作品をベースにしたパロディにもなっています。

ミステリ界では「密室」は大きなテーマではありますが、
これはスゴイという密室にはなかなかお目にかかれません。
この短編集も、トリックとしては今ひとつというもの多し。
ただそれ以外の部分で、折原氏らしい演出があって、
その部分はなかなか面白かったです。

No.5 5点 Tetchy 2005/07/16 23:19
作品としては使い古されたトリックの応用編みたいなもので新規さは感じられないが、水準を保った安心作ではある。

No.4 9点 パブロピカソ 2004/08/14 01:49
密室はもはやパロディとしてしか存在しえない、と断言するかのような作品。短編すべてが有名作品のオマージュになっており、ひねり具合もなかなかのもの。こういった、著者の意思が感じられるような作品は大好きですね。

No.3 5点 kenichi 2003/06/30 00:44
『五つの棺』。短編なのに全部密室ですよ。しかも解決がそれぞれ何通りか用意されてる。偉大なるパロディです。

No.2 7点 ギザじゅう 2002/09/14 22:27
(いい意味で)ばかばかしい。
昔のものをパロディ化したらしいが、全てが良い出来とは言いづらいかな。でも読みやすくて楽しめた。
『天外小説事件』が一番よかった。

No.1 8点 由良小三郎 2002/05/10 19:57
初めに書評ではありませんが、乱歩賞応募作「倒錯のロンド」が折原さんのデビュー作だと思っていました(そのパターンの作家多いですよね)乱歩賞応募時点では、この本のもとの「五つの棺」などで作家デビューしていたようです。そうすると余裕で「倒錯のロンド」はウケねらいで落選しにいったのかという事でしょうか。
この作品は密室もののパロディの短編集らしいのですが(「脇本陣殺人事件」は横溝正史さんですか)、つまり「この手も以前の作品にあるトリックなんですがとか、馬鹿なトリックなんですが」と言い訳しながらの作品集のようです。
最初の「密室の王者」はさすがにくだらないのですが、他は、真面目なミステリファンにはすすめられませんが、僕にはおもしろかったです。
これまた作品と関係ないのですが、文庫の解説の密室に関する文章は力作で勉強になりました。


キーワードから探す
折原一
2022年11月
グッドナイト
平均:6.00 / 書評数:3
2020年11月
傍聴者
平均:5.00 / 書評数:2
2018年06月
ポストカプセル
平均:4.50 / 書評数:2
2017年10月
双生児
平均:5.00 / 書評数:2
2016年04月
死仮面
平均:5.33 / 書評数:3
2014年09月
侵入者 自称小説家
平均:4.80 / 書評数:5
2013年05月
グランドマンション
平均:5.71 / 書評数:7
2012年12月
潜伏者
平均:5.75 / 書評数:4
2011年11月
帝王、死すべし
平均:4.67 / 書評数:6
2010年11月
追悼者
平均:6.40 / 書評数:10
2010年04月
赤い森
平均:5.50 / 書評数:2
2010年02月
放火魔
2009年08月
逃亡者
平均:6.14 / 書評数:7
2008年07月
クラスルーム
平均:4.67 / 書評数:3
2007年11月
黒い森
平均:3.43 / 書評数:7
2007年06月
疑惑
平均:6.00 / 書評数:9
2007年03月
タイムカプセル
平均:4.40 / 書評数:5
2006年08月
行方不明者
平均:4.50 / 書評数:6
2005年11月
グッドバイ 叔父殺人事件
平均:5.25 / 書評数:4
2005年04月
黙の部屋
平均:6.33 / 書評数:3
2004年09月
叔母殺人事件 偽りの館
平均:4.83 / 書評数:6
2004年03月
チェーンレター
平均:5.00 / 書評数:3
2003年12月
鬼頭家の惨劇
平均:2.67 / 書評数:3
2003年09月
被告A
平均:5.00 / 書評数:3
2003年05月
模倣密室
平均:5.00 / 書評数:5
2002年10月
倒錯のオブジェ 天井男の奇想 
平均:6.14 / 書評数:7
2002年06月
樹海伝説―騙しの森へ
平均:5.00 / 書評数:1
2001年11月
沈黙者
平均:4.67 / 書評数:3
2000年10月
倒錯の帰結
平均:4.54 / 書評数:13
2000年02月
耳すます部屋
平均:4.00 / 書評数:4
1999年09月
暗闇の教室
平均:5.00 / 書評数:2
1998年11月
失踪者
平均:5.17 / 書評数:6
1998年03月
黄色館の秘密
平均:4.50 / 書評数:6
1997年11月
冤罪者
平均:7.53 / 書評数:17
1997年05月
遭難者
平均:4.20 / 書評数:10
1997年02月
101号室の女
平均:5.00 / 書評数:4
1996年10月
二重生活
平均:6.00 / 書評数:4
1996年09月
漂流者
平均:6.50 / 書評数:6
1996年01月
ファンレター
平均:5.86 / 書評数:7
1995年10月
幸福荘の秘密―新・天井裏の散歩者
平均:6.75 / 書評数:4
1995年08月
黒衣の女
平均:4.67 / 書評数:6
誘拐者
平均:6.38 / 書評数:8
1994年08月
望湖荘の殺人
平均:4.17 / 書評数:6
1994年04月
沈黙の教室
平均:6.94 / 書評数:18
1994年02月
「白鳥」の殺人
平均:4.17 / 書評数:6
1993年12月
天井裏の散歩者 幸福荘殺人日記
平均:6.17 / 書評数:12
1993年08月
水底の殺意
平均:6.14 / 書評数:7
1993年01月
異人たちの館
平均:6.27 / 書評数:11
1992年11月
蜃気楼の殺人
平均:4.50 / 書評数:4
1992年02月
仮面劇
平均:4.71 / 書評数:7
1991年10月
覆面作家
平均:5.67 / 書評数:6
1991年03月
丹波家の殺人
平均:5.12 / 書評数:8
1990年08月
灰色の仮面
平均:6.14 / 書評数:7
1990年06月
猿島館の殺人~モンキー・パズル~
平均:5.08 / 書評数:13
1990年01月
螺旋館の殺人
平均:5.91 / 書評数:11
1989年07月
倒錯のロンド
平均:6.31 / 書評数:51
1989年03月
鬼面村の殺人
平均:6.29 / 書評数:17
1988年10月
倒錯の死角−201号室の女−
平均:6.25 / 書評数:24
1988年05月
七つの棺
平均:6.21 / 書評数:14