皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
していません。ご注意を!
[ サスペンス ] 渡された場面 |
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松本清張 | 出版月: 1976年01月 | 平均: 6.75点 | 書評数: 4件 |
新潮社 1976年01月 |
新潮社 1981年01月 |
文藝春秋 1982年12月 |
中央公論社 1995年09月 |
No.4 | 5点 | ALFA | 2022/02/14 10:41 |
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完全犯罪だったはずが、別の事件と小さなつながりを持ってしまったために破綻するという構成。
倒叙なので清張の心理描写が冴える。地方文壇の人間模様や風景描写も楽しい。それでも若干「木に竹を継いだ」感が残るのは・・・ 以下ネタバレします 二つの事件のをつなぐためにあまりにも多くの偶然や無理を重ねているから。 その1.作家が第二の事件現場を小説の原稿に残すという偶然。 その2.その原稿を全く別の旅先で廃棄するという不自然さ。 その3.素人作家が盗用したわずか6ページの部分が中央の文芸誌で注目され、掲載されるというという不自然さ。 その4.第二の事件の捜査担当者がその文芸誌を目にするという偶然。 並みの作家なら破綻しかねない偶然や無理を、筆の力技で「楽しめるサスペンス」レベルにまで高めているのはさすが。 |
No.3 | 7点 | take5 | 2019/10/21 13:12 |
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300ページ
盗作、文壇の価値観、二股、色々な要素をぶっこんでこの量で書ききるのはさすが清張。 真の犯人とどう繋げるか、スピード感がよく、二時間で読めました。 |
No.2 | 7点 | 蟷螂の斧 | 2019/10/01 20:22 |
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~同人誌評に引用された小説の一場面が、強盗殺人事件の被害者宅付近の様子と酷似しすぎていた。~
倒叙ものなので、犯人を追ってゆく警察の地道な捜査が中心です。文学青年の盗作が、まったく関係ない二つの殺人事件を結び付けてゆくというもの。プロットが楽しめる作品です。 |
No.1 | 8点 | 斎藤警部 | 2015/07/07 06:57 |
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旅荘にて、中堅の小説家が残した捨て原稿。小説家はその後死亡し、原稿の中身は作家志望の青年にちゃっかり盗用される。 青年の小説は同人誌に載り、盗まれた部分の内容が、ある疑惑を呼び、ある手掛かりを紡ぎだし、物語は大いに躍動する。。
文壇の生態をちらりと絡め、旅情たっぷりに展開する魅惑的サスペンス。 過去犯罪と現在の犯罪の立体交差ぶり、そのインターチェンジぶりが見事。 短い小説だが充実の噛み応え。 |