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[ 本格 ]
チョールフォント荘の恐怖
フレンチシリーズ
F・W・クロフツ 出版月: 1962年01月 平均: 5.17点 書評数: 6件

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東京創元新社
1962年01月

東京創元社
1977年02月

東京創元社
1977年02月

グーテンベルク21
2015年03月

No.6 4点 レッドキング 2023/10/09 21:32
クロフツ第二十七作。資産家弁護士の撲殺事件。互いの利便の為に弁護士と「契約」再婚した女を視点に、女の愛人や、十二分な動機持つ被雇用者等のWhoダニット。「本格派」でも「社会派」でも「変態派」でもない、「人生派 (名言やね解説者)」ミステリ。フレンチ視点転回の後半はいつものパターンで・・わが「本格派 σ( ̄^ ̄) エッヘン!」採点基準では・・
せいぜいこの点数かな、「人生派」。

No.5 5点 E-BANKER 2019/08/08 21:42
フレンチ警部登場作としては二十三作目に当たる長編。
フレンチが警視に昇進する直前、つまり作者後期の作品。
1942年の発表。

~法律事務所を経営しているR.エルトンは郊外の見晴らしのよい高台に堂々たる邸宅を構えていた。ある晩、そのチョールフォント荘でのダンスパーティーの直前、彼が後頭部を割られて死んでいるのが庭園で発見される。犯人は誰か? 動機は遺産相続か、怨恨か、三角関係のもつれか? それぞれの動機に当てはまる容疑者はフレンチ警部の捜査の結果、次々にシロと判明するのだが・・・~

タイトルだけ見ると、「もしかして館もの?」って思いそうだけど、ご安心ください。いつものクロフツ、いつものフレンチ警部です。
他の方もご指摘のとおり、今回は若手刑事ロロの指導役を務めるというのが変わっているところ。
(いわゆるOJTですね・・・)

ただ、さすがは作品を発表するごと、まるで年輪を重ねるが如く、年季の入ったシリーズになったのが分かる前半から中盤。
「まだるっこしい!」って思う方もいるかもしれませんが、そこはもう、このシリーズの醍醐味なわけです。
関係者ひとりひとりを丹念に事情聴衆。今回はほぼ全員が怪しいという事態に陥ります。
捜査の結果、怪しいと睨んだ容疑者はひとり、またひとりと容疑の外に消えていくという展開・・・
その間、ページ数はどんどん少なくなっていき、本当に解決するの?と読者を不安にさせます。

そして、本シリーズのお決まり。
最終章の2つか3つ前の章で、「ようやく曙光が!」というところに至るわけです。
こうやって書いてると、マンネリかよ!って思われそうですが、そうなんです。マンネリなんです。
でも、今回はロロに指導するためなのか、中盤の捜査行はいつにも増して緻密かつ丁寧。アリバイに至っては10分単位の細かさ!
結構期待が膨らんでました。
ただ、最後がいただけないなぁー
こういうのを竜頭蛇尾っていうのかな。動機も拘ってたわりには、見え見えだったし、こんなタイミングで殺人をやらなければいけない理由が分からなかったな(この真犯人なら、もっといいタイミングがあったろうに、という感想)
というわけで、そんなにいい評点はつけられない。まっ、よく言えば「重厚」という感じではある。

No.4 5点 ボナンザ 2019/08/03 10:56
新米部下が登場した以外はいつものフレンチ警部ものである。
トリックも単純だが、中々入り組んでて面白い。

No.3 7点 斎藤警部 2016/10/25 01:06
嗚呼愉しいクロフツ。湧き上がる。。。フレンチの着実な部下指導ぶり、若い部下の優しい切れ者ぶりも善き哉!
さてクロフツの犯人当てだ。推理より捜査過程を愉しむ類。勘で攻めたいオイラにはむしろそっちが歓迎。おいおい本作、実はアリバイ崩し超絶応用編だったりする(交通機関は絡みませんが)。。? おっと超絶は言いすぎか。別にいいけどキャリー・アンダーウッドっていうおばさんが出て来たよ。 最後まで面白いお話だ! 鮎川ファンに薦めたい!

No.2 5点 nukkam 2015/08/14 14:26
(ネタバレなしです) 1942年発表のフレンチシリーズ第23作となる本格派推理小説で、クロフツとしては平均点的な作品だと思います。地道な捜査が描かれているところは相変わらずですが、初登場となるロロ部長刑事に対するフレンチの指導者ぶりが読めるのが本書の特徴です。もっともこれはある程度シリーズ作品を読んだ読者でないと気づきにくい特徴かもしれません。手堅すぎて盛り上がりに乏しいストーリー展開ですが、最終章だけ妙に芝居がかっているのが良くも悪くも印象的でした。

No.1 5点 toyotama 2010/10/04 15:08
あっちこっち飛び回るのがフレンチの十八番なんだけど、この話はヤードとチョールフォント荘の行き来だけに終始してて、イマイチ動きに欠けた。
「恐怖」ってのは「fear」を訳したものだけど、「チョールフォント荘の人々の不安」ていうところでしょうか。


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