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[ 本格 ]
フレンチ警部の多忙な休暇
フレンチシリーズ/別題『フレンチ警部と賭博船』
F・W・クロフツ 出版月: 1960年01月 平均: 5.00点 書評数: 5件

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東京創元社
1960年01月

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1977年10月

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1977年10月

東京創元社
1977年10月

No.5 3点 レッドキング 2023/06/14 12:17
クロフツ第二十三作。豪華賭博船を運営するチーム内の撲殺事件、というより、殺人事件オマケ付きの英国沿海クルージング小説。フレンチの奥さんを・・器量は悪いが人の好さそうな白髪交じりの、て・・シオ描写の作者・(*_*;

No.4 5点 ボナンザ 2019/08/24 23:59
事件を前半モリソン、後半フレンチの視点から見ているわけだが、それほど必然性が感じられないのが残念。
トリックはまずまず。

No.3 6点 斎藤警部 2015/06/01 14:36
薄味小味なアリバイ物。 アイルランド島、ブリテン島を巡る(たしかフランスも少し)旅情漂う文章が良い。 推理小説として人に薦めるものでもないが、私は好きです。

No.2 6点 E-BANKER 2014/05/20 21:52
1939年発表の長編。原題“Fatal Venture”(運命の冒険?)
アイルランドやスコットランドを含めたイギリス全土を舞台に、フレンチ警部が大活躍するクロフツ好きには堪えられない(?)一冊。

~旅行者に勤めていたモリソンは、ふとしたことで知り合った男からイギリス列島を巡航する観光船の計画を聞かされ、その事業に協力することになった。やがて賭博室を設けた観光船エレニーク号が完成し、アイルランド沿岸の名所巡りを開始する。第一部では来るべき事件の前奏曲が、そして巧みに仕組まれた殺人が描かれ、第二部では船に乗り合わせたフレンチ警部の執拗な捜査が開始される!~

これも典型的なクロフツのフレンチ警部もの。
紹介文のとおり、本作は二部構成で、前半はモリソンの視点で殺人事件が起こり捜査が始まるまでが描かれ、後半は一転してフレンチ警部が登場し、事件を快刀乱麻のごとく解決する。
これも「フレンチ警部と・・・」というタイトル作品ではいつものパターンといえる。
前半は確かに冗長で、本筋とは結局関連してこない事業の詳細が紹介され、読者はそれにも付き合わされることになる。
「製材所の謎」などでも、前半は製材所の商売の謎が争点になり、事件発生の経緯が長々と書かれていたが、製材所の謎がメインの殺人事件と有機的に絡み合っていたのに比べ、本作では賭博船の商売そのものはあまり本筋には関係してこない。
(あまり書くとネタバレだが、「動機」には関わってくる・・・)
その辺がプロットとしては不満点。

本筋の謎はアリバイトリックがメイン。
ただし、同じようにイギリス全土を舞台としていた「マギル卿最後の旅」のような大掛かりなトリックではなく、○○を使ったもの。
これ自体は国産ミステリーでも割とよく目にする手のものだし、「ふーん」程度の感想。他の佳作に比べても正直小品かなという気にさせられる。(ありていに言えば、マンネリということになる)

まぁでもクロフツらしいと言えば、実にクロフツらしい作品。
登場人物のすべてが生真面目で、プロットも生真面目、トリックも生真面目・・・
クロフツ作品に親しんでいれば、結末はある程度予想できるところが玉に瑕だが、それなりに楽しめる作品には仕上がっている。
(アイルランドの観光地がいろいろと紹介されてるところもGood)

No.1 5点 kanamori 2010/06/15 18:16
旅行会社社員モリソンがイギリス列島巡行の豪華船事業計画に協力するうちに船長の殺人事件に巻き込まれるというストーリー(「フレンチ警部と賭博船」という別題があったようです)。
前半のモリソン視点の物語は例によって少々退屈で、初期の重厚さはありませんが、フレンチ登場後のアリバイ崩しはまずまず面白かった。写真の工作によるアリバイトリックとしては、この作品が先駆かもしれません。


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F・W・クロフツ
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