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[ 本格 ]
三つの棺
ギデオン・フェル博士シリーズ
ジョン・ディクスン・カー 出版月: 1955年02月 平均: 7.53点 書評数: 43件

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早川書房
1955年02月

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1976年01月

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1979年07月

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1979年07月

早川書房
2014年07月

No.23 6点 makomako 2015/05/10 09:02
 あまりにも有名な推理小説ですが実は私は読んでいませんでした。カーの小説は多少は読んだのですが、翻訳が悪く?とても読みにくい印象があり、ちょっと遠ざかったいました。私には外国の推理小説はしばしば登場人物に共感が持てない、とんでもないとしか思えない人の集まりの小説の感もあって(とんでもないからとんでもない話ができるのですがね)、手が伸びなかったのです。
 最近かなり読みやすい翻訳が発行されて、すごいお話がいっぱいあったことに気づき、遅ればせながらちょこちょこ読むこととしました。
 昔私の感性にひっかかった変な人物の集団も、日本の作品でもしばしば見かけるようになり、免疫ができたようです。
 それにしてもこのお話はトリックのみで出来上がっている、「トリックのための小説」といった感が強い。とんでもない状態で人が死んでいる。殺人事件として絶対こんなことは無理でしょうと思わせる。すごいねえ。
 ただ小説の中でも述べているが、すごい大魔術の種をあかすと多くの人はなーんだつまらないといった反応をするから、魔術師は種をあかさないといわせているが、推理小説で種をあかさないなんてありえないので、トリックだけでできている本作などはなかなか大変です。
 私はトリックの内容は分かったようなわからないようなぐらいなのですが、こんな不可能な話を作りだし、合理的?解決をして見せたのはやはし歴史に残るすごさなのでしょう。

No.22 9点 おっさん 2014/07/26 16:52
これからしばらく雑事に追われ、投稿ができなくなるので、余裕があるうちにと、気になる新刊『三つの棺』[新訳版]に目を通し、感想をまとめておくことにしました。
うだるような猛暑のなか、雪の夜の惨劇の物語を読み進めたわけで(版元も、もう少し出版の頃合いというものをだな・・・)、季節感も何もあったもんじゃなかったわけですがw

筆者は、ポケミスを読みはじめた中学生時代に、三田村裕の改訳版でまず同作を読みました。
ハヤカワ・ミステリ文庫になったものは、所持しているだけで未読。
作家の二階堂黎人氏の指摘で、同訳の誤訳問題を考えるようになってから、村崎敏郎訳の古いポケミス版を探して再読、合わせてイギリスのペイパーバックも入手し、こちらにも目を通しています。

ストーリーは、あらためて紹介するまでもないでしょうw
ゴチャゴチャしてるし、無理に無理を重ねてるし――率直に云ってアンフェアです(ディクスン名義の『殺人者と恐喝者』の、あの“叙述”に駄目出しをする人たちが、本作の導入部に文句をつけないのは変)。
でも、そうしたすべてのマイナスを帳消しにする、稀有のパワーを、筆者は『三つの棺』に感じます。
結末の謎解きにより、すべてが逆転し、真相を知った読者は、自分が作中キャラとともに、通常の本格ミステリとはまったく異質の時間軸の中を彷徨させられていたことに気づくのです。
その感覚は、SFでいうところのセンス・オブ・ワンダーに近い。

今回、読み返して改めて実感したのは、この小説って、プロローグ的な導入の「1 脅迫」をのぞけば、本題の事件自体は、2月9日(土)の夜に発生し、翌10日(日)の夜には解決しているんですよね。
象徴的なのが、「遅かれ早かれ、このことには誰かが気づいただろう」という、ラスト近くのフェル博士のセリフ。
不可能を可能にする、○○操作の魔法は、でも長くはもたない。“検死裁判”というリアルが介在してくるまえに、どうしても幕を下ろす必要があったわけです。
まるで、長い長い短編を読んだような、不思議な酩酊感が残ります。

カーで一作、ということになれば(好きな作品は他にあるとしても・・・)、やはり、これになるでしょうね。
まあ専門的な「密室講義」があったりするので、入門書としてはキビシイと思いますがwww

最後に。
[新訳版]の、加賀山卓郎氏の訳文について。
以前、筆者はこのサイトのレヴューで、同氏による『火刑法廷』の翻訳を、「全体としては、読みやすくなっていると思います。しかし、ところどころ首をかしげる表現が目について・・・ 」とクサしました。
同じことを、本書についても云わなければならないのは残念です。
『三つの棺』に関して過去に問題にされた、トリックの誤訳問題は解消しているので、これから本作を読もうという読者には、この[新訳版]を推薦してはおきますが・・・
前述のように、筆者は(まがりなりにも)原書でも読んでいる人間なので、いくつか別な箇所での、明らかに間違っている訳が気になってしょうがありませんでした。
加賀山氏は、『ハヤカワミステリマガジン』2014年9月号に寄せたエッセイ「『三つの棺』新訳に寄せて」のなかで、旧訳を擁護し「新訳に際してもいろいろ学ぶところがあった」と述べています。
でもねえ、加賀山さん、旧訳がちゃんと訳してるところを、あなた何箇所か、わざわざ誤って訳してますよ。何を学んだのかな?
いちゃもんでない証拠に、ひとつサンプルを。

「17 密室講義」のなかに、こんな文章があります。

 「別荘の壁の板と板のあいだから仕込み杖の刃が突き出されて犠牲者を刺し、すぐに引き抜かれるかもしれない」 (加賀山訳)
 
 「あずまやをおおったツタごしに、仕込み杖の薄い刃で被害者を刺し、すぐに引っこめる」(三田村訳)

原文はこう。

 The victim may be stabbed by a thin sword-stick blade , passed between the twinings of a summer-house and withdrawn;

カーのような作家、まして『三つの棺』のような作品を訳すとなったら、英語力だけでは駄目なんです。
せめてG・K・チェスタトンのブラウン神父シリーズあたりは、全部読んでるくらいでないと。
もしミステリの知識がなければ、ある人に協力をもとめればいい。
いまの早川書房編集部に、それは期待できないのか(巻末の「ジョン・ディクスン・カー(カーター・ディクスン)長編著作リスト」は労作ですが、残念なミスも多すぎですし・・・)。

殿堂入り名作として、当然の10点を本書に献上できないのは、そうした翻訳への不満によります。

No.21 9点 mini 2014/07/11 09:54
昨日10日に早川文庫から「火刑法廷」に続いて加賀山卓郎訳による「三つの棺」の新訳版が刊行された、未だ立ち読みしてないので例の誤訳とかどう改善しているのか気になるところだ
「三つの棺」は既に書評済だが今回の新訳版刊行に合わせて一旦削除して再登録

カー作品は一部の有名作しか読んでいないが、私が読んだ範囲内での最高傑作は「三つの棺」である
当サイト以外でも世に数あるネット上の書評を閲覧して感じるのは、案外と評価が低いなという点と、ポイントがズレてる印象
思うにその最大原因は、この作品が”密室もの”という前宣伝につられて読まれてる傾向がある事で、密室という観点で読んだらピンとこなかったという理由が多いようだ
まだ初心者の頃に読了してすぐに感じたのは、これは”密室”が肝ではないのではないかという事、今でもその考えは変わらない
はっきり言ってしまうぞ、この作品の本質はずばり”叙述トリック”だ
いや~、カーって時々やるんですよ叙述!、例えば「貴婦人として死す」とか
「貴婦人として死す」は誰が読んでもいかにも叙述トリックなんだけど、「三つの棺」はあからさまじゃないから分り難い、でもこれやはり”叙述”ですよ、読者を狙い撃ちにしたね
これは最初から”読者に○○を錯覚させる”のが最大の狙いだと思う
つまり第1の密室事件の方が脇役で、だってあのアイテム使った視覚的奇術トリックなんて陳腐だしさ
でもあんな陳腐なトリック使ったのも仕方が無い、だって第1の事件がないと全体の構成が成立しないからね
当サイトでもE-BANKERさんが指摘されておられる、”密室より一種のアリバイトリックの方が素晴らしい”という御意見は本質を突いておられると思う
それと有名な”密室講義”の章だが、これはおまけ、省略してもいい
大体さぁ~、この密室講義の内容って案外と体系的には分類整理されて無くってさ、思い付いたまま羅列したような印象なんだよな
決して”密室講義”の章があるからこそ作品全体の価値が有るという風には思わない
敢えてこの章を挿入したのは、謎の仕掛けに対し、わざとらしいとか人工的や御都合主義だとかという非難が出る前に釘をさしておいたというところでしょう
今の読者って、社会派的要素を嫌い隔離された館とか孤島とかやたらと人工的な舞台設定を好むくせに、トリックや謎の仕掛けに対してはやれ非現実的だとか有り得ないとか非難する傾向があるが、私は矛盾を感じるなぁ
「三つの棺」について、人工的とか非現実的とかの非難は私は的外れに感じる、これは最初から人工的な仕掛けの極致を狙った作品だと思うから
大体ねえ私の長年のミステリー読者としての経験からすると、この作品に対して御都合主義という語句しか出てこなかったり極端に低く評価する読者にロクな奴は居ないという印象は有る

”仕掛けの為の仕掛け”に陥った作品は本来は私の嗜好からは外れているのだが、仕掛けやアイデアそのものが優れている場合は高評価する事にしている、例えばレオ・ブルース「ロープとリングの事件」とかクリスティ「葬儀を終えて」とか
「三つの棺」も、深みのある人物描写や人間ドラマなど全く無い仕掛けだけの作品だが、このアイデアに関しては高評価せざるを得ない、当サイトでの空さんの10点評価も分かります

No.20 9点 ボナンザ 2014/04/08 16:18
密室講義にばかり目がいきがちだが、本作のトリックもすごい。
フェル博士登場作ではこれがベストだと思う。

No.19 5点 蟷螂の斧 2013/12/15 22:49
著者の作品はまだ6冊目ですが、高評価が3冊、低評価が3冊です。結局、低評価は真相にがっかりしてしまうということに尽きます。期待が大きいだけに・・・。「それはなし(駄目)でしょ!!」というのが続いています(苦笑)。ご都合主義と思うものは、時計、証言、強靭な体力、降雪などです。

No.18 6点 メルカトル 2013/03/11 22:19
フェル博士による、かの有名な密室講義が披露される。もうこれだけで読む価値は十分だろう。
それにしても、本書はさすがの貫録の一冊となっている。
トリック的にはあまり感心しないが、よく考えられてはいると思う。
まあしかし、余程集中して読まないと、なんだかすぐに忘れてしまいそうな作品ではある。
ちょっと読みづらいしね。

No.17 6点 TON2 2013/01/16 18:48
ハヤカワ・ミステリ文庫
(ネタバレ)
 有名なフェル博士の密室講義がある古典的名作です。
 鏡を使ったトリックは、すっきりしない感じがしました。
 登場人物が横文字なので、切れ切れに読んでいると、誰が誰だかわからなくなるという翻訳ものの欠点に悩まされました。

No.16 4点 ミステリーオタク 2012/09/03 23:44
ちょっと御都合主義すぎる

No.15 6点 あびびび 2012/03/24 01:09
密室における薀蓄はすごい。そして、フェル博士による解決も鮮やかだった。しかし、あまりに偶然的幸運が多くないか?

実際、難解な事件、迷宮入りの事件はほとんどが偶然的要素による産物だと考えられるが、今回は読者が事件を解決するには少し無理があるのではないかと思う。

世界一の本格派なのに、この作者とはどうも相性が悪く、次の作品を読むにはまた時間が必要かも知れない。

No.14 7点 HORNET 2011/01/30 13:51
 不可能犯罪,仕掛け・細工を弄したトリックを主体にした謎解きものは現在の作品にはあまりないので,こういう古典でこそ楽しめます。トリック主体の小説であるためか,無駄な場面の推移がなく,全編が事件と謎解きに費やされているのもこの時期の本格作品を感じさせます。
 トリックのための事件だったのではないかと思うぐらい,「そんなのありか」というタネでしたが,さすが密室トリックの第一人者,よく考えたなあと思いました。

No.13 6点 りゅう 2011/01/09 01:34
 作者らしい不可能状況の提示に、謎解きの方は全くお手上げでした。
 複雑な真相で、フェル博士の説明を読んでもすっきりと理解できたとは言えません。不可能状況を作り出すために、あまりにも偶然に頼りすぎている印象を受けます。真相の肝と言うべき〇〇の錯誤ですが、ヒントとなる伏線が不明瞭すぎて、気付くのは困難だと思います。第一の棺に係る殺人事件で足跡がなかった理由の説明も曖昧です。現場の位置関係がわかりにくく、読みにくい翻訳も相まって、読解困難な作品でした。

No.12 8点 seiryuu 2010/11/07 14:59
すごく凝っていて驚いた。
ここまで話を膨らませるのはすごいと思った。
ただ犯人の行動が常軌を逸していて想像は無理。

No.11 9点 kanamori 2010/06/23 20:47
密室講義である程度手の内を明かしておきながら、さらに高度な不可能トリックに挑んだということで、極度に複雑なプロット&トリックになっています。
カーの代表作であることに異論はありませんが、読者が最初に手を出す作品でもありません。「ユダの窓」や「かぎ煙草入れ」などと違って、仕掛けをひと言で表現できない複雑さが、この作品の長所であり短所でもあると思います。

No.10 6点 isurrender 2010/04/28 22:16
中学生のころ読んだけど
有名な作品ということで期待しすぎたせいか
なんかガッカリした印象がある

密室講義がプラスの印象かな

No.9 7点 E-BANKER 2010/04/26 22:58
フェル博士の探偵譚。
言わずと知れた、作者を代表する「密室物」の大作。
ただ、本作品の評価は難しいですねぇ。
特に「密室」の構成については、実現性にどうしても疑問符がつくような気がしますし、トリックに使ったある道具についてもあまりに奇術的要素が強すぎる感じです。
ただ、そういう齟齬を補って余りある「謎」の面白さが本作品にはありますね。
同日に起こった2つの銃による殺人・・・見た目には「不可思議」としか言いようのない状況なのですが、それがフェル博士によって(まるで見てきたように)解き明かされる瞬間は、やはりカタルシスを感じます。
そういう意味で、本作は「密室物」というよりは、むしろ一種の「アリバイトリック」の方が素晴らしいと言えるかもしれません。
有名な「密室講義」は蛇足かもしれませんねぇ・・・

No.8 5点 文生 2010/01/19 14:16
中学生の頃に読んだ作品。
事件そのものは謎だらけでワクワクしたのですが、トリックは無理に無理を重ねた感じでかなりがっかり。特に犯行時間錯誤のトリックはそりゃ無茶でしょうと言いたくなる代物だった。なにより問題はリアリティ云々よりもトリックがごたごたしすぎて分かりにくかった点。そのため、真相が明らかになった時に素直に驚くことができなった。唯一感心したのは「2発目はおまえにだ」という台詞によるミスリード。あの真相の反転だけは素直に感心できました。
カーの代表作ということになってますが、『ユダの窓』や『火刑法廷』などに比べるとかなり落ちる出来に感じました。

No.7 6点 CRYSTAL 2010/01/08 23:28
面白かったけど、そんなに内外で評価される程とは思いませんでした。結構ムリあるしね。
密室談義では、ちょいちょい他人の作品のネタばらししてるけど、いいの?って感じっす。

No.6 6点 ミステリー三昧 2009/12/14 12:57
※ネタばれあり<ハヤカワ文庫>フェル博士シリーズの6作目(長編)です。
類に洩れず不可能犯罪の数々が私を楽しませてくれます。けど、少しやり過ぎです。「意外性有り過ぎのフーダニット」と「鉄壁過ぎる不可能状況の演出」が根本にあるため至る所で無理が生じてしまった嫌いがあります。私的には(ご都合主義に対しての)許容範囲を超えてしまったので、高く評価できませんでした。名作と呼ばれていますが、世間の評価は参考意見としか思っていません。ミステリの価値観ってオンリーワンみたいなものですから、名作・駄作・傑作拘わらず読んでみないことにはわからないモノなんですよね。。。
余談ですが、17刷以前には致命的な誤訳があるそうです。私は回避できましたが・・・
また、ネタばれ被害が心配だったので、有名な「密室講義」は読みませんでした。






(ここからネタばれ感想)
「時間の錯誤」に関してですが、鐘の音から「犯行時間に錯誤がある」点を察することは難しい。確かに14章で鐘が鳴っている描写がありますが、それが11時に鳴ったものかどうかは予測できません。また、窓越しに見えた時計が「たまたまズレていた」点はさすがにご都合主義です。それが意外性に満ちたフーダニット演出の根本を担っているだけにズルイです。
また『第二の棺』での殺人も不可能状況を演出するためにご都合主義が見受けられます。被害者は医者の所に向かうため自ら外に出るわけですが、さすがに「血の出具合」が気になります。血の跡から本当の犯行現場が分かってしまう可能性が無視されている点は不可解です。
『第一の棺』で使われたトリック(奇術)は好感が持てました。大博打な気もしますが、仮面の男がレッドへリングとして巧くミスリーディング効果を発揮していました。「ジグ・ソー・ワーズ」にしっかり意味があったことには驚きです。ですが、鏡は大きい割に発見されるのが遅すぎです。共犯者がいた点は察する余地がない点で駄目です。建物は全面雪で覆われていたはずですが、犯人はトリックを用いることなく、足跡を残さず簡単に建物に侵入できている点で肩透かしを感じます。
もしかしたら、理解できていない部分もありそうです。とにかく複雑で読み応え抜群です。

No.5 8点 測量ボ-イ 2009/05/29 20:09
僕も何度も引き合いに出した、超有名な「密室講義」が
楽しめる作品。
この作品のメイントリック自体はカ-らしい強引なもの
で、内容自体は6~7点レベルも、やはり密室講義があ
る分贔屓目に見てしまいます。

No.4 10点 2008/12/23 10:26
本書を勧めた相手から、マニアックすぎると言われたこともあります。
確かに凝っています。雪道での事件のとんでもない偶然がなかったら、かえってわけのわからない状況を生み出していたかもしれません。その偶然のため、殺人者の行動経緯が表面上明確になり、不可能状況を際立たせることになっています。天気予報どおり雪が降らなかったら、行方の全くわからない殺人者という謎だけになっていたでしょう。
犯行が偶然うまくいったというのではなく、普通に目立たない完全犯罪をもくろんだはずが、予想外の積雪などの偶然が重なって不可能殺人になってしまったということなのですが、元の計画に偶然を組み合わせてよくもここまで複雑な状況を組み立てたものだと、あっけにとられます。
冒頭で目撃者は嘘をついていないと断言する、作者にとっても自信満々のプロットです。自信があるからこそ、密室講義もしているのでしょう。個人的には、機械的な分類など別にどうでもいいのですが。


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