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東西ミステリーベスト100
文藝春秋編
事典・ガイド 出版月: 1986年12月 平均: 7.43点 書評数: 7件

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文藝春秋
1986年12月

No.7 6点 斎藤警部 2018/10/20 23:42
さほど思い入れは無いんですが、何気に面白く読んだものです。
セレクションの保守性もまたよろし。

No.6 7点 蟷螂の斧 2016/03/05 10:27
「007」の内容を確認しようと書棚をひっくり返したら本書が出てきました。まったく記憶にありませんでした(笑)。本書と同様の趣旨で発表された「大アンケートによる洋画ベスト150」(1988年版)の方は記憶にありました。よって当時はミステリー本より映画だった・・・。それでも既読のマークは60冊位あったので、当時としては結構読んでいたんだなあと驚きの気持ちが強いですね。ミステリーは謎があり、それを解くものというイメージだったので、ハードボイルドやスパイ・冒険ものなどは、当時ミステリーとは思っていませんでした。よって、このサイトを利用し始めたころ、恥ずかしながら「大誘拐」「白昼の死角」などはミステリーの範疇外などと書評していました。しかし、本書で12位、28位としっかりランクインしており、かつ、しっかりと既読のマークがついていました。その時点でミステリーと認識しなければならなかった・・・(苦笑)。本書は、海外編のみ101位~200位まで作品名が載っています。その中から2012年版ベスト100へランクアップしたものなど、時代の変遷を見るのも興味深いですね。また2012年版とは違う「うんちく」を読むのも面白かったです。大がかりなアンケート方式では、1975年の週刊読売のミステリーベスト20があります。1975(読売)1988(文春)2012(文春)のベスト10内すべてにランクイン作品は、国内では「獄門島」「虚無への供物」「ドグラ・マグラ」「点と線」「本陣殺人事件」、海外では「そして誰もいなくなった」「Yの悲劇」「幻の女」「アクロイド殺し」「長いお別れ」でした。よって、東西の横綱は横溝正史氏、アガサ・クリスティー氏ということになるでしょうか。余談ですが、「洋画ベスト150」で山田風太郎氏が「禁じられた遊び」を1位にしていたのが意外でした。ミステリー既読分では「サイコ」「めまい」「007ロシアより愛をこめて」「太陽がいっぱい」とランクイン作品が少ない(涙)。なお、姉妹編「ミステリー・サスペンス洋画ベスト150」があるようなので、そちらでは増えると思いますが・・・。

No.5 5点 mini 2012/11/21 09:56
本日21日に文藝春秋から「東西ミステリーベスト100」が発売となる
あぁ復刊ね、と思った貴方、最新情報に乗り遅れてますよぉ~
業界筋には水面下で大規模なアンケートが実施されている、という噂は予てから有ったがいよいよ集計結果が姿を表したわけだね
つまり旧版以来25年以上振りに出た正真正銘2013年版の新ヴァージョンなのだ
島荘、宮部、綾辻の作家インタビューや旧版の回顧座談会も載せるなどなかなか充実した内容らしい
刊行形態は文庫じゃなくて週刊文春の臨時増刊号扱いになっている
文春は年度別ベストでも週刊文春誌上で発表されるなど、”宝島社このミス”よりもうちが老舗だとの自負があるのか頑なにムック形式をこれまで避けてきたが、版型がムックだとすればちょっとこのミスを意識したのかも知れない
旧版は週刊文春発表が1985年、翌年に文庫化、対して綾辻「十角館」が1987年、実にタイミングが悪くて国内新本格が全くカバー出来ず古典のオンパレードだったので、新版では新本格がかなりの数入ると予想される

さて旧版だが、私は書評しようと思えばもっと前に出来たのだが、新アンケートの噂を聞いていたので待っていたのだ、我ながらストイックな奴(苦笑)
旧版は初心者の頃の入門バイブルだったんだよなぁ、という読者の方も沢山居られるでしょう、かく言う私も・・・、と言いたい所だが、私にとってはバイブルでは全く無かった、採点が低いのはそれが理由
私は初心者の頃にはサンデータイムズ紙ベスト99などの名作表リストを知っており、後に”クイーンの定員”なども知ってしまい、今でもそうだが私の憧れは上記の2つのリストだったのだ
私が思うに、今の読者が入門するのに適したテキストとしては、アンケートによるベスト形式ものではなくて、例えば仁賀克雄「海外ミステリーガイド」みたいな文章によるミステリー発展史年代記ものの方をお薦めしたい
「東西ミステリーベスト100」みたいなのは、初心者が参考にするよりも慣れた読者があぁこれ何位なのねみたいに感慨に浸るという読み方の方が良い気がするんだよね

当サイト書評で、、”ポケミスのランクインが少ない”とのこうさんの御指摘は大変鋭いと思う
こうさんの書評見るまで私も気が付かなかったが、たしかに当時ポケミスの入手が普通に容易ではあってもその当時は文庫化されてなかったものが非常に少ない印象は有る
例外としては例えばC・ブランド「はなれわざ」がある、現在では文庫化されているが、当時は普通に入手容易なポケミスで、ある意味既に文庫化されてた「緑は危険」「ジェゼベルの死」よりも入手容易だったのがポケミスで珍しくランクインした理由なのかなと思った
とにかく絶版かどうかはともかく、当時文庫で刊行されていたものに偏っているのを見ても、人気投票としては内容というよりも、入手容易度や”読まれている度”に比例した順位だったなぁという印象である
まぁでも人数的にこれだけ大規模なアンケートは空前絶後であり、最大公約数的な味気無さは感じるにしても、信頼度いう面では他に類を見ないという点では大いに評価はしたい

No.4 7点 Tetchy 2010/09/09 21:43
こうさんに云われるまで気付かなかったが、確かに新本格以前の、しかも東野圭吾登場以前のミステリシーンで、何がベスト100だったのかを知るのに貴重な1冊。
個人的には新本格を読んだ以後に手に取ったため、掲載されている作品に古さを感じたことが先に立ったので、この評価になってしまうが、今埋もれつつ名作を知る上でもずっと手元においていたい1冊。

No.3 8点 kanamori 2010/07/17 17:24
なつかしいガイド本が挙がっていて嬉しい気分。
こういったベスト本アンケートは、直近の話題作とか単なる路傍的作品が幅を利かすことが多いが、このアンケートは推理作家協会員など1300人以上の大型投票の集計ということで、ある程度客観性があると思います。
読んだ本に順次チェックを入れていくのが楽しかったなあ。

No.2 9点 測量ボ-イ 2010/07/15 17:34
こうさんと同じく、今の僕のミステリ観に大きな影響を
与えている一冊。
次に何を読もうか?というとき、いまだにこれを見ると
きがあります。
この本の出版からもう20年以上経つんですね。週刊文春
さん、久々にこの企画やりませんか?

No.1 10点 こう 2010/07/14 23:37
 1986年出版の国内、国外のアンケートによるベスト100作品を紹介した本です。
 数年後高校生の時この本を手にするまではクリスティ、クイーン、チェスタトン、ドイルくらいしか知らなかったのでこの本で知り合えた作品が多く一番役に立ったガイド本でした。田舎に住んでいた20年以上前は情報も全くなく絶版本はまず読めなかったので隔世の感がありますが国内で新本格派が全く入ってないベスト本としては一番新しいと思いますので新本格前夜の作品に興味がある方は一読することをお薦めします。東野圭吾も乱歩賞受賞直後で一作も入っていません。
 個人的には海外はポケミスなど文庫に入ってない作品があまり入ってない点、国内は特定の作家に人気が集中している点が気になりますが今見れば最大公約数的なオーソドックスな作品が集まっていると思います。
 ちなみに海外は1位Yの悲劇、2位幻の女、3位長いお別れで国内は1位獄門島、2位虚無への供物、3位点と線でした。
 当時は海外作品は結構書店で手に入る作品ばかりでしたが国内作品は半分以上は絶版でした。今ではどちらも全集などが充実して結構手に入りますが国内も国外も当時全盛だった冒険、スパイ、謀略小説に関しては絶版が多いと思います。


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