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[ 本格 ]
Yの悲劇
悲劇四部作
エラリイ・クイーン 出版月: 1950年01月 平均: 8.10点 書評数: 61件

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1950年01月

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1956年01月

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東京創元社
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1960年01月

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1961年12月

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1962年01月

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1988年08月

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2010年09月

グーテンベルク21
2012年12月

東京創元社
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No.41 8点 makomako 2015/06/08 20:52
 Yの悲劇を読むのは40年ぶり。ストーリーやトリックなどすっかり忘れてしまうが常の私でも、このお話の犯人だけははっきり覚えていました。それもテレビドラマ(当時テレビドラマで放映されたのです)での犯人が明らかにされるシーンとBGMが頭と耳に浮かんできてしまい、犯人捜しや意外な犯人で驚くことができない分ちょっと残念でした。
 昔読んだときはあまり気にならなかったのですが、今回読み返すと何とも悲惨な話で救いようがないなあ。悪ガキも本当に気に障る。
 初めて読んだときは明らかにxの悲劇より上だと思ったのですが、今回はそれほどとは思えませんでした。やっぱり犯人がわかっていたことが大きいのかもしれません。

No.40 10点 sophia 2014/04/13 17:38
古今東西の本格ミステリーの中で最高の作品。
海外ものアレルギーの人もこれだけは読んでほしい。
「なぜ犯人は凶器にマンドリンを選んだのか」という謎が魅力的すぎる。

No.39 10点 ボナンザ 2014/04/08 17:35
いまなお語り継がれる伝説の名作であり、日本人の好みにきわめてマッチした作風であるのも嬉しい。

No.38 10点 バード 2014/03/04 00:45
おそらく自分のなかでこれを超えるものは出てこないかと。これ以上書くことはない。

No.37 9点 take5 2013/08/18 21:04
Xの方に書いた通りです。
ミステリーとして外れなし確実です。
マンドリンイコールクイーンとして認識されてしまいます。

No.36 9点 アイス・コーヒー 2013/06/03 18:38
クイーンらしいロジックの光る作品。かなり緻密な構想を経て作られた作品であり完成度は高い。衝撃的な真相は勿論の事、ミステリ全体に渡って読者をひきつける。
個人的にはクイーンの中で一番気に入ってる作品です。

No.35 9点 メルカトル 2013/03/03 22:19
クイーンの作品をすべて読んだわけではないので、偉そうなことは言えないが、個人的にはやはり本作がクイーンの最高傑作だと思う。
まるでクイーンが標榜する理想形を体現したかのような名作ではないか。
特に意外な犯人には驚かされた。
国名シリーズもいいけれど、私の一押しはこれで決まり。

No.34 8点 TON2 2012/11/26 21:08
集英社文庫「乱歩が選ぶ黄金時代ミステリー④」
引退したシェークスピア役者で、耳が不自由なドルリー・レーン4部作の2作目。
犯人に意外性があり、日本では一般に「X]よりも評価が高い場合ようです。
ある病気が原因で変わり者ばかりの、その名もマッド・ハッター家が舞台で、偏見と差別に満ちた内容となっている点に時代を感じます。日本ならば横溝正史のいわゆる血の濃さゆえの狂いということになるのでしょうが・・・。

No.33 7点 ミステリーオタク 2012/09/20 00:25
意外な犯人と伏線と論理はすげぇ
しかし最後の所業はあまりにも無法で傲慢ではないか?

No.32 8点 ミステリ初心者 2012/07/28 11:07
 すばらしい発想。ヒントも面白いです。

 ただ、ほとんど犯人が当たらない自分でも犯人が分かるほど簡単です。っというか、途中でバラしている感じがあり、この作者の作品にしては犯人当てがあまり楽しめないと思います。

No.31 4点 mini 2012/04/26 09:54
本日26日にテレビ朝日系列で連続ドラマ「Wの悲劇」がスタートする、主演は若手人気女優の武井咲(”さき”じゃなくて”えみ”だよ)
便乗企画としてレーンシリーズからと思ったのだが、なにしろ夏樹静子作品を1冊も読んでねえんで、「X」か「Y」かで迷った
「Wの悲劇」の粗筋見たら”館もの”っぽいから、便乗企画的には今回は「Y」だ

と言ってもさぁ、私はCCや”館もの”というシチュエーションに全く興味の無い読者なんで、舞台設定だけで言うなら「Y」より「X」の方が好きなんだよな、だからあまり語るべき事柄も無いんで(苦笑)
前期クイーンの特徴ってのはさ、”属性”に基づく犯人の設定だが「Y」もこの例に漏れない
ところでクイーンは登場人物を多く出しても無駄に感じさせないのが上手い、この「Y」でも一見どうでもいいような登場人物にも謎解きの根幹に関わるかに関係なく何らかの役割を与えている
クリスティには時々そういう意味で無駄なの有るから

No.30 10点 nukkam 2012/01/26 17:49
(ネタバレなしです) 1932年発表のドルリー・レーン4部作の第2作で「Xの悲劇」(1932年)と常に最高傑作の座を争っている本格派推理小説です。純粋な謎解き作品としてなら「Xの悲劇」がお勧めでしょう。一方本書も謎解きレベルでは遜色ない上に、事件の悲劇性の演出が見事です。とはいえこの結末をどう評価するかで意見が分かれそうです。「Xの悲劇」は最も万人受けして平均的に高得点を稼ぐ傑作、本書は気に入らない読者もいるかもしれませんが最高評価を多く集める傑作と言えるのでは。

No.29 8点 蟷螂の斧 2012/01/20 17:40
(再読)松本清張氏の「潜在光景」(「影の車」に収録)を書評し、ふと同様なテーマを思い出しまた。もう40年も前で、ほとんど内容は記憶に残っていませんが、本作はたしかテーマが同様な記憶がかすかにあり、再読となりました。本作のテーマは、ミステリーのトリック(あるいはオチ)でマイベスト5に入るもので、やはり古典の名作である感を強くしました。しかし、登場人物の狂気・異常性をあまり感じられなかったので、満点ではなくこの評価としました。

No.28 7点 りゅう 2011/01/23 20:53
 ネタバレ本で犯人を知っていたため、これまで未読だった作品。意外な犯人で知られている作品ですが、論理的な推理が展開され、犯人以外での意外性もあり、犯人を知った上でも十分に楽しむことが出来ました。ヘレン・ケラーのような三重苦を背負ったルイザという女性が登場し、謎の設定にうまく活かされています。途中で披露されるロジック(ハッター夫人を殺害した人物と毒の梨を果物かごに入れた人物が同一であることや、犯人の目的が夫人の殺害であってルイザの毒殺でないことを証明するもの)はなるほどと思いました。しかし、ルイザの証言から犯人の〇〇を推理して、犯人を特定するロジックは、こじつけとしか思えません。

No.27 6点 HORNET 2011/01/09 18:15
犯人の意外性はありました。ロジックもなかなかですが,新たな手がかりが作中で小出しにされるのがちょっと・・・とは思いました。日本では一番人気のクイーン作品のため,過剰に期待していたかもしれません。

No.26 8点 ミステリー三昧 2011/01/06 18:34
<創元推理文庫>悲劇シリーズの2作目(長編)です。
「Xの悲劇」or「Yの悲劇」どちらが良いかと聞かれたら、前者を本格推理小説の最高峰として、挙げさせて頂きたいです。その理由として、まず「きちがいハッター家」が本書の舞台となるのですが、私にはあまり「きちがい振り」が伝わってこなかったことが挙げられます。きちがい、きちがいと連呼していますが登場人物からは特異性は感じられなかったです。本書のテーマが「〇〇家の殺人」ということもあり、そこに住む人物の造形が中途半端な点は肩透かしでした。途中で横溝作品『犬神家の一族』に匹敵するぐらい狂気じみた遺言状が発表されるのですが、そこからハッター家で大波乱が巻き起こるということもなく、動機にも結びついていない点で遺言状の発表は意味を成していない。
日本人であるが故にロジックにピンとこなかった点があったことも残念でした。本書は「数字」が非常に重要なキーワードになっていて、何フィートだの何インチだからどうだのと推理が繰り広げられるのですが、全くピンと来なかった(これは私の教養がないだけです)。また凶器として、何故マンドリンが使われたのかという推理に対してもモヤモヤとした感じです。
総合的な感想として、犯人がこの人でしかありえないことを徹底的に指し示したいばかりに、あれもこれも無理に引き出し過ぎてロジックにムラができてしまっているような感じを受けました。身長からのフーダニット絞り込み以降の推理は私的には蛇足でした。8点なのにネガティブな感想ですいません。

No.25 8点 seiryuu 2010/11/07 14:45
ドルリー・レーン4部作の中でダントツに好き。
なんとなく犯人はわかるけれど、伏線と論理がすごいと思った。
多くの人がこのロジックに魅せられたのがわかりました。

No.24 10点 toyotama 2010/09/21 15:06
中学生のころ読んだら、「Xの悲劇」の方が推理小説らしいイメージがあったんだけど、30年ぶりくらいに読み返してみたら、「Yの悲劇」の方がトリックを知っていても、楽しんで読める、ということに気付いた。やはりミステリといえども「小説」なんだなぁと再発見。ルイザの境遇に涙。。。
マンドリンがどういうものか、いまだに実物を見たことがない。

No.23 8点 kanamori 2010/07/17 18:31
「東西ミステリーベスト100」を眺めていて気がついた。ほとんどの作品を、自分自身このサイトに上げていない。
ということで、まずは海外部門第1位の本書から。
よく「グリーン家」と比較されますが、サスペンスの強烈さと暗欝な雰囲気は、本書のほうが劣る印象。犯人の手掛かりに関する伏線の数々が一番の読みどころだと思いますが、後期のダイイングメッセージものと同様に手掛かりのキモの部分が日本人にはピンとこないのが難点か。

No.22 8点 2010/06/09 10:05
卵酒、パウダー、マンドリン、ヴァニラ、暖炉・・・。読書中、キーワードが登場するたびにすこしずつ記憶がよみがえってくるのですが、幸いにも途中で真相にたどり着くことはなかったので、再読を十分に楽しむことができました。再読であらためて感じたのは、それほどおどろおどろしさがなかったこと。感性が変化したからなのでしょうか。
「X」と比較すれば、謎解きの論理性、真相の意外性、物語性など、ほとんど同格です。舞台設定は全然ちがいますが、私は「X」のように場面に変化があり広がりのある設定も好きだし、本書のように閉塞感があって怪しげな雰囲気(『××家の○○』のようなやつ)も好きなので、物語に対する嗜好の面でも分け。本書がやや上だと思うのは、話の悲劇性(あのラストは日本人好みだと思う)と、納得のゆく犯人です(論理的にはどちらも納得できるが、「X」の意外な犯人はなぜか面白くない点があった)。


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