皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ SF/ファンタジー ] 瞬間移動死体 |
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西澤保彦 | 出版月: 1997年04月 | 平均: 5.93点 | 書評数: 14件 |
講談社 1997年04月 |
講談社 2001年08月 |
講談社 2012年09月 |
No.14 | 6点 | パメル | 2024/11/01 19:19 |
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主人公の中島和義は、人気作家の中島景子と結婚してヒモ同然に日々を暮らしていたが、実は幼少の頃より密かに作家になる夢を抱いていた。しかし、その創作意欲を妻が心無い一言で否定したその時、和義は妻を殺す決意を固める。アリバイ工作は完璧だ。ロサンゼルスの別荘で妻が殺された時、自分は東京の自宅にいる。和義には、テレポーテーションの能力があるので可能なのだ。
だが、この能力にはいくつかの欠陥がある。まずテレポートするには一定量のアルコールを摂取しないといけない。下戸の和義は、テレポーテーションを試みる度に朦朧状態になってしまう。またテレポート先に行けるのは生身の体だけなので、衣服を身に着けることは出来ない。当然何も持って行けず、持ち帰ることも出来ない。加えて秀逸なのが、A地点からB地点にテレポートする時、B地点にあったものが何か一つ和義と入れ替わりにA地点に転送されてしまうこと。 和義の計画は思い通りに進まず、妻殺しの計画を断念した現場の別荘で見知らぬ白人男性の刺殺死体が見つかり事態は混迷の度合いを深める。殺人者になるはずだった和義は、奇しくも妻の妹と二人で謎めく殺人事件の探偵役を務めることになる。謎解きの面白さに加えて登場人物たちの異様な人間関係を通して、人の心の深いところにある欲望や浅ましさを描くところに作者らしさが発揮されている。 推理のルールは、テレポーテーションという突飛な能力であろうとしっかり固められている。非現実的な超常現象が存在するものと認められた世界で、しかし事の真相は地に足がついたロジックで詰め切られる。大胆な伏線の張り方や、終始コミカルながらドロドロしたところもあり、ほろ苦いストーリーも、まさに作者の真骨頂と言える。 |
No.13 | 4点 | ボナンザ | 2024/05/04 00:17 |
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設定が凝っている割には真相がご都合主義すぎる気もする。 |
No.12 | 6点 | E-BANKER | 2012/11/03 23:05 |
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1997年発表。作者初期のSF風特殊設定ミステリーの一作。
今回は最近出版された新装版にて読了。 ~作家である妻の殺害をたくらむヒモも同然の婿養子。妻はLAの別荘、夫は東京の自宅。夫が「ある能力」を使えば、完璧なアリバイが成立するはずだった。しかし、計画を実行しようとしたその時、事態は予想外の展開に・・・。やがて別荘で見知らぬ男の死体が発見される。その驚愕の真相とは? 緻密なロジックが織り成す本格長編パズラー~ うーん。分かりにくい! っていうか、こんなこと真面目に考える作者って・・・やっぱり変わってる! こういう特殊設定ミステリーは作者の十八番だし、どんな驚くべき真相が待ち受けてるかと思ってたけど・・・ それ程でもなかったかなぁ。 前半は主人公の超能力の詳細やそれを生かすための舞台設定の説明でかなり回りくどくなっている印象なのもやや割引材料だろう。 本作の「肝」はタイトルどおり瞬間的に移動した「死体」の謎。 ただ、無関係と思われた登場人物の相関関係が後出し的に判明するので、この真相はちょっと予想がつかなかった。 簡単に言えば、「超特殊なアリバイトリック」と思えばいいわけだ。 でもまぁ、嫌いじゃない。 こんな変なミステリーがあってもいいんじゃない。 「七回死んだ男」や「人格転移の殺人」と比べるとちょっと落ちるという評価だが、一読する価値は有りだろう。 (全然関係ないけど、主人公の劣等感はなんか分かるなぁ・・・) |
No.11 | 6点 | E | 2010/05/06 00:07 |
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自分にとっては予想外の展開が続き、驚きました。
超能力者も色々大変なんだなぁ・・・とお気楽な感想が強い。 |
No.10 | 5点 | ぷねうま | 2009/03/14 07:41 |
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ちょっと肩透かし。
もっともっと面白くなりそうな設定だったんだけどなあ。 |
No.9 | 7点 | kkk | 2007/11/22 23:03 |
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あいかわらず軽く楽しませてくれます。息抜きにぴったりです。 |
No.8 | 9点 | dei | 2007/07/23 20:12 |
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この平均点の中普通に楽しめた俺はいったい・・・
確かに穴があると思うけど、設定と登場人物も好き。 西澤氏のSF設定が好きな人にはオススメ。 西澤氏のマイベストです。 あと玉椿さん同様、主人公に共感を抱いてしまった。 |
No.7 | 4点 | なの | 2004/09/05 20:42 |
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前半はいいんですよ、前半は。 奥さん・景子さんが魅力たっぷりで。 もっと彼女の活躍が見たい・・・そんな感想。 |
No.6 | 8点 | 玉椿 | 2003/03/28 05:35 |
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ヘンテコ本格シリーズの中でも、この話しは好きです。軽いけど軽く無い感じ(意味不明) 主人公に共感できる私はダメ人間なのであろうか?(笑) |
No.5 | 5点 | KANNO | 2002/04/14 22:45 |
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う〜ん…。ドロドロしてたなぁ、人間関係が。妹、純愛だと思ってたのに〜(怒)でした。 |
No.4 | 6点 | テツロー | 2002/04/06 23:44 |
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今回のSF的趣向の説明は、少しくどかったように思う。ミステリとしても、今回のは穴があったような。犯人を断定する辺りの手がかりが表示されてない(僕が読み落としてたらすまん)。 一応ハッピーエンドになっているが、登場人物の関係も生臭い気がして、何だかなと感じた。 主人公が下戸なので、西澤氏も調子がでなかったとか?(笑) |
No.3 | 5点 | jyungin | 2001/10/16 22:30 |
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軽く読ませてくれるところはやはり好き。ミステリとしては不満。時間をつぶすのに良い。 |
No.2 | 6点 | もよもよ | 2001/08/23 08:07 |
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死体の謎は解けたものの、その他の問題が全然片付いていないのでスッキリしない。いつもながらSF風の設定や人物造形は凝っていて楽しかっただけに残念。 |
No.1 | 6点 | 馨子 | 2001/08/14 16:01 |
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事件も人間関係も、途中まではどうなるか楽しみだったのに、この展開はガッカリ。終わり方も好きじゃない。まぁこういうこともあるよね。 |