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[ 日常の謎 ]
麦酒の家の冒険
匠千暁シリーズ
西澤保彦 出版月: 1996年11月 平均: 5.75点 書評数: 32件

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講談社
1996年11月

講談社
2000年06月

No.32 6点 ぷちレコード 2024/04/10 22:08
至って普通の山荘にもかかわらず、その中にはベッドが一つと九十六本のビールしか目立つものがない。一体この家は何なのか、という大掛かりだけれど確かに日常の謎という物語。
明らかに多すぎるビールは何のためのものなのか。そもそもこんな山荘の中にビールとベッドしか用意されていないなんて、どういう意図があっての配置なんだ、とこれだけで物語を牽引できる強力な謎。けれど、事件らしき事件は何一つ起こっておらず、ただ大量のビールがあるだけ。そこから始まるホワイダニットの推理合戦は、大変読み応えがある仕様になっている。

No.31 4点 ボナンザ 2024/03/17 18:47
あーだこーだと議論しているのが好きでも、手掛かりが少なすぎて妄想の類になっている。

No.30 5点 パメル 2018/09/19 01:15
ドライブの途中、ガス欠に見舞われ迷い込んで辿り着いた山荘。
その山荘に勝手にあがり込み、さらに冷蔵庫にあるビールをこれまた勝手に飲みながら、この家の奇妙な点を仮説や推論を重ね推理合戦するという不謹慎かつ滅茶苦茶な設定で楽しめる。
最初のうちは良かったが、殺人事件が起きているわけではないし、何の物的証拠も無い単なる推論の域を出ないわけだから途中で飽きてくる。さすがに冗長に感じた。(短編で十分)
ユーモアある発想で推論が展開され、作風からして奇想天外な結末を期待してしまうが、最後に明かされる真相には面白味がなくがっかりさせられた。
エビスビールを飲みながら読んでください。

No.29 5点 ナノ 2013/10/19 07:15
短編でもいけそうな内容を引き延ばした作品とでも言いましょうか。
それが重厚な内容に貢献できていたりすればいいのですが、多くのページは見当外れの推理とそれの論破。
削っても問題ない箇所は多大にあったように感じます。
ビールは呑みたくなりました。もちろんヱビスです。

No.28 6点 isurrender 2013/02/11 02:35
ビールが飲みたくなるミステリーとしてはピカイチ
だが、まあミステリにそんな要素はさほど求めていないわけで(笑)

No.27 5点 Q-1 2012/05/27 23:33
このシリースのファンなので楽しかったのはその通りなのですが、
終始麦酒の家の謎についての議論が展開されるだけで
ただそれをひたすら追っていくだけという感じでした。

読者があの結論に至るのは相当困難だと思われます。

No.26 4点 いけお 2012/05/27 02:34
登場人物の仮説にリアリティが無さすぎで退屈。
真相は分からなかったが、特に何とも思えない。

No.25 3点 misty2 2012/04/15 16:34
タイトルに惹かれ、拝読。
安楽椅子タイプといっても、現場には居るのだが…
終始ダラダラ、退屈だった。
100頁程で纏めたら、感想は変わったかもしれない。
吐いても呑むタックのガッツに+1点でも、3点かな。

No.24 5点 E-BANKER 2011/10/26 21:00
タック&タカチシリーズの実質第2作目。
長編で安楽椅子(アームチェア・ディテクティブ)パズラーに挑んだ野心作(?)
~ドライブの途中、4人が迷い込んだ山荘には、1台のベッドと冷蔵庫しかなかった。冷蔵庫には、エビスのロング缶と凍ったジョッキ。ベッドと96本のビール、13個のジョッキという不可解な遺留品の謎を酩酊しながら推理するうち、大事件の可能性に思い至るが・・・~

作者のチャレンジ精神は買うが、作品としてはあまり魅力を感じなかった。
それが正直な感想。
トライ&エラーで、推論を作っては壊していく中盤が、やはり冗長でクドイ。
推理の材料がベッドとビールだけというのでは、あまりに推論の要素が大きすぎるのが問題点なのだと思う。
作者がお手本としたH.ケメルマンの「九マイルは遠すぎる」も名作ではあるが、個人的にはあまり面白みを感じなかった作品。
それも、推論部分が大きすぎて、作者の匙加減でどうとでも結論付けられるところが合わなかったのだろう・・・

安楽椅子探偵物は、やはり短編にしか向かないスタイルなのでしょうし、本作も本来は短編向きのプロット。
まぁ、でもこういう荒唐無稽なストーリーは作者ならではっていう気はしますが・・・
(そういやぁ、最近エビスなんて飲んでないなぁ・・・発泡酒やら第3のビールばかり・・・)

No.23 5点 白い風 2010/11/21 10:25
今回は殺人事件などの凶悪犯罪じゃなく、ただ”麦酒の家”の謎を延々と語っていく…。
謎解きにはある程度、楽しめたけど正直ワクワクはしなかった…。
例の4人組の関係は楽しめたけどね。

No.22 5点 seiryuu 2010/07/16 18:27
どんだけ仮説とビール好きなんだ?

No.21 5点 E 2010/04/18 23:54
遭遇した「不可解過ぎる」事態に対して様々な議論・推理を展開して語り明かす、という設定は面白かったのですが、一寸くどい印象が;
"結論"にいくまでの経緯は大事でしょうが、もっと短くても良かったのではないかと・・・短編集に収録された一つの作品でいい、という感想です。

No.20 6点 ひこうき雲 2008/08/13 01:29
西澤保彦氏の著書で初めて読んだ作品。
4人が迷い込んだ山荘に、ベッドと冷蔵庫そして麦酒しかなかったことの謎解き。特に何が起こるわけでもなく、永延と4人が推測して話し合う。いつまでこんな話し合いをしているんだと、途中少々ストレスを感じ、こんなストーリーは長編でなくても短編でいいじゃないの?と思いながら読んでいましたが、終わりにいくに従い、この推測から謎を解き明かす面白さに引き込まれていってしまいました。

No.19 5点 spam-musubi 2008/05/26 12:43
仮説、仮説、仮説…のオンパレードで、
途中少々いらついてしまった(短気なだけかも)。
最後のカタルシスも今ひとつ。
試みとしては評価できる。

No.18 5点 ElderMizuho 2008/03/19 12:26
アイデアは面白い。仮説とビールのみだけでこれだけ話を進められるのはさすがとしか言いようがない。
ただ実際のところ、設定は50%ほどしか生かされていなくて、最重要の手がかりはその後に出てきてしまうのは、やはりマイナスポイントかな。

No.17 6点 VOLKS 2008/01/17 17:13
4人がビールを飲みながらひたすら語り合う。ただそれだけで1冊にしてしまう作者の技量と登場人物達の魅力に驚く。

No.16 3点 シーマスター 2007/11/20 23:37
エラリークイーンの短編を思わせるようなタイトルにも惹かれたし、こういう設定も好きだし、麦酒はもっと好きだが・・・・・・退屈だった。

面白いとも思えない仮説が次から次へと垂れ流されたり反芻されたりする前半を「まさかこれが最後まで続くんじゃないだろうな」という不安を覚えながら読み進んだが、さすがに中間点で新たな展開があり後半はファクターを広げてきた・・・しかし「舅と婿の対立論」やその問題で「行ったり来たり」の何たらかんたらをグダグダ論ずるあたりでは本当に眠気を催してしまった。

結論は一応スジが通っていると思うが、「これだけダラダラ読ませてソレかよ」という感は否めない。
短編に纏めてくれていれば、「小気味いい論理ゲーム」という印象になったかもしれない。

No.15 7点 ぷねうま 2007/09/29 07:03
ビール党の自分としてはガブガブ飲みまくる登場人物達を気持ちよく感じた。
脚本によっては舞台化できそうだ。ミステリとしては「めちゃくちゃ面白い!」という感じではなかったんだけど、読み終わったあと本作の文庫本がすごくいとおしくなった。

No.14 8点 dei 2007/08/14 19:40
岡嶋二人の「そして扉が閉ざされた」は回想シーンで新たな事実が明らかになったりしたが、この話は4人がただ推測をするだけに終始する。
が、全く飽きさせないし納得もできる(ハズ)良作。

No.13 6点 なの 2004/09/05 20:49
試みはいいんだけど・・・惜しい。
どうも推測される理由が、常識に囚われ過ぎているような気が。
一人くらいトンデモない推測をしても良かったのになぁ・・・。
四人ともが理性的なので、脳内一人ディスカッションみたい。


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