海外/国内ミステリ小説の投稿型書評サイト
皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止 していません。ご注意を!

[ 本格/新本格 ]
依存
匠千暁シリーズ
西澤保彦 出版月: 2000年06月 平均: 7.00点 書評数: 21件

書評を見る | 採点するジャンル投票


幻冬舎
2000年06月

幻冬舎
2001年11月

幻冬舎
2003年10月

No.21 6点 メルカトル 2014/08/11 22:29
力作であることは認めるが、やはりくどい。何と言うか、シリーズの集大成的な位置を占める作品としての価値はあるかもしれないが、例えばこれが本シリーズを初めて読む人にとってはどうなんだろう。主要メンバー4人がほとんど何の説明もないまま、それぞれの個性をむき出しにして我が物顔で物語に溶け込んでいるのは、ちょっと不親切ではないのかと思う。こういった、シリーズを通して読まなければ理解できない作品も、問題ありと言えばそうなんだろう。
やや過激な日常の謎を登場人物が提起し、それに対して議論を戦わせる一方、タックが衝撃の過去をタカチ相手に激白していく構成は、目新しさはないものの、引き込まれるシーンもあるにはある。が、心身ともに弱っている今の私には、さすがに無理があったようで、かなり記憶が曖昧な部分も多々あるかと思う。600ページ越えは少々長かった、無駄な描写があったとは思わないが。
後半のケイコ連続誘拐事件の謎はなかなか面白かった。他にも世話をしない飼い犬、老婆の幽霊など、なるほどよく考えられた仮想解決ではないだろうか。
まあとにかく、シリーズのファンは必読、その他の読者はいきなり本作を読まないほうが無難だと思う。ある程度、シリーズキャラを理解したうえで臨まれることをお勧めしたい。

No.20 6点 Q-1 2012/06/05 19:28
よくもまあ、こんなに精神病の人間ばかり集まったなと。
彼らの精神状態の描写は心理学的には辻褄が合ってるのでしょうが、
やっぱり一般人には理解し難い内容ですね。

だだ小石やケイコ連続誘拐の謎は面白かったです。

No.19 7点 白い風 2010/11/29 19:57
ミステリ的にはストーカー事件とか小粒であんまり高くないと思う。
タックの兄の事件も読者にとって真相解明は不可能だと思うしね。
ただ、相変わらずラストのインパクトは強いね。
評価は悩んだけど、タックの過去を扱うというシリーズの中心的な存在として付けました。

No.18 5点 E 2010/09/11 19:57
タック&タカチシリーズである意味一つの分岐点だろうか・・タックの過去が明らかになる話。
段々暗くなっていくなぁこのシリーズ;
自分の中でタックの評価が落ちましたねー。
変わりにタカチは少し上がりました(苦笑)

No.17 4点 seiryuu 2010/07/16 21:05
シリーズとしては面白かったけど
内容は辛気臭くだらだら長いだけに思えました。

No.16 7点 ぷねうま 2009/02/22 02:33
シリーズを通して繰り返されるジェンダー論にはちょっと辟易。
まあ、正しいこと言ってると思うし、異論もないけど、なんか嫌なことでもあったんか作者は、と勘ぐってしまう。

相変わらずの推理の応酬はやはり楽しい。
でもタックがあんなこと言うとは思ってなかったのでちょっとショック…。
ああ、僕のタックは二度と帰ってこないかもしれないのね。(僕は男です)

No.15 8点 spam-musubi 2008/08/22 10:25
ルルちゃんのストーカー事件も、お婆さんの幽霊も、ケイコちゃん連続誘拐事件も、
全ては最後の対決場面への前振りだったんですね。
タックの過去清算編として非常に面白いですが、シリーズものの常として、
これ以前のシリーズ本を読んでいないと辛いと思います。

自己防衛のための記憶の改竄って、現実にも当たり前のようにあるんですよね。

No.14 7点 dei 2008/07/27 19:59
ミステリと言うよりもこのシリーズのひとつの区切り作品
このシリーズが好きなら面白いとは思う

で。続編はいつでるんでしょうか

No.13 5点 VOLKS 2008/02/06 00:52
いつものメンバー+αで、小さな出来事や事件、想い出をこねくりまわすいつもの談義は面白かった。が、それと平行してタックとタカチによって語られ明らかになる、タックの幼少期からの真実に引き込まれなかった。簡単に言ってしまえば、メインがあまり面白くなかった、ということだろうか。

No.12 9点 姑獲鳥 2007/08/04 20:27
ウサコが好きになりました。

No.11 6点 バファックス 2004/07/03 00:23
うpっ、いつの間に、こんなシリーズになっていた?
わしは読み落としをしていたのか?
まったく、ちょっと油断するとこの人は。

No.10 5点 いくり 2003/06/13 14:37
 回を重ねてタックに対するタカチの想いが説明されていくにつれ、誰からも賞賛されるはずの自分の美貌になびかない珍しい男に悔しさを感じているだけと思わされるようになった。この作品中のタカチの態度は所有欲、征服欲以外のなにものにも見えず、興ざめ。でもきっと続編読んでしまうだろうなあ。

No.9 8点 しゃんてん 2003/02/12 17:57
 前作に比べて登場人物が変わりすぎている気がしてびっくりした。前作を読んだ限りではそんな関係だとは思わなかったのだが…私が読み違えていたのだろうか

 観念的で浅く、安っぽい気がしないでもない。しかし、理屈や観念でしか愛や苦しみを認識や表現できない子供と大人の間の大学生らしさ(私が考える大学生らしさ)やその時期に特有の苦しみやせつなさが出ている気がして、非常に説得力があるように感じ、話にのめりこむことができた。
 対話形式の謎解きの部分も、面白い。やはり推理していく楽しみを覚えた

No.8 2点 押釦 2002/10/08 14:16
「解体諸因」からひっかかっていたこの作者への不快感は
やはり作者最高傑作といわれるこの作品においてもまったく変っていなかった。
この作品は「重い」「深い」とよく聞くが自分の印象はまったく逆で、
その重さというものを観念的にしかわからない人間の書いた話だと思う。

なんらかの被害者の立場になってこの作家からどれだけ
同情的されようと不快にしか感じないことだろう。

No.7 9点 鈴木(仮名) 2002/09/08 22:25
救われ無いタックの母親があまりに悲しくてやるせない。あんな状態に至る過程も絶望的すぎて恐ろしい。家族全員が近親相姦(虐待)を黙認するなんて・・・。
本当はタックとタカチの進展具合に関心を寄せていたのだけれども、あまりに残酷な背景に呆然となってそれどころではなかった。イタイ話だったなぁ。
ウサコがわりと計算高くて、辛辣な人間観察をする娘と知ってちょっとびっくり。まあそういうものかな。

No.6 9点 流破 2002/07/04 16:41
・・・読後しばらく放心状態でした。
この作品は単品では読まない方がいいと思います。
少なくとも『スコッチ・ゲーム』の後に読んで見てください。(出来れば前作も全部)
次回作が気になります。

No.5 9点 mou-mou 2002/06/29 16:23
ミステリで初めて泣きました。;.;
ネタバレかも?ですが、タカチの「あなたを愛しているわ」というセリフが忘れられない。
西澤保彦の新しい魅力に気づかされた一冊。

No.4 9点 AYABE 2002/06/16 04:23
ボアン先輩はもしかしたら一番の名探偵なのか?最後の彼の台詞でそう感じてしまった。
タックとタカチには幸せになってもらいたい

No.3 9点 KANNO 2002/04/14 22:58
タックがかわいい。ウサコ、そんなに思い悩むことないぞ。ボアン先輩かっこいい。
終盤のタックとタカチの科白、このシリーズをずっと読んできた人なら絶対驚きます。というか、「マジ!? そんなこと言っちゃうの?」って感じです。

No.2 8点 馨子 2002/01/10 20:26
うんうん、確かにそうですね。タックの過去も興味深かったですが、ウサコちゃんの内面もなかなか。
もう、「ミステリとしては・・・」なんてことはどうでもいいです。彼らの今後が知りたい。それにしてもボンちゃんってかっこいいなぁ。


キーワードから探す
西澤保彦
2023年03月
走馬灯交差点
平均:1.00 / 書評数:1
2022年03月
パラレル・フィクショナル
平均:5.00 / 書評数:2
2020年12月
偶然にして最悪の邂逅
平均:6.00 / 書評数:1
2020年08月
夢魔の牢獄
平均:6.00 / 書評数:1
2019年12月
逢魔が刻 腕貫探偵リブート
平均:5.00 / 書評数:1
2018年09月
幽霊たち
2016年11月
悪魔を憐れむ
平均:7.00 / 書評数:3
2015年06月
回想のぬいぐるみ警部
平均:5.00 / 書評数:1
2015年03月
さよならは明日の約束
2014年05月
下戸は勘定に入れません
2014年03月
探偵が腕貫を外すとき
2013年06月
ぬいぐるみ警部の帰還
平均:5.00 / 書評数:1
2012年10月
モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵
平均:6.00 / 書評数:1
2012年02月
幻想即興曲
平均:5.00 / 書評数:1
2011年10月
彼女はもういない
平均:5.00 / 書評数:1
2011年08月
赤い糸の呻き
平均:6.00 / 書評数:2
2011年05月
必然という名の偶然
平均:5.67 / 書評数:3
2010年10月
幻視時代
平均:6.00 / 書評数:3
2010年08月
からくりがたり
2010年03月
こぼれおちる刻の汀
平均:5.00 / 書評数:1
2009年09月
身代わり
平均:4.50 / 書評数:6
2009年07月
動機、そして沈黙
平均:6.00 / 書評数:1
2008年10月
スナッチ
2008年08月
夢は枯れ野をかけめぐる
平均:5.50 / 書評数:2
2008年04月
腕貫探偵、残業中
平均:6.00 / 書評数:2
2007年07月
収穫祭
平均:6.00 / 書評数:3
2006年11月
ソフトタッチ・オペレーション
平均:5.00 / 書評数:2
2006年10月
春の魔法のおすそわけ
2006年03月
キス
2005年10月
フェティッシュ
平均:4.00 / 書評数:1
2005年07月
腕貫探偵
平均:5.50 / 書評数:4
2004年12月
生贄を抱く夜
平均:4.00 / 書評数:1
2004年08月
方舟は冬の国へ
平均:6.00 / 書評数:3
2004年06月
パズラー 謎と論理のエンタテインメント
平均:7.50 / 書評数:2
2004年04月
いつか、ふたりは二匹
平均:6.67 / 書評数:6
2003年11月
黒の貴婦人
平均:5.75 / 書評数:8
2003年06月
笑う怪獣 ミステリ劇場
平均:5.00 / 書評数:4
2003年05月
神のロジック 人間のマジック
平均:6.36 / 書評数:14
2003年03月
リドル・ロマンス 浪漫迷宮
平均:6.00 / 書評数:1
リドル・ロマンス 迷宮浪漫
平均:6.33 / 書評数:3
2002年12月
ファンタズム
平均:4.22 / 書評数:9
2002年08月
人形幻戯
平均:5.00 / 書評数:3
2002年03月
聯愁殺
平均:6.60 / 書評数:20
2001年12月
両性具有迷宮
平均:5.50 / 書評数:2
2001年10月
異邦人
平均:7.25 / 書評数:4
2001年09月
夏の夜会
平均:5.50 / 書評数:8
2001年03月
謎亭論処
平均:6.08 / 書評数:12
2000年12月
転・送・密・室
平均:5.80 / 書評数:5
2000年10月
なつこ、孤島に囚われ。
平均:3.38 / 書評数:16
2000年06月
依存
平均:7.00 / 書評数:21
1999年09月
夢幻巡礼
平均:6.00 / 書評数:5
1999年03月
黄金色の祈り
平均:6.33 / 書評数:12
1999年01月
念力密室!
平均:6.50 / 書評数:8
1998年10月
ナイフが町に降ってくる
平均:3.86 / 書評数:14
1998年09月
実況中死
平均:6.57 / 書評数:7
1998年06月
猟死の果て
平均:5.38 / 書評数:8
1998年04月
ストレート・チェイサー
平均:6.00 / 書評数:10
1998年03月
スコッチ・ゲーム
平均:6.53 / 書評数:15
1998年01月
幻惑密室
平均:5.87 / 書評数:15
1997年08月
仔羊たちの聖夜
平均:6.68 / 書評数:19
1997年07月
複製症候群
平均:5.44 / 書評数:9
1997年04月
瞬間移動死体
平均:6.08 / 書評数:12
1997年01月
死者は黄泉が得る
平均:6.73 / 書評数:15
1996年11月
麦酒の家の冒険
平均:5.75 / 書評数:32
1996年08月
彼女が死んだ夜
平均:6.95 / 書評数:21
1996年07月
人格転移の殺人
平均:7.25 / 書評数:36
1996年03月
殺意の集う夜
平均:6.35 / 書評数:31
1995年10月
七回死んだ男
平均:7.39 / 書評数:84
1995年06月
完全無欠の名探偵
平均:6.50 / 書評数:16
1995年01月
解体諸因
平均:5.88 / 書評数:24