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気分は名探偵 犯人当てアンソロジー 我孫子武丸・有栖川有栖・法月綸太郎ほか |
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アンソロジー(出版社編) | 出版月: 2006年05月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 5件 |
徳間書店 2006年05月 |
No.5 | 6点 | メルカトル | 2015/01/06 22:39 |
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再読です。
表紙の猫がかわいいね。黒猫がカメラ目線でじっとこちらを見ているよね。 さて、この犯人当てアンソロジーだが、なかなか良質の短編が並んでいる。いずれ劣らぬパズラーが目白押しと言いたいところだが、出来不出来の差は見られるのはやむを得ないだろう。と言うか、ここまで来ると好みの問題なのかもしれない。個人的には、貫井徳郎の『蝶番の問題』が圧倒的に面白かった。投稿による正解率がわずか1%だというのだから、その難解さは群を抜いている。しかし、その割には実に明快で意外すぎる真相が光る逸品となっている。 他は安孫子武丸、法月綸太郎あたりが良かったかな。 巻末の筆者による座談会も興味深く読ませてもらった。やはり、こうした誌上掲載のキッチリした締め切りの犯人当てという企画ものには、様々な苦労が付きまとうものだということがよく分かる。 それにしても、当時も、そして今でもこのメンバーは豪華すぎる。これだけの執筆陣が揃っているのだから、期待しないほうがどうかしている。多くの読者にとっては、その期待を裏切らないだけのポテンシャルを持った作品集と言えるかもしれない。 |
No.4 | 7点 | まさむね | 2014/06/18 22:00 |
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夕刊フジの連載企画から生まれた,犯人当てアンソロジー。出題者は,有栖川有栖氏,貫井徳郎氏,麻耶雄高氏,霧舎巧氏,我孫子武丸氏,法月倫太郎氏という錚々たるメンバーでして,内容も充実しています。最後に収録されている座談会も,「犯人当て作品」に関する各々のスタンスが垣間見えて楽しい。犯人当てに挑むという本来の読み方が最も楽しめることは間違いないですが,肩ひじを張らずに普通の短編集として読んでも良いと思います。
犯人当てに成功したかどうかは別として,楽しめた作品は,漂流者(我孫子武丸氏),ヒュドラ第十の首(法月倫太郎氏),蝶番の問題(貫井徳郎氏)ですかね。 |
No.3 | 8点 | 測量ボ-イ | 2011/10/30 14:01 |
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夕刊紙に掲載された(らしい)犯人当て短編集。
どれも粒よりでハズレがなく、嗜好に合う方ならかなり 楽しめると思います。 少し長くなりますが、個々の簡単な評価が以下書きます。 露骨なネタばらしはしませんが、何の予備知識もなしに 本作品を読みたい方はスル-して下さい。 ①ガラスの檻の殺人(有栖川有栖) 凶器の隠し方がテ-マ。隠し場所が判れば自ずと犯人 も特定できます。土屋隆夫氏の某名作を彷彿とするト リックです。 ②蝶番の問題(貫井徳郎) 確かに伏線は貼ってありますが、これは難し過ぎます。 ③二つの凶器(麻耶雄高) 作品自体も楽しめますが、登場人物の名前がユニ-ク。 月ヶ瀬、大河原、下狛、加茂、笠置、木津・・・関西 在住の方、ピンときませんか? 作者は確か三重県出身でしたよね。成程。 ④十五分間の出来事(霧舎巧) う-ん、これも難しい・・・ ⑤漂流者(我孫子武丸) トリックは使い古したものですが、見せ方・使い方が うまい。 ⑥ヒュドラ第十の首(法月倫太郎) ちょっとマニアックなトリックかな? 全体として、かなり難しいです。因みに僕は1勝5敗 でした。 |
No.2 | 7点 | HORNET | 2011/02/13 15:28 |
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読者の「犯人当て」を主眼とした企画アンソロジー。夕刊フジに連載され,読者から解答を募ったものだそうで,その正解率も各短編のはじめに示されていて謎解きの意欲を掻き立てられます。私なりに難易度を示してみました。
◇有栖川有栖「ガラスの檻の殺人」:普 一番分かりやすかった。描写の中に含まれている推理の手がかりも気付きやすい。 ◇貫井徳郎「蝶番の問題」:超難 被害者の手記をいかように読むかがポイント ◇麻耶雄嵩「二つの凶器」:普 短時間に起こった出来事をいかに時系列に整理できるか。 ◇―霧舎巧「十五分間の出来事」:難 これも描写にヒントが隠されています。 ◇我孫子武丸「漂流者」:普 これも主体は被害者の手記。犯人というより,人物当て。 ◇法月綸太郎「ヒュドラ第十の首」:難 ちょっと科学的というか医療的な知識も要るが,常識の範囲。 私は2勝4敗でした。しかも1勝は,犯人と大体のトリックは分かりましたが,犯人の行動の「なぜ」について完全に説明は出来なかったので,本当は「敗」かも・・・。何にせよ,まさに「気分は名探偵」の楽しい一冊です。 |
No.1 | 7点 | 江守森江 | 2009/05/22 14:12 |
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夕刊フジの読者挑戦連載企画作品を纏めた物。
犯人当てを手軽に楽しめる良品。 巻末に作者達の覆面?座談会もあり楽しい。 |