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平成ストライク 青崎有吾他 |
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アンソロジー(出版社編) | 出版月: 2019年04月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
(株)南雲堂 2019年04月 |
KADOKAWA 2020年10月 |
No.1 | 6点 | メルカトル | 2021/04/30 22:48 |
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JR尼崎駅で通勤電車を待っていたカメラマンの植戸は電車脱線の報せを受ける。その後、ホームで見かけた高校生が事故の取材現場にも現れて…(「加速してゆく」青崎有吾)。私は悪を倒すため、正義のために、彼のブログに殺害予告を書き込み続ける(「他人の不幸は蜜の味」貫井徳郎)。平成に起きた、印象的な事件や出来事をテーマに9人の注目作家が紡ぐ衝撃のミステリ。今を手探りで生きる私たちの心に刺さる、珠玉の競作集!
『BOOK』データベースより。 青崎有吾の『加速してゆく』を読んだ直後は、なるほどそう言えば尼崎でマンションに突っ込んで、多くの犠牲者を出した電車脱線事故があったなと久しぶりに思い出しました。そしてこの作品がこのアンソロジーの規範となっていれば良いなと思うほどの良作でありました。しかし、他は平成という時代を振り返って、膝を打つような事件を扱ったものは天祢涼の東日本大震災のその後を描いた『From the New World』くらいです。あと消費税導入もありましたね。 本アンソロジーに寄稿している9人の作家は、全て平成デビューらしいですが、井上夢人は岡嶋二人として昭和デビューなので要らなかったかなと思います。作品自体もあまり印象に残らなかったですし。遊井かなめは平成の流行を散りばめただけの凡作だし、白井智之は相変わらずエログロ全開でやりたい放題だし。小森健太郎は唯一書下ろしではないので、ほとんど平成とは関係ありません。バカミススレスレのトリックはあまり感心しませんが、意表を突かれたのは確かです。 玉石混交であるのは間違いないですが、総じて楽しめたのでこの点数にしました。結構豪華な作家陣だったので期待し過ぎた私がいけなかったんです。 |