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名探偵に訊け 日本推理作家協会編 |
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アンソロジー(出版社編) | 出版月: 2010年09月 | 平均: 7.00点 | 書評数: 1件 |
![]() 光文社 2010年09月 |
No.1 | 7点 | 虫暮部 | 2025/09/26 11:19 |
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テーマは “レギュラー名探偵”。
山田正紀「原宿消えた列車の謎」。『風水火那子の冒険』の火那子と往年の名探偵・進藤正子が全国を巡る「街名シリーズ」だそうだが、立ち消えになって未だ作者名義の短編集には収録されていない。雑誌掲載だけで消えなくて良かったと言うべきか。まったくもー。 内容としては、入り組んだ背後関係が短編の手には余る、いや、でも、この短さに無理にでも収めたからこそ風呂敷が畳み切れたと言うべきか。 それ以外は全て、各作家名義の短編集に収録済みで、半分くらいはそちらで読んでたけど随分忘れていた。 “名探偵のキャラクターを未読の者に紹介する” と言う観点で言えば、北山猛邦「毒入りバレンタイン・チョコ」、柄刀一「バグズ・ヘブン」、若竹七海「蠅男」あたりが役割を良く果たしている。有栖川有栖「火村英生に捧げる犯罪」は火村より寧ろアリスを紹介しているな。 石持浅海「ディフェンディング・ゲーム」は、シリーズ中一番の駄作だと思うのだが、何故コレを選んだ……? |