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賭博師たち 伊集院静(ほか) |
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アンソロジー(出版社編) | 出版月: 1995年03月 | 平均: 6.00点 | 書評数: 1件 |
翔泳社 1995年03月 |
角川書店 1995年07月 |
角川書店 1997年11月 |
No.1 | 6点 | メルカトル | 2022/12/27 22:42 |
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平穏な日々を嫌い、明日を拒み、ときには愛するものさえ裏切り、賭博師たちは凌ぎのために、一切の感情を捨て去る。己の神経を極限にまで研ぎ澄まし、“勝負”というただ一点のみに真実を見出そうとする彼らの生き方とはいかなるものなのか。人生の深淵を知り尽くした八人の作家が、非情の世界に生きる男たちの栄光と破滅を描破したベストアンソロジー。
『BOOK』データベースより。 黒岩重吾と樋口修吉(誰?)以外は十分楽しめました。それにしても八人の作家の中の二人が阿佐田哲也を主人公に持ってきているのには、流石に博打の神様、雀聖と呼ばれた男だと感じ入りました。その二人、生島治郎と清水一行は明らかにノンフィクションらしき短編で、阿佐田哲也の魅力を遺憾なく描写しています。特に有名なナルコレプシーという突然眠ってしまう奇病について両者ともページを割いています。何だかんだ言いながら最後にはかっぱいでしまう強者として描かれていて、又氏の意外は素顔をも知れます。 伊集院光はヒリヒリした博打と言うより官能小説の体を成しています。黒川博行はバリバリの麻雀小説で1ページ目から牌図が出て来ます。しかし、プロの主人公が簡単な絡繰りに気付かないのは不可解でした。佐藤正午は博打と恋愛を天秤にかけた様な作品で、最も小説らしい小説です。ただその分博打の醍醐味は味わえませんでした。 |