皆さんから寄せられた5万件以上の書評をランキング形式で表示しています。ネタバレは禁止
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[ 冒険/スリラー/スパイ小説 ] 12番目のカード リンカーン・ライムシリーズ |
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ジェフリー・ディーヴァー | 出版月: 2006年09月 | 平均: 5.20点 | 書評数: 5件 |
文藝春秋 2006年09月 |
文藝春秋 2009年11月 |
文藝春秋 2009年11月 |
No.5 | 3点 | レッドキング | 2020/02/26 11:37 |
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ライムシリーズ第六弾。黒人女高生ヒロインに歴史ミステリを絡めたサスペンス。いつも以上にハッピーエンディングのいい話。「善玉=黒人少女」vs「悪玉=ブラック大企業」てな、いかにもな米国リベラル派風味がちとウザいが。 |
No.4 | 6点 | E-BANKER | 2016/08/14 10:41 |
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「魔術師」に続くリンカーン・ライムシリーズの第六作。
時空を超えた事件にライム、アメリア・サックスらがどのように挑むのか? 2005年発表の作品。 ~NYはハーレムの高校に通う十六歳のジェニーヴァが、博物館で何者かに襲われそうになるが、機転を利かせて難を逃れる。現場にはレイプのための道具に、一枚のタロットカードが残されていた・・・。単純な強姦未遂事件と思い捜査をはじめたライムとサックスだったが、その後にも執拗に少女を付け狙う犯人に何か別の動機があることに気付くのだが・・・~ 今回もやはり「ドンデン返し」の連続が楽しめる佳作・・・という評価。 ただし、いつものようにフーダニット或いは“意外な真犯人”という方向性は薄い。 (もちろん、意外感はあるのだが) その代わりとして読者に仕掛けられたのは、「動機」に関するミス・ディレクション。 紹介文にも書かれているとおり、殺し屋が執拗に付け狙うのはひとりの黒人の少女。 ライムの科学捜査はこれまでどおり、ビシバシと真犯人に迫っていくのだが、最後まで解き明かされなかったのが「なぜこの少女が狙われるのか」・・・というわけなのだ。 確かに、今回はいつも以上に「動機」の謎にフォーカスさせられながら読み進めてきた。 レイプ、大規模窃盗、テロリズム・・・とつぎつぎに“いかにも”という動機が明かされるのだが、どうもそれが「餌」にしか思えない展開。 「本当の動機はなんだ?」と疑問を抱き続けているうち、終章でようやく判明する真の構図、そして真のからくり。 なるほど・・・だからこその「時空を超えた」プロットというわけか・・・ (でもさすがにこれは日本人には理解できないよなぁ) 毎回印象的な真犯人、殺し屋が登場する本シリーズ。けど、今回はちょっと地味め。 (ボイドの正体に関するミス・ディレクションはなかなか秀逸) いつもはアメリアのピンチシーンにドキドキするけど、今回はそれもあまりなくて、ピンチ・フェチ(?)の方には不満かもしれない。 でもまあシリーズも六作目ともなると、多少の変化球は仕方ない。 本作はすげぇー変化球というよりは、多少横に曲がる“スライダー”とでも表現すべき作品か。 その分、やや物足りないと感じる方は多いかもね。 私個人的にはそれなりの満足感という読後感。 |
No.3 | 9点 | Tetchy | 2012/02/26 02:07 |
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本書の題名12番目のカードとは、作品の表紙にもなっている「吊らされた男」だ。このカードの持つ意味はその絵から連想する苦しみや拷問などというネガティヴなものではなく、それら暴力や死とは無縁であること。つまり精神的な保留と待機を表している。なぜこれが題名になったのか。それは最後まで読むと明らかになる。
今回も様々などんでん返し、ミスディレクションが繰り広げられる。それまでの諸作で大なり小なり仕掛けられていた小技大技が本作では存分に盛り込まれてその都度読者を驚かせる。 そんな読者を驚かすことに腐心したエンタテインメントに徹しながらも底流に強いメッセージが込められているのだから畏れ入る。最後に読んで行き着くのはハーレムで苦難の人生を過ごしていた女子高生のシンデレラ・ストーリーであること、そしてアメリカの歴史で永く虐げられてきた黒人の不屈を讃える物語であったことだ。 ここに至り、冒頭に書いた「吊るされた男」のカードの意味がじわじわと胸に迫ってくる。 どんでん返しというディーヴァーの持ち味を最大限に生かしながらも“努力は報われる”という熱いテーマを内包しているのが本書なのだ(そういう意味では文庫版下巻の表紙は象徴的だ)。 本書はどちらかといえば地味な印象を持った作品だ。しかし読後の今、私の中では本書はシリーズの中でも上位になる作品となった。最後に訪れるリンカーンのある変化も含め、希望に満ち溢れた結末が余韻を残す。まだまだ衰えないなぁ、このシリーズは。天晴、ディーヴァ―! |
No.2 | 3点 | あびびび | 2011/02/18 19:00 |
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相変わらず、綿密な取材、万全なストーリーだが、
いつもの犯人より小粒。どんでん返しも不満。 表題の意味も分からない、というより納得行かない。 約千ページあるが、頭の中でまとめれば300ページ ではないか。 切れ味不足で、次のリンカーン・シリーズが読みたくなった。 |
No.1 | 5点 | ナナメ | 2010/09/23 10:48 |
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全体的に地味な印象です。
ツイストしても、その先が地味みたいな。 基本的には、いつも通りだと思うんですが パーツが小さくまとまってるというか。 サックスが今作から刑事になりましたが、 あまり、やることは変わらないんですね。 ゲストキャラ、ジェニーヴァが主役の物語と して読むと、ピンとくるかも。 |